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第百二十二話 「君に託した。じゃあさよなら・・・・」

こんばんわ。

那祢です。

今回はあと二回でシャンメール、キサラギ編終わり。

勇者カイルは?

ライローグは?

またあとがきで。

「な、何でキサラギ。お前が!?」

「何でお前が?とは失礼にゃ!カイル、話をしてないのかにゃ!」


そう怒りながらではいるが。

キサラギ、彼女が俺にくっついてきた。

その姿を見たカイルは・・・


「ごめんキサラギ。創造主にばれるから黙ってた。ライローグ。僕に遠慮するなよ。お前の気持ちずっと知っているんだぞ。キサラギを最初に勇者の攻略対象に選ばなかったのはお前がずっと彼女に思い続けていたからだろ?」


と・・・・どや顔で言ってくる。


「なっ!?お前!」


と動揺する俺。


「にゃひひー。そんなに私の事が好きなのかにゃ?」


とキサラギもかまってくる。

嫌いかと聞かれたら好きだ。

好きと聞かれたら大好きだ!

ここは卒業パーティーの舞台の上。

もう逃げ道もない。

・・・・・

逃げる?

いや必要はない!

覚悟を決めた俺はキサラギを左手から離して・・・


「キサラギ、お前・・・いや君の事がずっと前から好きだ!僕と結婚してほしい!!!」


片膝をついて告白をする。

学校で習った騎士の求愛方法と学習をしたのだが会ってたかな?

まともに授業に出なかったからあまり詳しくないけど・・・・

そんな動揺している俺に


「・・・・・・・ずっと待ってたにゃん。」


彼女の小さい声が聞こえた。

俺にだけ聞こえる声で。

そして・・・正面から抱きついてきた。


「ちょっ!おまっ!」

「オッケー出たなら私を抱き上げるにゃ!お姫様抱っこが良いにゃ!」

「何を言って・・・」


動揺する俺に彼女は


「・・・・嫌にゃ?」


少し瞳を潤つかせて聞いてきた。

もういい。

我慢はやめだ。

辞めたんだ。


「嫌じゃない。任せろ!花嫁さん。」

「その言い方は嫌にゃ。」

「じゃあどうしろと?」

「名前が良いにゃ。」

「あーもうっ!」


俺はお姫様抱っこをする。

彼女は軽く持ち上がった。

そして彼女に・・・


「キサラギ、俺に任せろ。」


そう言って持ち上げた。

彼女はとても嬉しかったようで


「かっこいいにゃ!」

「お、おう!お前の夢、勇者のお嫁さんにはできなかったけどな。」


気を落としている僕に彼女は


「ライローグ、私の本当の夢はお嫁さんにゃ。あと、私の中では勇者は・・・君ニャン。」

「キサラギ・・・・」


見つめあう二人。

そして重なり合う唇・・・


「あのーそろそろ初めていいかい?」

「ラブラブ見せつけるのは後でやってくれないか!」


キスをしようとしたらカイルと創造主に止められる。

二人は呆れてこちらを見ていた。


「「ごめん」にゃ」


俺たちは謝る。

その姿を見て創造主は


「なるほど。これでカイルにはシャンメール、ライローグにキサラギとなったんだね。でもライローグ君。貴方はエルグーラとはどうなったのかな?」

「あっ。」

「君はエルグーラと婚約すると約束していたよね。そうすると君は二人ともと結婚に・・・・」


そうだ。

俺はエルグーラと婚約することになって・・・


「ああそれな。解決しているよ?」


俺と創造主の会話にカイルが口をはさむ。


「なん・・・だと?」

「解決しているよ?エルグーラには婚約してもらうフリをお願いしていてからね。シャンメールに頼んで。」

「じゃ、じゃああの時にライローグがエルグーラの親に許可をもらいに行ったのも・・・」

「ああ、それね。エルグーラの父にもお願いした。君がライローグにくっついてる間にやってもらおうとね。エルグーラのお父さんはシャンメールのお父さんの部下だったし。だからシャンメールとの婚約はないことになってるよ。」


自信満々で踏ん反りがえるカイルに対し反比例して怒りで顔が真っ赤の創造主。

フーフーと息を切らしている。

なんかヤバいような・・・・・


「カイル・・・・いやライローグ。私を侮辱したな!!!!!!」


創造主の右手が光り出す。

あれは爆炎魔法・・・・


「エクスプロージョン!!!」


右手から火炎球を放つ。


- シャキン! -


伝説の聖剣ファンファシオン。

それはすべての物を切り裂く。

爆炎魔法は左右に分かれ切り裂かれた。


- ズカーン!! -


カイルの後方で爆発する。

建物の後ろが吹き飛んだ。

こんなの直撃したら確実に死ぬ。

生憎周りの者は避難していないんだが。

創造主の左手が再び輝きだす。

これは?


「ブリザードウォール!!」


城壁ぐらいの氷の山ができそれがカイルを襲う。

その氷を・・・


- シャキンシャキンシャキーン -


凄い切り裂き、早く氷を粉々にして粉吹雪に変えた。


「何で効かないんだ!」

「君の事、調べたからね。」

「なら、ならばこの魔法を!!」


創造主の体が赤くなる。

この魔法は?

見たことが無い。

そう思っている俺にカイルは


「ライロ―グ君、どうやら彼女、本気を出してきたらしい。」

「は?」

「あれは自爆魔法だ。この地上一帯を消してしまうだろう。だから君に頼みがある。」

「な、何を言っているんだ?お前・・」

「俺の奥さん、シャンメールを頼む。」


カイルが俺に告げると


「カイ!やっぱり私は嫌だ!!貴方を失うなんて!」


シャンメールがカイルに抱きつく。

そんなカイルは


「約束しただろ?こうなることがあるって。約束したよね。」

「約束したけど・・・・でも・・・・でもっ!」

「大丈夫。ライローグがいつか俺を戻してくれるから。なあ?」


いきなりこちらに振ってきた。

そう言われてもな。


「そんなこと出きるのか?」

「アイツがいなければね。」

「保証は?」

「うーん、半々かな?」


五十パーセント。

ほぼ無いに等しい。


「お前の力ならアイツを切り裂いて・・・・・」


その言葉を言おうとした俺をカイルは遮った。

ああそうか。

俺もあいつも考えていることは同じだ。


「わかったよ。」

「ああ、頼む。」


瞬間移動をするとシャンメールを俺に渡す。


「いや!放して!ねぇ!」


小さくなる薬を飲んでいるシャンメール。

小さいながら力強い。

手を離しそうになるが・・・・・


「私も手伝うにゃ!」

「頼む!」

「嫌っ!放して!カイルっ!カイル!」


二人でやっとの力だ。

こちらを見たカイル。


「相棒、頼んだよ。この世界にずっといる寂しいやつを助けにいくから。」

「まかせた。」

「キサラギ、お幸せにな。」

「わかったにゃ!シャンメールのことも。」

「たのむ。」

「シャンメール。」

「か、カイル!」

「愛してるよ。じゃあまた。」


カイルは創造主に向き合う。

そして・・・・・・


「この世界の話は君に託した。じゃあさよなら・・・・・・」


滴が落ちる。

涙?

まさか・・・・


次の瞬間カイルは閃光になり創造主をつかみ・・・・・空の果てに飛び立った。


「カイル、いやライローグきさま!」

「終わりにしよう。この話を!」

「やめろ!私に無駄足を踏ませる・・・・・な。」


飛び立った二人は大気圏を越して・・・・・爆発した。

夜が昼になるくらいの明るさだった。


創造主と相討ちになったカイル。

彼を甦らせることは?

ライローグのその後は?

次回もよろしくお願いいたします。

那祢でした。

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