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第百六十七話「救出の手引き」

こんばんわ。

那祢です。

今回の話は救出後の後日談。

六年の間なにがあったか?

またあとがきで。

八木沼梅と秤芽瑠紗が働く病院。

それから数か月の間、彼女らのお世話になった。

・・・・・エッチな意味じゃないぞ?

治療や身の回りのお世話だ。

僕の体は六年と数か月の間に衰えていた。

実質、自分一人で歩くこともできずベッドでモソモソ動くことしかできない。

ベッドの上で動くことに専念した。

・・・・・だからエッチな意味じゃないぞ!

芋虫みたいにのたうち回ったり軽いダンベルをもらって両手で持ち上げたり。

なんかスーパー〇ァミコンで人形に色々教えて育てるゲームに似てるな。

そんなリハビリが大体2か月ぐらいかかった。

次は歩行練習と・・・・

筋肉は嘘をつかない。

また数ヵ月してようやく自分一人で動けるようにはなった。

退院までもう少しだろう。


「あら獅々田さん。起きていましたか?」


ナースステーションの前を歩くと秤芽瑠紗がいた。


「あ、こんばんわ。」

「こんばんわ。もう一人で動いても大丈夫なんですか?」

「ああ、先生の許可が下りてね。この階と売店までは許してもらえたから。」


歩行練習を始めてから体についていた管や維持装置が無くなったため病院内をうろうろしていた。

その時に白形先生に見つかり『無理しない程度なら』と許可をもらった。


「それはよかった。これであなたの大好きなチョコレートを買えますね!お金は持っていますか?私も同行して買って差し上げますわ!」

「・・・・秤さん。」

「もう、秤さんって余所余所しいです。あなたのシャンメール・・・・芽瑠紗って呼んでください。でわ私がご動向を!」

「だっ!大丈夫です。売店に行くのは体力つけるために行くので。」

「ならなおさらだ!同行しよう!」


仕事をほおってもついて来そうだ。

そう思っていると・・・・・


「ごめんよー!ちょっと話をしたいからこの人借りていくねー。」


いきなり男の人が三人やってきた。

かなり恰幅のいいおじさんたちだ。

この姿ってどこかで見たことがあるな。

あれは確か映画で。


「ああ、私こういうもんです。」


名刺を出してきた。

その名刺をもらい確認する。


「南甲署の岩倉だ。よろしくな。」

「南甲署?」

「ああ、そうだ。ヒーロー、話を聞きたくてお前に会いに来たんだが?体調不良か?元気がないように見えるのだな?」


まあもちろん体調がいい奴なんていないだろう。

警察が来たならな。

僕より年上の中年男性だ。


「で・・・・なんのようですか?」

「おいおい警戒すんな。お前に聞きたい事とついでに伝えた方が良い事を持ってきてやったんだから。」


えらく上からものを言う人間の典型的パターンだ。

面倒くさいがこのまま放置しても帰らないだろう。

僕は病室に戻り対応することにした。


「では聞きたい事から・・・・」


それから二時間拘束されることになる。

こんなことをした犯人は今、何処にいるのか?

君は彼女らのおかげで助かった。

あと六か月あっちの世界にいたら肉体が滅んでしまったかもしれない。

などだった。


「で・・・・・このくらいでいいか。それとこの世界に戻ってこられた方達から感謝の手紙が警察署あてに沢山届いてるんだが。君が・・・・いえ、ライローグって奴あてに。君の家の連絡先が分からなかったようでね。」


そう言うとスーツを着た人間が部屋に入ってきた。

その人たちは段ボール箱いっぱいに入った葉書を持っていた。


「警部。ここに置いておきますね。」

「ああ。ちょっと待てそこに置くな!邪魔になるから隅っこにおいておけ!」

「あっはい!」


部下なんだろう。

物を置いて彼らは去っていった。


「まあ。ごゆっくり感謝の葉書でも読んで早く元気な姿を見せるんだな。」


そう言うと警部は帰っていった。

僕は病室のベッドで横たわる。

向こうの世界にいて三か月。

通常時間は六年となっていた。

多分だがシュウの時間遅延操作を受けていたのだろう。

その間どうなっていたのか八木沼さん達から聞いた。


全員が元の世界に戻り、トラウマと闘っていた。

克服をして通常の生活を送ろうとする中、僕の事が気になった者たちが数名いたそうだ。

あの場で名前を伝えてあるからそれで調べた者。

裏の情報で仕入れた者。

色々いたらしい。

そんな僕に会いに来たら未だモンラバの世界にいることが発覚。

救出作戦が行われることになった。

パソコンは警察に没収されいるので回収が難航。

しかも原因がそれだからなかなか許可が下りなかった。

ようやく持ち主の元へ戻されることになったのだが完全分解されていた。

あとモンラバの世界に戻ったら創造神のシュウと闘うことになる。

それを対抗する方法も模索しなければならなかった。

財あるものがお金を出し防衛プログラムやダイブシステムなどを作った。

パソコンに詳しいものが壊れたパソコンを組みかえたりしてなおしチェックをする。

安全面など配慮しながらの製作だったのでそれで五年はかかったらしい。

そして僕は救出された。


「入院費や製作費などお金かかってるから返すの大変だな。」


僕はぽつりとつぶやく。

そんな時だった。


「制作や入院費のお金?気にすることはありませんわ!この私がいますもの!」


病室の扉がいきなり開いた。

そこには腰に手を当て少し偉そうな女の子が立っていた。

美しいというか・・・・どちらかと言うと我儘お嬢様が成長したらあんな感じに。

ああ、悪役令嬢と言った方がわかりやすいかもしれない。

そんな彼女が立っていた。


「私、相武財団の力があれば・・・・・・・!」

「すまないが・・・・病院内ではお静かに。」


八木沼さんが彼女の肩を握りしめる。

その力はかなり強くめり込んでいた。


「「は、はい。」」


彼女と僕はお説教を受けることにした。

ほとんど彼女を注意していたのでその間、僕は横の名前も知らない彼女を思いだすことに。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「あっ!」


声を上げた僕。

予想異常な声は室内に響き再び注意されるのであった。

みんなの頑張りで六年の月日で助けられました。

ちなみに彼女らもリハビリをしてすぐ出られたのは若さと言うことでお許しを。

次回もよろしくお願いいたします。

那祢でした。

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