第六話「ファーストコンタクト」
俺は体が痛い。
先程保健室に入って来た女性達全員に粛正されたからだ。
その中にはまだ俺が名前を知らない人が何人かいた。
「いい加減にしなさいよ。ライローグ。先生を汚さないでくれない?」
腕を組み、ちょっとキツメで言ってきた騎士の姿の女性。
ここに来る前の僕と同じ姿、人間族の女性が言った。
「あなたの性欲は発情した犬並みですわ。触られたらバイ菌が移から本当に死んでくれないかしら。」
頬にてを当てて汚物のように見ているこちらもSっ気たっぷりな女性。
薄い布の服で耳が尖って弓を背中に。
多分エルフ族なんだろう。
「キミ~。欲情は駄目ですよ。お姉さんが相手してあげようか?お金は一千万フルで。」
背中を突っついてきたこちらは上半身は女性なんだけど下半身は蛇の方。
ナーガ族と言うのかラミア族って言うのか。
「先輩・・・お金はとっては駄目ですよ。コイツ別名『災いの狐』と言われているから。」
眠そうな顔で背は小さく子供ぐらいの大きさ。
多分ドワーフかホビット族か?
「なにをおっしゃってますの?こんなダメ狐に災いが起こせますと思ってらっしゃいますの?起こせても覗きが限度ですわ。」
フォローしているのでしょうか?
上から声が聞こえたのはお馴染み巨人族のシャンだった。
「そうにゃ!妖弧って言われても妖気は管狐と同じだから安心するにゃ。」
フォローしていない。
むしろディスられている。
妖怪族、猫又のキサラギだ。
「・・・・・」
鋭い軽蔑の眼差しが刺さる。
すごくゴシックの服の少女が近くにやって来たぞ。
「らいちゃん・・・・・変態・・・ダメ。」
少し膨れ顔で見てきた。
服装だけでは種族はわからなかった。
「あっはっははー!あんた、こりないねぇ~!」
肩をバンバン叩いてきた。
笑ってるけど先程、蹄で俺を踏んでいた。
ケンタウルス族とわかる馬の方だ。
「貴方たちあまりひどく言わないであげてください。私が知らないで尻尾を触っていたのですから。」
フォローありがとうございます!
ミリュン先生!
サングラスをしていてもお綺麗です!
俺はうっとり話を聞いていた。
「だから彼は悪くありません。私がいけないの!!!ヒャン!」
いきなりキサラギが話をしているミリュン先生のお尻を掴んできた。
そして怒りながらもみだした。
「獣人にとって尻尾を触ることはお尻を触られると同じにゃん。ライにとってはこれだったにゃん!わかるかにゃん!」
「そうです先生、パワハラはだめですよ!」
「」
「あっ・・ちょっ・・やめ!あ・・・あん!」
キサラギが怒っているのはわかるが俺はミリュン先生の声がたまらない。
見てはいけない見てはいけないそう決めて・・・
下を向き俺は音を少し楽しんでいた。
すると騒がしい部屋が急に静かになった。
誰かが肩を叩く。
「ライローグくん、もう顔をあげて良いわよ。」
ミリュン先生の声がしたので顔をあげる。
そこは彫刻のオブジェが並んでいた。
それは石化した女性たち。
どうやらミリュン先生、お怒りだったようです。