第百四十五話「創造主エルグーラ。彼女は?」
こんばんわ。
那祢です。
今回はエルグーラを問い詰めます。
彼女が何故?
何処でわかったのか?
またあとがきで。
エルグーラ。
僕は彼女の名前を上げる。
周りにいた生徒たち静寂しその後どよめいた。
「何をおっしゃりますの?この私が創造主?」
口元に手を当て驚くエルグーラ。
いつもと変わらぬ様子。
そう彼女なんだ。
僕は注目している彼女達に向かって言う。
「僕はこの世界で『情報屋』と言う仕事をしている。みんな知ってるよね?勇者にお似合いの女性を見つけて彼に紹介をする。それが僕がこの学校にいるための『仕事』だったんだ。」
「はぁ?あたしは知らないよ!」
「あたいも!何そんな仕事してんならあたいにも・・・・・」
「ふーん。そんな仕事してたのね。私のところには一度も来なかったわね。まあ、いいけど。」
話を折るようにろくろ首姉さん・・・・・『名前は忘れた』とハーピーの・・・・・ニエルだったっけな?
あと女郎蜘蛛のアヤが割り込んでくる。
それを黙らせるように睨む周辺。
話を折られたくなかったようだ。
「続けるね。・・・・・で僕の役目は皆さんの情報収取とそれを勇者にアドバイスするのが仕事だったんだ。」
二人の勇者に目配せする。
「ああ、かまわない・・・・続けてくれ。」
「僕もいいよ。ライローグ君。勝手に話してくれ。」
いつの間にか勇者もこの世界に呼び出されてる
多分、エルグーラの仕業だろう。
一人は頷き一人は平手を逆さに『しっしっ』っとする。
「そこで思い出したことがある。不思議なことを。この中で情報が無かった人が一人いたんだ。」
「ひとり?」
隣で首をかしげるシュウ。
「そう・・・・貴方です。」
僕はエルグーラに指をさす。
指をさしちゃいけないけど昔のコ〇ンは指してたからな。
「あらあら?それは私の情報がお調べできなかっただけでは?わたくしそう簡単に情報は公開しておりませんから。フフフ・・・。」
まだしらを切るのか?
とぼけるエルグーラ。
ならばどのように人の情報を調べたのか教えるしかない。
「ごめん。シュウとそこにいるろくろ首姉さん。実験台になって?」
「え?」
「なっ?ねえさんだぁ!?私の名前はな・・・・・!!!!」
「今はいい。すぐわかるから!きて!」
そう言うとろくろ首姉さんは苦虫を噛んだ顔をしながら横に来た。
そして彼女達の肩にポンと手を置く。
そうあれを皆の前でやってみるのだ。
- ピカー!!! -
僕のポケットのメモが光り出す。
眩い光に一同注目する。
そう、僕の情報収集は・・・・触ること。
胸の光るメモを取り出した。
それを開く。
「ろくろ首姉さん、梅って名前で合ってる?」
「なっ!ちがうわ!私の名前はプラムだ!梅は・・・・・可愛くないからな!!!」
肩に置いた手を強く振り払う。
名前が嫌いだったのか?
そして・・・
「シュウ、スリーサイズがこの間と変わったね!最近体重増え・・・・」
- げしっ! -
無言で蹴っ飛ばされる。
転がる僕。
目の前にいる女子生徒達から白い目で見られている。
「「「「「「サイテー。」」」」」」
一斉に言われる。
そんなに言われちゃうと僕もなくよ。
態勢を整え話し出す。
「まあわかったと思うけど。僕は触った対象の情報がわかるようになってるんだ。でその僕が情報で調べられなかったのが一人いた。それは・・・・君だよ。エルグーラ。」
再びエルグーラを見る。
彼女のいつもの糸目は・・・・開いていた。
「へえ。君って便利な能力だったんだね。驚いたよ。」
「じゃあ当たりってことでいいのかな?」
エルグーラは拍手する。
そして僕に向かい歩いてきた。
「そう今までこの世界をバッドエンドにしていたのはそこのちっぽけな『女社員』でも『令嬢』でもない!わたくし創造神が作っていましたのよ。あはは・・・・!」
高らかに笑うエルグーラ。
その瞬間、彼女の服が黒い炎で変化する。
お嬢様状態だった時には見たことが無い魔族の姿だった。
「どこらへんで気が付きましたの?私が黒幕って。」
「それはクロエ、イルフィス辺の時を思い出した時かな。最終話のあの時の復活薬の材料に君が使われていなかったこと。そして脅かすときにメモを調べていないのにエルグーラと名前が頭に挙がったこと。それと創造主の声が聞こえお告げを受けたというのも怪しかったね。あの時、最後に暴れてたのは変装したもう一人の君でしょ?暗闇の世界でシュウは自分としたと言わなかったし。」
「ご明察!よくわかったわね?あなた探偵になれるわ。あーそういえばあたしの父との出会いはどうなるのかしら?」
「あれは君が幻術をかけた兵士に話をさせただけだよね?シャンメールのお父さんの部下の人だと思う。」
「ちぇっ。わかってるのね。つまらない。」
つまらなそうに不貞腐れるエルグーラ。
が次の瞬間何かを思い出したのかにやけ顔になる。
悪寒を感じる顔だ。
「じゃあさ、私の本当の正体はわかる?」
「本当の正体?」
僕が聞きなおすと
「あれ?知らなかったの?まだまだね。私の勝ちでいいのかな?ふふふ・・・」
勝ち誇った顔をした。
やばい!
正体なんて考えていなかった。
イルフィスを先ほどまで操っていたとか変身するのが得意とか・・・・
そんなことしか考えていなかった!
思い出せ僕!
何か!残った何かを!!!!
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あれ?
メモを見開く。
触った子達の情報だ。
アルムファイム・エクセレア
種族 ラミア
ルン・ヒロム
種族 ドワーフ
クロエ・ヴィンサンド
種族 人間
ターニアル
種族 エルフ
ミリュン・メデュルク
種族 メデューサ
ジュリー・ミド
種族 スライム
シャンメール・タイスタ
種族 巨人族
ヒビキ・キサラギ
種族 バケネコ
ヒョウカ・フブキ
種族 雪女
アヤ・イトマキ
種族 女郎蜘蛛
ニエル
種族 ハーピー
これは触った人のメモ帳の一部だ。
この中でおかしいのが一人いる。
まさか・・・・・
君が・・・・・・?
ライローグは気が付いてしまうのであった。
多分読んでる人はわかるはず。
あれが違うと。
書いていて間違えたのでは・・・・?
秘密です。
エルグーラの正体を知ってなんになるのか?
それも秘密です。
秘密だらけですがもうしばらくお付き合いを。
那祢でした。




