第百七十二.五話「愛ってなんだ?真の強さってなんだ?」
こんばんわ!
那祢です。
今回はあの方のifストーリー。
誰かは分かるかも。
またあとがきで。
「あたしの到着を待たないで何をやっているんだ?」
クイズ部門が終わった時一人の女性が到着した。
黒髪のロングで昔で例えるなら江角〇キコみたいな強い女性。
柳生芦恵だ。
「はい集合!話し合おうじゃないか。」
「「「「・・・・・・・・・・」」」」」
女性陣は全員集合した。
「何であの約束をしていたのにもう始めているんだ?」
「それは・・・・・」
あの約束。
多分僕が意識を取り戻したら彼女たちが競い合って奥さんの座を得る。
そんな話になっていたと思われる。
まあしっかり聞いていないんでわからないが。
「それは?」
「だってあなたが来るのが遅いのがいけないじゃない!」
曽利が柳生に言い放つ。
「それはしょうがないぜ。皆、テレビ見てただろ?あたしゃ一日前まで海外にいたんだよ?剣道の大会で優勝して急いで病院にむかっ・・・・・」
「急いで?だったら個人ジェット機でも使えばいいじゃない!」
言葉を遮られて柳生は曽利に対してイラつきを覚える。
「おまえなーあたしみたいな貧乏人がそんなもん持ってると?」
「あら?貧乏人でしたの?知らなかったわ!」
「・・・・・・・・・・」
「そうですわ!貧乏人だから彼の治療費も払えない。病室で寝ている彼にも全然会いに来ていませんでしたものねー?」
「・・・・・・・おい。」
「貧乏人が獅々田様を幸せにできるとでも?この世の中はお金で回っていますの!貴方みたいな貧乏人が・・・・・・」
- ガン! -
曽利の頭にかかと落としが当たる・・・・・・・・
その前に八木沼さんがバインダーで後頭部を叩く。
鈍い音がして曽利はそのまま気絶した。
「五月蠅いね!私が審判してるんだからサッサと話を終わらせなさい!」
「「「「「「・・・・・・はい」」」」」」
八木沼は病室を後に。
扉を開けると八木沼は皆に振り返る。
「・・・・・でも私的には貧乏人もお金持ちも関係ないと思うよ。だって好きになったら女の子って一途でしょ?」
- ワァーーーーーーー!!!!!! -
世界がそのセリフで沸いた!
ツンツンお姉さまのデレデレ姿に!
「ゴホン!てなわけで私から言わせてもらえば先ほどまでの競技の得点の平均点を彼女に渡すってことでいいわよね?」
「「「「「異議なし!」」」」」
「では続き始めるわよ!」
皆が次の競技に向かう。
ただ問題だったのは残りの競技全てが・・・・・・・・スポーツだったのだ。
「なあ、ライローグ。」
「どうした?クロエ?」
「・・・・・・・えへへへへへ」
柳生芦恵はにこにこしている。
いや正しくはニタニタしている。
僕と芦恵は今教会にいる。
あの後の競技はほぼ麻里亜と芦恵が連続勝利。
総合結果彼女が勝ち取ったのだ。
「嬉しそうだね。」
「それはね。あなたと結婚できるから。」
後ろではロープでぐるぐる巻きになった曽利がいる。
彼女一人は結果に納得していなかった。
そのため実力行使をしようとして・・・・・・すまきにされている。
「こんな弱い探偵業しかやったことが無い僕で良いのか?」
そう尋ねる僕に彼女は
「あたしが行ったこと忘れてるな?」
鼻に人差し指が立てあてられる。
「あたしは強い男が好きなんじゃない!優しくあたしを気にかけてくれるお前のような王子様が好きなんだ。」
そう彼女は告げた。
確かその言葉は別れ際に行った一言。
「だからさ、私だけを見ていてほしい。ずっとだ。」
「ずっと?」
「・・・・・一生にしておく。」
そう言葉を告げると神父が話しはじめ・・・・・・・・
僕たち二人は結婚した。
数年後
-パチン!-
「パパ!おはよう!」
娘からの一言とビンタで驚き起き上がる。
今何時だ?
やば!
朝の稽古の時間か!
急いで支度しようとするが・・・・
「パパ!ママからでんごーん。今日はどーじょー来るなってさ!あたしがみにいってくるー」
来るな?
寝坊で怒らせてしまったのか!
僕は飛び起き支度と朝食をとった。
柳生芦恵。
彼女は僕の奥さんで道場の師範だ。
僕はあの後、探偵を辞めて道場で自分を磨き師範代まで登って行った。
世界の壁は高く全然勝てないがベスト二十はいれるようにはなった。
ちなみにマ〇オさんと同じ婿養子だ。
「パパ!ママが何で来ちゃいけないか言ってたのわかったー。」
娘が確認して戻ってきた。
「何があったの?」
僕が尋ねると
「パパほしいほしいおばさんがママに勝負を挑んでいたから。」
パパほしいほしいおばさん。
それは曽利だ。
あれから何回も僕を攫おうとしたりしてきた。
そのたびにボコボコにされて悪の三馬鹿みたいに去っていった。
子どもが出来ると案外大人しくしていたのだが。
道場の師範として戻ると一か月に一回やってくる。
「ほしいおばさん今回もパパほしいってお金持ってきた。そしてママとけんどーしてる。」
「懲りない人だね。」
「うん。だってママ・・・・・」
娘が胸をそらす。
小学生低学年だったのでお腹ぽっこりだ。
「世界大会で一位なのにね。」
そう彼女は結婚してからも日々の鍛錬を忘れずオリンピックに出場。
金メダルを所持しているのであった。
「またボコボコになって帰るのかな。」
「たぶんねー。」
「じゃあしばらくしたら行くよ。」
弟子に稽古しないと。
昼間は女の子が多いので優しくしないといけないのだが。
あまり優しいと芦恵に殴られてしまうからな。
大抵嫉妬だけど。
若い子が良いのか張りがある子が良いのか巨乳が好きなのか言われるが。
僕は妻が一番・・・・・・娘も一番だからな。
そう思ってると。
「おや?おはよう!起きるの早いね。」
妻がやってきた。
汗だくの道着姿。
美しい。
「起きるの早いって・・・・もう十一時だよ?目覚まし止まってたし。」
「うん。あたしが止めた。」
椅子から滑り落ちそうになる。
お前が止めたんかい!?
「だってアイツが前もって来るって言ってたし。」
彼女は僕を見る。
ん?
なんだ?
「昼の若い子たち君目当てって奴もいるからさ。」
「まさか!?そんなことないってー。」
笑いながら手を振る。
そんな彼女を見ると
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
やばっ!
襲われる眼をしていた。
「ママ―。」
ナイスタイミングで娘が参戦!
助かったー!
そう思っていたのだが娘は残酷な一言を告げる。
「あたし、どーじょー行くから!ママ、イチャイチャはほどほどにね?夜の道場の稽古、パパ頑張ってもらうんだから。ばいばーい。」
そう告げると去っていった。
娘を見送ると目の前には芦恵。
僕の頭を掴むと抱きしめられる。
こうなると止まんないんだよな。
「芦恵。」
「フー!フー!フー!」
呼吸が荒い。
正気にさせるか。
「お前が一番大好きだ。」
「!!!!」
彼女の全力の抱きしめを喰らう。
くらうではない喰らうんだ。
優しく噛みつき跡を残す。
自分のもんだと。
「ああ、僕は君のものさ。」
「うん!愛してる!あなた!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その後、体の悲鳴を浴びながら夜の弟子に稽古を教えることになるのだが。
弟子気遣いが優しいくて涙が出てしまう。
彼女が満足してくれたのなら何よりだ。
「こうしてお金はないけど家族ぜーいん幸せにくらしていきましたとさ。おしまいおしまい」
大人しくなった?クロエ。
彼女の求めていたものとは。
強さは彼を手に入れるために?
それとも守るために?
それは彼女と主人公しか知らない。
さて次回も書き続けていきたいと思います。
またよろしくお願いします。
那祢でした。




