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第百六十六話「ただいま現世界」

おひさしぶりです。

那祢です。

前週は敷地内に車が落下しそうになる何てハプニングがありました。

本当に止めてほしいです。

さて今回はもとの世界に戻ったライローグ。

どんな状況か?

またあとがきで。

僕は病室のベッドの上で目が覚めた。

真っ白な服で忙しそうに動き回ってる。

ああ、看護婦さんか。

眼鏡をかけた人が来たぞ?

男の先生か。

お姉さんみたいな女性の先生が良かったのにな。


「おーい。目が覚めたかい?」


ああ、おはよう。

今、起きたよ。

うわ!眩しいな!

ペンライトを光らせて僕を確認しているようだ。

もう、起きてるって!

さっきから言ってるでしょ!

おきてっる・・・・・

あれ?

声が出ない。


「いいですよ。無理に喋らなくて。」


先生が言う。

いや、違うんですよ!

喋りたくても口が動かないんです!

金縛りだって!


「うんうん。話をしたいんですよね。目で訴えてるのはわかります。でも今はゆっくり喋る練習をするのから始めてみては?リハビリをすれば徐々に話せるようになりますので。獅々田忠頼さん。」


わかってくれたか。

そうなんだよ。

喋れないんだよ。

いろいろあって・・・・っていうかリハビリ?


「そんなきょとんとした顔をしてどうしたんですか?ああ!病院名が気になりましたか!?ここは白形共立病院で私は貴方の担当医、白形厳蔵です。父が偉大な名前をって書き順が多い名前を付けまして。」


いやそんなことを聞いていない!

声が出せたら突っ込んでいたところだ。

まあ病院は近くにあった総合病院だってわかったけど。


「ああ、あそこのナースさんが気になる?可愛いですよね。最近入社した新人の看護師さんなんですよ。確か名前は秤さんと言ったかな・・・でも駄目ですよ。手を出しては。こちらもやめられちゃ困るし君と裁判所で戦いたくないからね。」


白形先生は笑う。

いや失礼なことを言うから今日から白形だ!

ぷんぷんしてみるが動かない。


「あれ?怒っちゃったかな?ごめんごめん。だって君、何百人もの人を救ったヒーローだからね。」


ひーろー?

何のことかわからない。

表情で読み取ってくれたのか白形が話し出す。


「そうそう!テレビで話題になってるんだよ?電子の世界で強制的に住むことになった皆を救ったヒーローだって。意識が戻らなかった患者たちがある日一斉に目覚めたって話になって。その全員があるゲームの世界に入り込んでいたんだってさ。で、そこの世界にいた学生探偵が謎を解いて世界の裏を暴き皆を救出させた。そしてその学生探偵が・・・・・君ってことになってるってわけだ。」


白形が僕の頭をつつく。

やめろって。

ナースが見て・・・・・・うおい?!

確か秤さんだっけ?

凄い顔で先生を睨んでるんですけど?

お前何か失礼な事でもしたのか!?

あっ。

目が合った。

凄い早さで横を向かれた。

まあ確かに睨んでる姿を見られたら恥ずかしいだろう。

少し傷つくけどね。


- ポーン!白形厳蔵先生。白形厳蔵先生、休憩時間終了となっております。診察室までお越しください。 -


病室に放送が入る。


「おっと!ついつい話を聞いてくれるので楽しくなっちゃたよ。ごめんな。じゃあ仕事に戻るよ。おお、そうそう秤さん。ナースステーションに戻っていいと思うんだけどでこの患者さんをしっかり気にしてちょこちょこ確認してください。点滴の管と体にチューブ入ってるから体や手足とかまだ動かせないと思うんで。まあ流石に出歩くことはできないと思うけど医療事故とか怖いからね。それとまだまだ話したいからね。で・・・・・・・・」


ナースの秤さんに簡単に説明をしている。

そうか栄養も獲っていなかったし排泄だって難しいんだろう。


- ポーン!白形厳蔵先生!白形厳蔵先生!休憩時間終了となっておりますが?至急診察室までお越しください!ブツン! -


怒っているね。

午後の診察の時間なのかな?


「マジで切れる何分前って奴だな!急いでいくか!それと獅々田君。君、六年ぶりに現実世界に帰ってきたから無理しないでね?じゃあね!」


そう言うと彼は病室の扉を開けて出て行ってしまった。

残ったのは秤さんと・・・ああもう一人いる。


「ごめんなさいね。うちの『仕事エリート人間ポンコツ、訳してエリポン』がうるさくて。あと、ナースじゃなく看護師って言うのにね。」


秤さんの上司なんだろう。

その女性に謝罪される。

へー看護師って言うのか。

確かに看護婦って括りは男性は含めれないもんな。

僕は彼女の言葉の返答を首を頑張って振る。

いえいえそんなことないですよ。

目覚めたばっかで左右わからない僕に優しく色々教えてくれました。

エリポン白形はうるさいけどいい人です。

目で熱く語る。


- はー。 -


上司ナースが溜息をつく。


「一応あんなのでもうちの病院では次期医院長候補なんですけどね。さてあとは私がしますから秤さんはナースステーションへ戻っていいわよ。」

「そんな!ひどいです。八木沼主任!抜け駆けですっ!独り占めは駄目です!」

「・・・・秤。あんた、馬鹿か?この人ずっと眠っていて体力が無いんだよ?お前さんがしつこくくっつくと体が持たないの。もうあんたも医院長候補いないから口調、戻していいわよ。」


何を話してんだ?

まったくわからないんだが。

秤ナース・・・いや秤看護師が話し出す。


「もう!六年も待たせて!遅いですライローグ・・・・今では獅々田さんでした?」

「そうだ獅々田で会ってる。・・・・・・?あれ?まさかまだわからないか?」


いやわからない。

脳みそが動いていない。

そんなきょとんとする僕に二人は顔を見合わせ満面な笑みを浮かべた。


「おかえりライローグ。あたいだ。梅だ。八木沼梅。ろくろ首姉さんだ。」

「私は・・・・・秤芽瑠紗。シャンメールだ。」


僕は驚いてしまった。

あ、君たち二人が。

驚きで声をかけようと頑張ったが・・・・・・

それがたたって気を失うことになった。


・・・・・・・・・・六年?

三か月いたはずなのに六年?

そう自分に問いかけながら気を失うのであった。。

体が動かないライローグ。

いや、獅子田さん。

三ヶ月が六年に?

それはまだ秘密で。

次回もよろしくお願いいたします。

那祢でした。

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