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第二十三話「伝わらないと戻れないは同じ」

こんばんわ!

那祢です。

今回はすれ違い。

気持ちが伝わらない二人のは?!

またあとがきで。

あれから僕とマリアンとの関係が悪くなった。


「あっ!マリアン、おはよう!」


と元気に声をかけても


「・・・・・」


気が付いても完全に無視な状態だ。

廊下であっても・・・・・

体育の授業でも・・・・・

トイレですれ違っても・・・・・

僕と目を会わせることは無かった。

そして秘密の特訓の時間になってもマリアンは来なくなった。

何時間待っても来なかった。


そんなことが続くこと二ヶ月・・・・・

明日、あのイベントが発生する。

それは・・・・


< 卒業式 >


僕はこの二ヶ月何もしなかった訳ではなかった。

カイルにマリアンの話をしたり声をかけるように仕向けたり裏側で頑張った。

カイルはデートに誘ったり惚気話まで出るくらいだ。

頑張ったのでハッピーエンドになるはず。

そう思い窓を眺めていた。


ー ガサガサ・・・・ ー


茂みの方から音がする。

ポケ○ンのモンスターが隠れるぐらいのガサガサ音だ。

もしや・・・・・・


「このっ!しねぇ!」


いきなりナイフを持った黒ずくめの男が切りかかる!


「ぎゃー!」


そして大声をあげて倒れる僕。


「お前は知りすぎたんだよ・・・・」


覆面を取ると知ってる顔が。

あいつは・・・・俺の・・・

そして絶命した。


なんてな!

そんなことを思ってしまった。

茂みから顔を出したのは・・・・


「・・・・・やあ」


マリアンだった。

二ヶ月間声を聞いてなかった。

懐かしく感じた。

マリアンを見つめる僕。


「ねぇ?何か言ってくださらない?」

「えっ?あ、久しぶりだね。」


動揺してしまった。

そのため、ちゃんとした文が頭に浮かばなかった。


「ふん。それだけ?」

「あ、ああ。カイルからは話を聞いているよ。デートに行ったとか。」

「・・・・・で?」

「楽しかった?」

「・・・・・・・・・・・・」

「カイル、明日は君を選ぶんだって言ってたね。おめでとう!師匠、これで引退だね。」


思った言葉を口にする。

そう、思った言葉を。


「幸せになってよ?かなり頑張ったんだから。」

「・・・・・・・ぅん。」

「君は勇者の嫁になるんだから頑張るんだよ?」

「・・・・・ん。」


返事はないが・・・・。

暗がりで姿が見えないが反応だけ返してくれる。


「じゃあ、また明日。」


そう言って窓を閉めようとしたときだった。


ー バシッ! ー


閉めようした窓をマリアンかつかむ。

そして・・・・


「お前はこれで良いのかよっ!あたしの気持ち知ってるんだろっ!答えろよっ!」


マリアンが罵声を上げた。


「ちょっとマリアン!そんなところで騒がれると怒られるから!」

「そんなのどうでもいい!今お前に聞いてるんだ!」


パジャマの胸ぐらを掴んできた。

冷たい?

これは?

マリアンの涙だ。

彼女は泣きじゃくっている。


「解らないんだっ!お前の気持ちがっ!あたしが私に問をかけるんだ!お前をあきらめて勇者の元に向かっていいのかと!あたしは・・・・私は気持ちを裏切れないっ!好きなんだよ!お前がっ!だから私を愛してくれよっ!」


ー ドクンッ! ー


心臓が揺れる。

自分の今の幸せをとるか・・・・

それとも元の世界に戻るため全てを捨てるのか。

悩んでいる時だった。


「わかった、もういい!」


ー ムギュッ! ー


そう言いマリアンは俺に口づけをした。


「むはっ!・・・やめろっ!」


暴れる俺に


「・・・・決心がついた。あたしは・・・・・カイルと幸せになる・・・・。お前の事は忘れる。」


ー ズキッ! ー


心臓に何かが刺さる感じが。

そして次の瞬間。


ー タカタッタカタッタカタッ! ー


マリアンは闇に消えていった。

嵐のような彼女。

自分のため利用したのに・・・・

彼女は・・・・

そして俺はベッドに横になり・・・・

泣き続けるのであった。



「ライローグ、君は・・・・・」


二人の状況を見ている影。

それが波乱を起こすのであった。

マリアンと勇者。

それがハッピーエンドのはずなのだが。

割りきれない二人。

次回はマリアン編終章。

またよろしくお願いします。

那祢でした。

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