第百四十七話「二人の創造主。もたらせたもの」
こんばんわ。
那祢です。
今回は説明しません。
ネタばらしになるので!
またあとがきで!
「もう五月蠅くするな!スカポンタン!」
裸だった僕の体に服が戻った。
助かった。
あのままではあの裸芸人のネタになってしまう所だった。
体系が中肉中背だから大切なあれは隠れなかっただろう。
「ありがとう。後ごめんな。大きな声を出して。」
謝罪の言葉にヒビキは
「うるさい!見たくないものを見てしまった。」
「確かに美しいかと言われたら・・・・・・」
「色々と言うな!私が聞きたいのはお前がいう『わかった』だ。何がわかったというのだ?」
冷たい眼差しを向けるヒビキ。
彼女にとっては自分の作った世界。
その作った世界があらゆる形でバッドエンドが続くことにイラ立ちを感じている。
それは何のため?
誰かがこの世界を壊している。
それは・・・・・・・
「今の話で少し違和感があったんだよね。ヒビキ、少し聞いていい?」
「ふん!私はヒビキ様だ!あと変なことは聞くな!さっきと同じようになりたくなければな!」
脅され・・・・・・ゴホン!
念を押された。
「ヒビキ・・・・・さんはこの世界を作ったんだよね。」
「ああ。いや、正しくは違うな。私の仲間たちがこの世界を作ったのだ。」
「仲間たち?」
「ああ仲間だ。この世界は知っておるだろう?ライローグ。」
「ああ・・・始めに友達に聞いた。この世界は『恋×戀モンスターラバァーズ』と呼ばれてはいなかったか?」
「おお、その通りだ!ちゃんと話を聞いているんだな!」
「もちろん!」
リザードマンのブレイのお墨付きだ!
「えっ?」「なにそれ?」「知ってる?」
周りが騒めく。
恋×戀モンスターラバァーズは有名なんだろう。
「で、その『恋モンラブ』の製作スタッフとこの私。人工AIヒビキがこの世界を作ったのだ。」
「そう、人工AI。あの時すごいハイスペックで騒がれたんだっけ・・・・・・・」
僕の記憶を手繰り寄せる。
あれは確かニュースでやっていたな。
人工AIを使って恋愛ゲームを作る会社があった。
それは無限の恋愛。
終わり無き恋を産み出すと。
ただ、製作途中にあることが起きたとニュースになる。
ゲーム製作所に事故。
プログラマーが研究室にてベータテストをしていた。
そのスタッフが休憩の際、ケーブルに足を転ばせ取り付けた機材が落下。
大きな音と主にサーバーとPCが漏電爆発。
巻き込まれた者数人、意識不明で救急搬送。
外傷はほぼ無いのだが意識が戻らなく今は植物状態で病院に入院中。
「で、たしかそれを制作した彼女達の名前は・・・・・・・」
僕がこたえるより早く横にいた者がこたえる
「・・・・・・卯月響」
その答えをシュウがつぶやく。
皆一斉にシュウを見る。
何故知っているのだ?
先ほどの耳打ちもそうだし。
ついシュウに尋ねてしまう。
「なあ、シュウ。さっきの耳打ちもそうだったのだが何でお前はそこまで知っている?だってさっき・・・・」
「さっきの耳打ち?ああ、内緒話か!!先ほどライローグに言っていたのだがあれは何を言っていたのだ?」
僕の問いにヒビキがかぶせてくる。
この人工AI、自分が話をしている時に色々言うと攻撃をするくせに自分がそれをするのは良いなんて図々しいぞ!
だが行ったら全裸だしな・・・・・
するとシュウがヒビキに向けてこう言った。
「言葉を挟むな。・・・・ライローグの問いにしか答えないよ。ヒビキ。」
シュウがヒビキを睨む。
それに対してしてヒビキは・・・・
「ヒビキサマだと言っただろ!吹き飛ばされたいのか!えい!!!!」
攻撃魔法を唱えた。
衝撃波並みの風がシュウを襲う。
その攻撃をシュウは・・・ノーガードで待ち受ける。
「シュウ!!!」
その衝撃波は当たる寸前かき消された。
「あれ?なんで?なんで!」
次は炎の魔法。
氷の魔法。
雷と。
全ての魔法はかき消された。
「ねえ!なんで!何で当たらないの!」
慌てふためくヒビキにシュウは
「当たり前。だってあなたを作ったのは僕だもん。僕の名前は卯月響。恋×戀モンスターラバァーズの製作者だから。」
シュウが言い切った。
「「「「「「「「えーーーーーーーーー!!!!!!!」」」」」」」」
一同驚く。
そうか、だからか。
先ほどの内緒話。
それは僕の名前だった。
名前を思い出したのでこの世界にきた理由もちらほらだが思いだしたが・・・・・来たわけは後で。
で僕の名前だ。
ライローグ。
正しい名前は多分・・・・ライログ。
ライは頼るの頼。
ログは日記。
それを伸ばしたローグはわんぱく小僧や悪党となる。
今出てきたものをまとめると僕のここでの仕事が『悪戯きつねの情報屋』になるわけだ。
で現世では頼を使った名前で忠頼だったと思う。
仕事は確か・・・・・探偵。
詳しくはまだわからないが探偵なんだと思う。
色んな話を聞いたり情報をメモ取ったり。
そういう事をした記憶がうっすら思い出した。
話が脱線した。
僕の名前を知っているということは彼女はこの世界で紛れもない・・・
『創造主』と言うことになる。
まあコードに足を引っ掻けたあれだ。
恋×戀モンスターラバァーズと言う世界を作ったシュウこと卯月。
その世界に理と規則、学園を作ったAIヒビキ。
この二人がこの仮想世界を作ったのだ。
だが・・・・・
「そ、そんな馬鹿な!私はヒビキ!その世界を正すために作られた存在で絶対無二の最強の存在!」
「そんなものはいません。」
「創造主より上の創造神と言う存在で・・・・」
「ヒビキ、いい加減にしなさい!あなたがこの世界で摂理と言いながら住人の精神を・・・・・」
「お前だってこの世界に無理やり住人を呼び込んでいただろ!死にかけの存在をわざわざこの世界に呼び込んで・・・・・」
「それ以上言うな!!!!!」
シュウが怒鳴り声をあげる。
それに負けずヒビキは答える。
「この偽善者が!」
「くっ!このAIが!!!」
そうか。
この世界が壊れた理由は・・・・
「創造主二人の行動で世界が壊れてしまったのか。」
僕はつぶやいてしまった。
そう、ヒビキとシュウ。
二人がこの世界を作り招き入れた。
元凶?
いや創造主だったのです。
では何故主人公は?
次回明らかに!
またよろしくお願いいたします。
那祢でした。




