第百五十七話「信頼の相棒たち」
こんばんわ。
那祢です。
今回は終わりまでの話にー。
したい!
させたい!
またあとがきで!
- チュンチュン・・・・・ -
朝だ。
眩しい日差しが差し込む。
まさに清々しい空だ。
こんな日はラジオ体操を行って元気よく学校に・・・・・
まあ、行けないようだ。
全身筋肉痛。
あちらこちら痛いのだ。
うん。
あの後?
その話は出来ない。
いや正しくは言えないのだ。
言いたいけど言えないのだ!
ハ○太郎じゃないのだ!
「・・・・ふぁーーーーー。」
隣から声がする。
・・・・・・・
相手は誰かって?
もちろん。
「おはよう。ライローグ。」
シュウだ。
僕の布団から声がする。
そう僕はあの後・・・・・・
「うーん。無視しないで。まだまだ時間があるんだからね。」
肩を掴まれ布団に戻される。
引きずり込まれるが正しいか?
布団内で彼女と目が合った。
うん可愛い。
可愛いのは前から知っていましたよ?
でも今の彼女は・・・・
「ねえ。なんか言って?」
語彙力ないけど魅力的で美しく・・・・・
「言葉をだして言って?」
着の身着のままの彼女を抱きしめ僕の気持ちを伝えることにした。
彼女から介抱されたのは学校が始まる一五分前。
身支度が終わり学校へ行く準備が終わる。
・・・・そうか!
気が付けばもう学校に行かなくてもいいんだっけ?
今日は彼女とこの世界に残り皆を解放する日にした。
彼女一人でこの世界に残すのは心が痛んだ。
・・・あと彼女の寂しそうな顔を見たくないからと言うのもある。
彼女だって生きているんだ。
だったら二人だけになってもこの世界で暮らそう。
まあ世界と言っても創造神のいるあの場所だけどね。
「ライローグ、本当にいいの?」
シュウが声をかけてくる。
「何の事だい?」
「だ、だから僕とこの世界に残ってくれるっていう話。」
不安な顔をしている。
「まあ約束したからね。君に寂しい思いをさせないって。」
「だ、だからって!あなたは元の世界へ戻ることを失ったんだよ!良いの!?」
「うん。いいよ。あっちの世界、結構大変だったし。」
猫探しや浮気調査。
ストーカー被害の防止までやってきた。
その分失敗もあったり恨まれるのも多くあった。
まあ疲れちゃったんだよな。
あの世界に。
未練はないってことは無いけどいまさら戻ってもなー。
「じゃあ、今から昨日作った世界に皆を呼ぶよ。じゃあはい。」
「ああ、わかった。」
彼女の差し出した手に手をを繋ぐ。
すると昨日バトルしていた場所に戻った。
「あれ?ここは?」
「学校じゃありませんね?ではここは?」
「さっきまで校庭走っていたのに?どこだ?」
「先生、変な世界に送られちゃったな―?」
先生や生徒全員が集められた。
シュウがワープついでに召喚したのだろう。
「あれ?お前、何してんの?まさかお前、あたしにタイマン申し込みたいのか?」
学生服姿のろくろ首姉さんがやってきた。
その瞬間、僕とろくろ首姉さんの間にシュウが入り込む。
「貴方は何でライローグさんと手を繋いでいらっしゃるの?それは私が・・・・・」
「あなた方の記憶を戻し元の世界に戻します。まずプラム・ジュゴート!」
シュウがプラムに掌を向ける。
すると・・・・
「うわあああああああああああああ!」
プラムが絶叫を上げる。
その叫び声に全員が注目する。
それはまさに心の叫びだった。
「あったまが痛いが・・・・おもいだしたぜ!ヤンキーだって愛したいんだよ!告白ってヤンキーの女でも怖いもんなんだよ!わかれ馬鹿!脅迫されただぁ?先公先公なんて関係ない!本当の愛を勝ち取る!勝ち取って見せる!」
そう言い放ち拳を空に掲げた瞬間。
プラムは消えていった。
「あの子は何処!?」
「あの人はこの学校でも噂になっています女番長プラム様ですわ!」
「学校一妖術の扱いが得意な方で先生方も認めてるそんな方を消し飛ばした・・・」
「そんな人を変な術でおかしくさせた!?」
「いいえ!どこかへ吹き飛ばしたんだわ!」
「ぼ、ぼくらも消される!逃げろ!!!」
その状況を確認した者が騒ぎ出す。
蜘蛛の子を散らすようにわらわら逃げ惑うが周りが崖の為、逃げ場がない。
慌てふためく。
「違うんだ!皆、騒がないで聞いてくれ!!」
僕が大きい声を上げるが誰も聞いていない。
声を上げて騒ぎ出すものいれば座って泣き出すものも。
確かに見た目は怖い。
でもそうしなければ元の世界には戻れない。
- ズガンッ!!!!!!! -
いきなり僕たちを何かが持ち上げる。
お立ち台だ。
いきなりお立ち台が出来上がる。
再び注目が集まる。
「ゴホン!」
咳払いをする。
多分シュウは僕が話しやすいように作ったんだと思う。
このチャンスを無駄にはしない。
「いきなりですまない。みんなに聞いてほしい話があるんだ。まずは・・・・・」
僕は彼らに説明を始めた。
この世界に来た理由。
元の世界に戻す理由。
記憶を戻さなければいけない事。
愛するもの。
待っている者たちがいる事も。
正確に伝える。
「・・・・・・・で僕たちはそこにいる創造神、シュウの元に行けばいいんだね?」
「・・・・・・・・無駄口キクナ。」
階段を上ってくる。
理解して第一声に進んで来てくれた者。
「よろしくな!相棒」
「友、嘘イワナイ。」
シャーズとブレイだった。
僕の友達。
ブレイはこの世界の事を教えてくれた。
シャーズは情報共由など協力してた。
僕の信頼できるものだ。
「二人一辺に良い?」
シュウが二人に尋ねる。
「ああ!まかせとき!」
「・・・・カマワン。」
シュウが掌を向ける。
「おおおおおおい!!!」
「ウガアアアアアアア!」
二人は声を上げる。
「何で騒ぐかはここにいた記憶が消えるようにしてる。この世界で繰り返したことは辛いものがあるから。」
不審に思われないように教えてくれる。
優しい嫁だ。
心を読まれたのかシュウは恥ずかしそうにしてる。
「ああ、確か僕はバイク選手で事故ったんや!その後、後続のバイクに轢かれて・・・でも生きてるってことは!?」
「ボクハ外国人ッテダケデ就職ガキマラナカッタ。オ金ガナクナッテコノママデハ死ンデシマウッテ思イコンビニデマンビキヲ・・・・・オモテニデタラ車ニ・・・・・・」
色々と思い出したようだ。
二人はこちらを見る。
「無事っちゅうことは生きてるんや。また頑張るしかないね!またな相棒。」
「責任取ッテアヤマル。ソシテタダ働キデモイイカラ働イテユルシテモラウ!何処カデマタ会エタラ話シヨウナ。相棒。」
二人は消えていった。
その姿を見た者たちは恐れが減ったのか続いて並ぶ。
シュウは数人ずつ記憶を戻し僕はその方々を励ましシュウが元の世界に戻していく。
そして一人、また一人とこの世界からいなくなった。
残った者たちは・・・・僕の知っている者たちが残った。
そう、この世界で僕が出会ったヒロインたちだ。
彼女らは自分の意思で最後になるよう待っていた。
何か言いたいんだと思う。
僕は覚悟して彼女たちを招き入れた。
初めは彼女。
マリアンだ。
親友が去りまた一人一人去っていく。
シュウと二人で生きることにしたライローグ。
彼はどう生きるのか?
マリアンや他の皆とは?
もう少しお付き合いくださいませ。
那祢でした。




