第三十八話 「いきなりの拒絶。キサラギ発進。」
こんばんわ。
那祢です。
前回のお休みすみませんでした。
今回は頑張って書きました。
いきなり変わったファルスティーナ。
それに対してみんなは?
またあとがきで
「・・・・・おはようございます。」
そう挨拶をしながらファルスティーナが教室に入ってきた。
かなりお疲れの様子だ。
朝の特訓にも来なく心配したのに。
セオンからお休みすると連絡が来るまで一時間ぐらい待っていたのだが。
僕は眠たそうなファルスティーナのもとに向かおうとした。
するとこちらに気がついたのかファルスティーナと視線が合う。
ー ビクッ! ー
ー ガタンっ! ー
彼女はいきなり体を震わした。
その衝撃で椅子と机がゆれる。
まるで草食動物がかなわない肉食動物に見つめられた感じの震え方だ。
これは会いに行くのはヤバイかな?
動いた体をそのまま椅子に座り直す。
もし向かっていたら・・・・・
多分彼女の周りの子に何かしら責められるのではないかと思ったからだ。
僕は窓を覗く。
そこには染み渡る青い空があった。
「いい天気・・・」
「ねぇ?ライローグ。」
いきなり声をかけられる。
この声は!
振り向くとそこにはキサラギがいた。
僕はもう一度空を・・・・
「無視すんなっ!あんた、今こっち見たにゃ!」
ー キサラギの攻撃! ー
ー キサラギは思いっきり首を自分の方に曲げた!
ー
ー ライローグは八十のダメージを受けた! ー
ー ライローグは死んでしまった! ー
「ぐふぁ!私は四天王の中では最弱。我が破れても第二第三の・・・・」
「話、長いわっ!」
ー ペシンッ! ー
頭を後ろから叩かれた。
そしてから会話が始まる
まあこれが僕と彼女の毎日のコミュニケーションみたいなものである。
まあ彼女に大抵叩かれて終わるんだが。
「さて、話戻すにゃよ?ライローグ、きみはファルスティーナに何したにょ?今日の彼女さん、なんか変にゃ?」
たしかに変だ。
何時もならこちらに来て強気で
「あら、おはようございます。キツネさん。今日も特訓、頑張りますわ?よろしくお願いします。」
とか言うのにな。
「・・・・・・・」
「どうしたキサラギ?」
「と、特訓ってなんにゃ?」
「えっ?」
あっ、しまった!
つい思っていたこと口で言っていたようだ。
「その反応は、も、もしかして、え、エッチなことかにゃ!?ヴァンパイアだし夜の特訓にゃ?!」
こんな場所で何を言い出すんだこのスケベ猫が!
怒鳴り倒したいけど止めとくか。
ここでもめても良いことないし悪い噂が広まるだけ。
クラスの皆にさらに嫌われるだけだからな。
大人の対応を・・・・・
みせてやるっ!
「キサラギ。」
「にゃっ!?」
僕は彼女の頭に手をおいた。
驚いた彼女は少し奇声を上げる。
「僕は彼女がどうしたら素敵な女性になるか聞いてきたので話をしただけさ。そして、それを目指して頑張って練習をしているのさ。一切如何わしいことはしてないよ。」
優しく撫でながら話をした。
頭を撫でられるのが好きなのは昔から知っている。
ライローグの過去の記憶にあるからだ。
効果はあるのか知らないけど。
この方法で説得してみるしかない。
「だからそんな大きな声で言わないでね?彼女に迷惑かけてしまうから。」
「にゃー。」
「わかった?」
「にゃー。わかったにゃー。だからもっと撫でるにゃ~。」
それからチャイムが鳴るまで撫で続けた。
ファルスティーナは何故かこちらを睨んでいたが。
お昼。
何時もならご飯を食べ一緒に校庭で練習をする時間。
彼女はその場所にやって来なかった。
一人ご飯を食べ教室で日向ぼっこをしていると・・・・
「おいっ!」
いきなり隣の方で声がした。
大体こう言う時は悪いことがあるに決まっている。
顔を上げないで暖まろう。
無視をすることにした。
「なあ、寝てるのか!?ライローグ」
どうやら僕をご指名らしい。
眠い顔を上げるとそこにはカイルがいた。
何時もより顔は険しい。
「どうしたんだよ。そんな怒り顔で。カッコいい顔が台無しだぞ?」
フランクな感じで聞いてみた。
すると・・・・
ー ガシッ!ぐいっ!! ー
いきなり襟を持たれて掴み上げられた。
「俺は今怒っているんだ。君、ファルスティーナに何か酷いことしただろう!彼女、お昼を一人で食べていたので一緒にたべたんだ。彼女は最初にこにこしていたのに君の話題になるといきなり口を閉じて塞ぎ混んだのだ。」
だから知らないってばさー。
朝からなんですよ。
僕から聞こうにも逃げられるし。
「わからないよ。僕も今日の朝からあんな感じで・・・・」
教室に戻ってきたファルスティーナはこちらを覗いていた。
目が合うと・・・・・・
ー サッ! ー
やはり目を反らされる。
全くもって分からない。
「なんか如何わしいことはしていないのか?」
「お前もか!してないしてない。」
「ならこの剣に誓ってでも?」
カイルは背中の剣を取り出していた。
危ないだろそれは!
僕は剣先をかわしながら
「誓うよ。嘘は苦手なんで。」
そうカイルに伝えた。
「・・・・・・・・・・わかった。嘘はついていないようだな。」
カイルは剣をしまう。
「ならばこの原因を早く取り除きたい。放課後彼女と話をできる空間を作るそこで二人で話せ。」
そう伝えカイルは教室を出ていった。
あー。
冷や汗かいた。
あの剣は対魔属性付きだから斬られたら高確率で死んでしまうものだ。
「ちっ!アイツ生き残った。」
「女性の敵の癖に。」
「ふざけたタヌキめ。」
小さい声だが悪口を言っているのが聞こえる。
僕、耳良いし。
へこむよ。
「頑張れライローグ。あたしはお前を信じてる。」
「朝言っていたしちがうにゃん。あたしだけ信じて上げるにゃん。」
「ライローグ・・・・・」
この中でも少し信じてもらえてるのに嬉しさを感じるライローグであった。
ファルスティーナに避けられるライローグ。
それは何故なのか?
次回はライローグ苦難の書。
またよろしくお願いいたします。
那祢でした。




