第百二十五話 「探し人は何ですか?前編」
こんばんわ。
那祢です。
今回は探し人前編。
探しているのは?
またあとがきで。
「おや?ライローグ、何をしているのですか?まさか迷子になっているのでは?」
廊下を歩いていたら上空から声をかけられた。
巨人の女の子、シャンメールだ。
彼女は風紀委員をしている・・・・のは前話したかな?
予鈴が鳴る前に生徒がクラスに戻れるかたまに廊下で確認しているのだ。
一番最初に会ったのはその時だった。
そして教室に連れて行ってもらった。
「ごめん、気になったよね。少し気になったことがあってね。」
また連れて行ってもらうのが悪いと思ったので話をはぐらかす。
「何か企んでいるのですか?」
「いや何にも。むしろ人を探していてね。」
「人探し?」
シャンメールの眉間に皺が寄る。
これはヤバイ。
疑っている顔だよね。
僕はその場を後にしようとした。
- ライローグは逃げ出した! -
ざざざざっ!
- ライローグは回り込まれた。 -
「まさか可愛い女の子とお近づきになる作戦を・・・?」
僕を疑うようにシャンメールは覗き込む。
「だからちがうって!知り合い・・・・じゃなくて」
「知り合いじゃなくいぇ?じゃあ何ですか?」
シャンメールが手を伸ばし僕を摘み持ち上げる。
「な、何を!?」
「私に嘘をついてるわけではないですよね?」
「もちろん。」
「・・・・・・・まあいいわ。あまりしつこく聞くのは淑女ではございませんよね。」
「???」
シャンメールは掴んでいた手を離した。
「予鈴がすぐに鳴りますのでそれまで致してください。」
「わかった。」
「ただし女性のへの興味、関心は・・・」
シャンメールの言葉を最後まで聞かず僕は走り出した。
後ろから
「ら、ライローグ!廊下は走ってはいけませんって生徒手帳に書いてあるでしょ!もう貴方って人は!!私の気持ちを・・・・」
とまで聞こえたが無視をした。
僕にはやらなければいけないことがあるんだ。
曲がり角に差し掛かる。
そこには誰かがいた!
「おっと!」
「もう!ライローグか、危ないにゃ!」
そこにいたのはマリアンとキサラギだった。
マリアンに見事抱きしめるようにキャッチされリリースされる。
柔らか感触は一瞬だった。
「慌ていてどうしたんだい?」
「いやちょっと・・・・」
「親友のあたし達にも言いづらい事?」
親友?
前の設定ではそんなのなかったのだが?
「まあ人探ししていて・・・・」
そう言うとマリアンとキサラギは顔を見合わせて
「手伝うぜ!」
「任せてにゃ!」
笑顔で答えてくれた。
そんな二人に僕は
「大丈夫だよ。一人で探すから。」
断った。
「何で断る!?あたしとお前の仲だよな!」
「ねぇ、ライローグ。幼馴染にも言えない事かにゃ?」
「そういうわけじゃないけど・・・・」
「「訳じゃないけど???」」
二人は僕をのぞき込む。
「僕の憶えている人の特徴が少し曖昧で自分じゃなきゃわからないからさ。」
「にゃあ、それならしょうがないにゃ。」
「それなら探しようがないからね。手伝えることがあったら言ってくれよな」
「わかったよ。じゃあね。」
手を振り二人と別れた。
「キサラギはライローグに優しいな!手伝ってあげるなんて。」
「にゃ!?当たり前にゃ!幼馴染だからにゃ。困ったときは助けるのは当たり前にゃ。マリアンこそあんま好きじゃなかったライローグに手伝おうとするなんてどんな心変わりにゃ?」
「べっ!別に困ってる奴は頬っておけないだけでー。」
「本当かにゃ?」
「キサラギこそ。」
後ろから声がするが振り返るのが怖いからそのまま逃げ出した。
・・・これで一つわかったことがある。
多分だけど前回の話で僕、ライローグが亡くなる前に何かがあった。
そしてその好感度が継承されているんだ。
「何かあったのはわかるがなんで皆が?本当のライローグは何をしたんだろう?」
途中リタイアした僕にはわかるはずもなく。
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それからファルスティーナやセオン、イルフィスやセオンにもあったが彼女たちも好感度が高く驚いた。
探している人を無視して遊ばないかと誘ってくることも。
ターニアルやルン、アルムファイムなど僕に好感度低いと思ったキャラにもあったが彼女らも好意的に話しかけてきた。
恐るべし!
本物のライローグ君。
僕はそんな彼女らと話をするだけで朝礼前の時間と授業の合間の休憩時間が無くなってしまった。
あとは昼休みと放課後しかない。
必ず探し出さなくては!!
僕は何回も受けた授業を真剣に聞くふりをしながら作戦をいっぱい考えることにした。
絶対に逃がすわけにはいかない。
そう決心しながら。
好感度が高くなったわけは?
いつか説明できる話を書きたいです。
で、探し人は?
もう想像できている方はいると思っていますが・・・
まだ秘密で。
次回もよろしくお願いします。
那祢でした。




