第三十九話「まよいがで討論?」
遅くなりました。
那祢です。
今回は話し合い。
深夜の番組を見てついこんな感じに。
テンション高かったんだと思います。
見事ふたりで話し合いができるのか
またあとがきで。
ー トゥーットゥーットゥットゥットゥー ー
本日の対談、放課後の「まよいがB」からお送りさせていただきます。
司会は私、ライローグと・・・・・
ー ちらっ! ー
こちらを見ましたファルスティーナとでお送りします。
「まよいが」は妖怪の暮らす空間となっています。
そして部屋がたくさんあり其処の一つでこちらの対談をお送りします。
ちなみに時間軸が可笑しい空間もありますので皆様くれぐれも「まよいが」には入り込まない様お気をつけください。
さあ始めましょう。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
さて何から聞いたらいいのでしょう?
ー 本日はお日柄もよく素敵な対談日和ですね。ファルスティーナさんはいかがで? ー
完璧にバカにしてるようにしか感じられない。
聞くなら率直に・・・・
ー 僕、避けられていますが何か失礼なことしましたか? ー
・・・・余りにも簡易すぎる。
むしろ何かしらで相手を怒らせた場合ではあまり上作ではない。
ー ファルスティーナ、今日なんだか避けられていた風に感じたんだけどなにか悩み事あるのか? ー
うん!
これがいい!
「ファルスティーナ、今日なんだきゃしゃけらるていた風に感じたんだけど何かあった?」
ゲフッ!
失敗した!
噛みまくったよ!
シャケられるってなんだよ!
シャケ!?
あのシャケなのか!?
シャケ、かわしまくりなのか!?
その際で省略したしー!
顔を赤くして恥ずかしがっていると。
「あ、あのー。ライローグ?」
いきなりの呼び掛けに
「はいっ!?」
「きゃっ!」
大きな返事を返してしまい彼女をおどろかしてしまった。
「ご、ごめん!いきなり大きな声で・・・・」
「大丈夫ですよ。こちらこそ驚いて・・・・」
二人でかばい会う。
少し話しやすい雰囲気になったかな。
僕は
「話を戻すけど今日、どうしたの?朝から反応がおかしかったけど。」
「えっ。あっ。・・・・・・・・」
また黙りだ。
だんまり。
壇真理?!
談麻里?
無言の間を変な考えで埋めてみた。
そう簡単には話してくれないか。
僕は彼女を怒らせることは一切していないし。
一緒に特訓してただけなんだけどな。
すると・・・
「・・・・・・から。」
「えっ?」
小さい声だがファルスティーナが答えてくれた。
ただ「~から」しか聞こえていないのだが。
ワンチャンもらおう!
わんちゃんじゃないぜ!
王ちゃんでもないぜ!
ワンチャンスだ!
「ファルスティーナ、僕に聞こえるように言ってほしい。お願いだ。お願い。」
多分ココイチバンの顔をしているはず。
おばちゃんならイチコロだぜ!
前やって唐揚げおまけしてもらったぐらいさ!
ファルスティーナの様子をうかがう。
あれ?
ノートを丸めているよ?
ー スパコーンっ! ー
「うっさいわね!わかったわよ!もう一度言うわ!ライローグ、あなたは私の姉の婚約者に決まったから!それで・・・・あなたは・・・・私の敵に・・・・・敵になったのよ!!」
丸めたノートで頭をすっぱ叩かれた。
キーンとしているが話が続けられる。
ちょっとは待ってほしいものだ。
「ヴァンパイアの家系は必ず子どもは二人とされているの。理由?それは二人で競い合い優れた方を後継者にすることで有能な跡取りができるから。だから私と姉、セオンは産まれた時から競い合う様教育されているの。」
「姉妹で仲良くはできないと?」
ファルスティーナは無言でうなずく。
そして、また話し始める。
「私は姉に今まで勝てなかった。勉学でも唯一勝てたのは美術ぐらい。体力は二人ともなく体育など運動ではいつも赤点もらっていたわ。当たり前です。私たちはヴァンパイアなんですから。夜では負けないのに。でも・・・・」
そう言いうつ向く。
「ねえ。じゃあ僕の今までの特訓は・・・」
「・・・・炎天下で歩く行為と他の種族との交流はヴァンパイアにとってハイレベルなんですわ。根性論かもしれませんがかなり評価は高いと。」
なるほど。
そうなると
「体力面で評価が高くついてしまったのか。」
「・・・・・はい。」
そうなるとセオンにとっては気が気じゃないな。
余裕で自分があとをつぐつもりが妹に横から奪われたら。
プライド高い彼女には辛いはず。
それで彼女は・・・・・
「なるほど。セオンはそれを許さなくて君を・・・」
「あー、姉はそれに対して怒っているのではなくて。ええっと・・・」
ファルスティーナは口どもる。
僕をチラチラ・・・・
あっ。
そうか。
神の声で言っていた気がする。
ー 好感度は残る ー
僕がライローグになる前に彼はユミファとセオンをクリアーしていた。
そして、セオンは好感度高いままクリアーしていたのだ。
「セオンは僕のことが・・・・・」
「わかっていてもそれ以上言わないであげてるのが紳士です。」
「んー。」
僕は口を閉じる。
そして考えてみた。
朝から晩までずっとファルスティーナと一緒にいる。
そのため夜にセオンがやって来て
「血を吸わせて。」
「あまがみでもいいから。」
「それがダメならキスでもいいから。」
等と言ってくる。
それはやはり寂しいからか。
彼女なりのアピールしていたのか。
「・・・・・ねぇ?ライローグ?」
「ん?」
「さっきから口にしている血を吸わせるやあまがみ。ましてやキスなんて姉にさせたの!」
あっ。
口に出してたか!
「いや、してないよ!襲われたので逃げただけ!血を吸わせるどころかキスもしていない!」
「ちがうの?ちなみに血を吸われると一生逆らえなくなるのとあまがみは場所の探知の印。キスは相手のエナジーを取るものよ。」
うげぇ!
よかったされなくて。
一生逆らえなくなるのは流石にキツいよ。
あれ?
と言うことは・・・・・
「なあ、ファルスティーナ。」
「ん?なにかしら?」
「お前、もしや・・・・」
僕はファルスティーナの顔をみる。
彼女は昔の温度計みたいに徐々に赤くなっていく。
「あまがみしたな?」
明後日の方向を向く。
誤魔化しているのだろうがバレバレだ。
「何時したんだ?寝ているときか?休んでるときか?最近か?」
彼女は首を降る。
「・・・・・・ううん。もっと前。」
「もっと前?」
「・・・・・うん。忘れているかな?子どもの時だけど。」
僕は思い出す。
俺も思い出す。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・
「あっ!」
保育園の時ぐらいだった。
キツネ姿しかなれない俺は森や川をよく遊び場にしていた。
その時に川で溺れていたコウモリに出会う。
そのコウモリを助けたがずぶ濡れで寒そうだったのでこの「まよいが」を大人に作ってもらい暖炉で暖まった。
塗れた体が乾くとコウモリは小さい少女に変身したんだっけ。
その時に噛みつかれたけど・・・・・
「もしや、その時の?」
こくんと無言で頷く。
顔はさらに真っ赤だ。
「あの時は飛行練習していたの。でも夕方でも外の光が強くて・・・」
「川に落下と。」
「いわないで!」
「ドジなところは変わらないな!」
「むー!私だって色々変わったんですよ!!」
「へー。何処が?」
売り言葉に買い言葉。
まさにそれが当てはまる。
「・・・・・・わかりました。ならこちらに来てください。」
そう言いファルスティーナは僕の手を引っ張る。
そして「まよいが」の小屋の中に入る。
「ふ、ファルスティーナ?」
「座って・・・」
囲炉裏の前で座るように指示される。
座るといきなり後ろから抱き締めてくる。
「ファルスティーナ・・・・ちゃん?」
背中のややマシュマロが気になる。
だって男の子だもん。
「ライローグ、噛みついていい?」
「えっ?」
噛みつかれると逆らえなくなるのでは。
「ちょっとファルスティーナ!!なにをっ!」
「じゃあ・・・・・約束だからいくよ。」
僕の首筋に歯が刺さりそうなその時だった。
ー バキッ!バキバキ! ー
まよいがの空間が割れる。
裂け目、いや割れ目か。
例えるならウルト○マンAの超獣みたいに!
知ってるものいないかっ!
○ヴァのフィールド壊すみたいに。
そこから出てくるもの。
それは・・・・
「それだけは駄目!絶対にさせない!!絶対!!!」
空間から出てきたのはセオンだった。
やはり二人の話し合いは無理でした。
読み返せば荒い部分も。
深夜のテンションは計り知れないですね。
セオン登場でどうなる!
また次回もよろしくお願いいたします。
那祢でした。




