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第百六十一話「蛇が追うものととばっちり。」

こんばんわ!

那祢です。

健康診断の結果聞きに行ったら少し検査入院することに。

いやだなー。

さて今回も二人がもとの世界に。

誰だろう?

またあとがきで。

「あら?私たちの番かな?」


ここに一名声を上げた。

ラミア族のアルムファイムだ。

・・・・・

たち?

アルムファイムだけだった。


「あら?メドサは?」


彼女はキョロキョロ周りを見渡す。

だがメドサの姿は無かった。


「でわ精神を込めてあちらに・・・・」

「ちょっ!?ちょっと待ちなさい!!」


アルムファイムは転送を行おうとしていたシュウの口を押え止めに入る。


「どういうことです!」

「こちらが聞きたいが・・・・」


聞いてきた言葉に素っ気なく返事をする僕。

きっとこちらを睨む。


「この私が元の世界に戻ろうとしているんですよ!」

「ああ、知ってる。」

「知ってるって何よ!他の皆さんみたいに別れの挨拶とかメドサが来て『私もご一緒します!』とかは無いのですか!」

「・・・・・・・・・」


僕は考えてみる。

彼女のイメージから考えると確実に何処かのお金持ちのお嬢様だろう。

それもメイドを雇えるぐらいの。

惚れられたら玉の輿だって狙えるだろう。

でもなー。

・・・・・・・

いきなりだが僕はこの世界に来て学んだことが複数ある。

その一つは『面倒なことは早めにさけないと後々後悔する』。

主人公のサポートの為、自分から進んで関わっていかなければいけないこのモブの役目。

そのため攻略キャラにはなるべく空気でいたい願望がある。

ヒロインに惚れられることもあるしむしろその反対、嫌われることもあった。

特に彼女はその中でトコトン嫌われていた相手だ。


「何か言いなさいよ!」

「そろそろお戻りに・・・・」

「いやよ!メドサを呼びなさい!別れの挨拶をしていないのですからっ!」

「でもここにいないとなるとどこに行ったか・・・・」

「なら気配を察知して見つけなさい。あなた妖怪でしょ!」


まあ妖怪でも出来る奴と出来ない奴がある。

僕は出来ない方だ。

テレビでやっていたGGGの〇太郎さんは髪の毛立たせわかるらしいが。


「僕は出来ないんだ。」

「あら、本当に使えないでかいだけの狐ね。」


- ぐさっ! -

言葉の矢が心に突き刺さる。

ライローグは8000の心のダメージを受けた。

ああもう!


「やればいいんでしょ!」


僕は気配をたどってみる。

沢山の人がこの場所から元の世界に送っているので匂いがぐしゃぐしゃ。

でもやるしかない。

集中する。

気配を感じて・・・・・

そこだ!

指をさす。


「ふはっ!?」


指した方から声が上がる。

指した場所はビルの隙間。

そこに彼女はいた。


「ライローグさん!何でばらすんですか!」


慌てふためくメドサ。

会いに行こうと向かうアルムファイム。

だったのだが。


- ドン! -

「あっ。」


アルムファイムの隣にいるシュウが声を上げる。

二人はぶつかった。

まさか・・・・・


「ああああああ、頭が痛い!痛いですわ!!何ですのっ!ああ・・・思い出しました!!父に好きな人の話をしていて・・・・・はぐっ!それで私!諦めきれずに父を説得しに行ったのですが駄目で・・・・」


シュウがつい間違えてキャンセルしていた転送魔法を唱えてしまったようだ。

アルムファイムは色々思い出してる。

まあこのまま向こうの世界に戻せば迷惑かからないからな。

そんな時だった。


「ひっ!なんで!私は!デブじゃない!私はぽっちゃり体系なだけ!顔がインパクト無いからブスって言われてるだけなの!!!」


明後日の方からもう一人の声がする。

この声って。

声の主を確認すると・・・・・ユミファだった。

お前まさか?

シュウを確認すると。


「てへっ!?ぶつかった衝撃で間違えて追加しちゃった。」

「おいおまえ・・・」


シュウはかわい子ぶってる。

誤魔化そうとしているんだろう。

ユミファか。

俺、ユミファのイメージ回想しか無いからな。

しかもトラウマもの。

ん。


「まあいいか。」

「まあいいかじゃないんですけど!アドバイスしたりするのがあなたの役目で・・・いたたた!!」

「うーんアドバイスって必要かな?」

「必要かなってデブでブスな私が・・・・・」

「うん、デブでブスって言ってるけど・・・・この世界の顔って元の人間の時の顔をイメージして作られてるんだよね?」


僕はシュウに確認する。


「うん、そうだよ。プログラムは元の顔をイメージして作ってるからね。」


シュウは答える。

返事をもらえたので再びユミファに向き直す。


「なら、今のその顔は痩せた後の君の顔なわけだ。」

「だからそれが何だっていうの?うっ!」

「・・・・僕は今の君の顔ブスじゃないと思うけど?むしろかわいいと思う。」

「なっ!?何を言って!!!!」

「多分ぽっちゃりだからイメージ的に悪くいってるんだよ。痩せて馬鹿にした奴らを見返せばいいんじゃないかな?体を絞るのって厳しい旅かもしれないけど・・・君ならできるよ。もうこの世界でイメージが見えてるんだから。」

「ここで・・・・・?」

「そう、君ならできるよ!ほらテレビでやってる方法とかさ!ねっ?」

「うっ・・・・ううう」


ユミファが泣き出してしまった。

あれ?

僕なんか悪い事でも行ってしまったのか?

そんな時だった。


「私に・・・対してもなんか言えっ!」


アルムファイムが服を掴んできた。

そうだった。

君を送るはずだったんだ。

僕は心を込めて


「アルムファイム。ちょっとの間、無視してごめん。」

「無視って・・・じゃあ何か・・・・アドバイスを・・・」

「僕が言えることは。」


一生懸命考えた。

息を吸って。


「頑張って君・・・・・」

「あっ!」


アルムファイムが消える。


「ありがとう。またね。」


次にミリュンも


- ヒュン! -


消えていった。

元の世界に戻ったんだろう。

二人とも頑張ってね。

あと・・・・・


「アドバイスとか言いかけで消えられるの恥ずかしいから!」


周りのクスクス声に耐える僕であった。

少しかわいそうな扱いの二人。

嫌がらせしたアルムファイム。

話にあまり出てこなかったミリュン。

二人はもとの世界でどうなったのか。

またよろしくお願いいたします。

那祢でした。

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