第百十二話 「新たな訪問者現る!」
こんばんわ!
那祢です。
メンテナンスで書けなかったので遅れました。
何とか無事終わらせました。
今回はあの方がやってきます。
あの方とは?
またあとがきで。
あれから月日がたちあと少しで卒業。
学園生活はあっという間だった
俺は一生懸命キサラギとジュリー先生のフォローに尽くしていた。
メモ帳が無くなった俺。
自分の存在価値はメモでの情報しかないと思っていた俺だったが案外そうでもないことに気が付いた。
便利なメモ帳が無くなった分、自分の力で対象の女の子と接触して調べてみた。
キサラギやジュリー先生は案外俺に好感的で話をしてくれるので聞きやすかった。
他の女の子にも自分から接触を試みた。
最初は昔の悪戯や前のライローグの好感度が残っていて嫌悪感を持たれていたが親身に話すうちに仲良くなっていった。
最近では彼女らの愚痴や相談にも乗ったりして結構大変である。
「あっ!ライローグ!またねー。」
「ああ、また明日な。」
俺は挨拶をされた女の子に挨拶を返して手を振り返す。
嬉しそうだ。
『イケメン』
ではないがクラスのマスコットキャラぐらいまでは行くぐらい人気はあると思う。
いや思いたいだけだがね。
さて、今だにシャンメールがカイルに近いのが気になっている。
・・・・・がもう面倒だしキサラギと一緒に結婚してもらえばいいとまで考えている。
この世界は一夫多妻制、ハーレムエンド。
またその反対に逆ハーレムなのもある世界だ。
優良な者は家族にする。
どこかのヤクザ映画やギャング映画みたいな話だがそういう世界なのだ。
自分の血族の血に加えたいのだ。
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さて話を戻して、俺はそう考えたのでキサラギやジュリー先生以外にシャンメールの情報も勇者に渡している。
恋の駆け引きに不平等は嫌いだからな。
・・・・嘘ついた。
キサラギがそう言うの大嫌いだからだ。
彼女は
「奪い合うなら平等がいい!だからライローグ、私と同じくらい彼女の話もしてあげて!」
と俺に言ったのだ。
その後、直接席に座っていたシャンメールに自分から宣戦布告を言いに行く行動力。
まさにクラス一の陽キャだ。
脱線した。
でシャンメールと話すようになり勇者との冒険の活動を色々聞いた。
街を脅かす封印された巨獣を討伐したとか魔王の後継者を瞬時に倒したとか。
伝説の防具を新たなダンジョンで見つけたとか。
卒業してから行う勇者の活動を四分の三を終わらせたとか。
・・・・
流石に凄いが知りすぎて俺は少し疑っている。
何故カイルは勇者のイベントを知っているのか?
伝説のアイテムを集めることができたのか?
可能性は3つ。
一つ目はカイルがこの世界の勇者を転生して数回やったプレイヤーということ。
そうすれば彼がクエストを前もって知っているのか納得できる。
どのアイテムが必要か、どこの村を守ればいいか効率よくできるだろう。
数人のヒロインを攻略していたらシャンメールの攻略法だって知っているだろし。
二つ目は彼が俺のメモを持っていることだ。
あのメモにはある程度のクエストやイベント、女性の攻略法も書いてある。
便利機能の会話や接触さえすればどんどん更新していく万能メモ帳。
これを持っていれば多分こんな世界簡単なんだろうな。
俺はモブなのでツラゲ―ですがね。
三つ目・・・・・
これが一番考えたくないが勇者がアイツだってことだ。
この世界を作った『創造神』ってやつだ。
アイツならこの世界をすべてを知っている。
自分の欲しいものや要らないものまで『全て』。
だから強い武器防具を集めてチートしているという可能性もある。
・・・・もし伝説の装備をまとった勇者なら・・・・世界を救うどころか滅ぼすことはできる。
うむ。
どれかは正しいんだと思うんだが・・・・・
今のところ情報が無いのでどれが正しいか見当がつかない。
まあ、あと少しの学園生活と卒業パーティーを成功させることが先か。
窓の外を眺めていた俺は帰ることにした。
まあ、運動部の女子生徒の太ももが夕焼けにて素晴らしく輝いて見せてくれるが。
このままいたらまた変な噂を流されるかもしれないしな。
俺は鞄を持ち教室を後にした。
下駄箱に着くと誰か待っている。
あれっ俺の情報だと確か彼女はシャンメールの・・・・・
「お待ちしていましたわ。ライローグさん。」
「エルグーラさん?」
彼女は俺と向き合う。
凛とした一輪の花のような。
言い表すならシャンメールが薔薇でエルグーラは百合の花ってイメージだ。
ちなみに俺は彼女がいないときにシャンメールに話しかけているので今回が初めて話をする。
「よく私の事をご存じで。」
「綺麗な人は忘れない体質でね。」
「まあ、お口がお上手ですこと。ふふふ・・・」
ん?
ほめられたのか?
上流階級の言葉の使い方はよくわからない。
「で?俺に何の用ですか?」
本題を聞くことにした。
すると・・・・
「単刀直入に言わせていただきます。シャンメールを勇者と結婚、または婚約させていただけないでしょうか?」
ん?
今それ俺が頑張って行っていることだよな?
「言い方を間違えましたかしら?正しく言い直しますわ。シャンメールのみをカイル様と結婚、または婚約をさせていただきたい。」
「えっ?」
内容が分かった。
彼女はキサラギとシャンメールの三人の結婚を望んでなくシャンメールのみにしてほしいってことだ。
「それは俺が・・・・」
「自分がしたわけではないとおっしゃりたいのですね?でも私は知っておりますわ。貴方がキサラギさんをカイル様に薦めているところを。」
なんと!
ばれていましたか。
まあ学生寮で話してましたし。
「で返事はいかがかしら?」
「・・・・何でその話に乗らないといけない?」
そう、その話に乗っても俺にとって上策ではない。
「ふう・・・わかりましたわ。」
「諦めてくれる・・・・」
「ならば私が貴方と婚約するのでお願いいたしますわ!」
「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!?」
玄関一帯に俺の声が鳴り響いた。
その後、体育の先生に
「うるさい!!またおまえか!ライローグ!」
と職員室に連れてかれるのであった。
彼女がそのとき何を考えていたのかまだ知る由が無かった。
エルグーラ。
ちょっと出てきたチョイ役の彼女。
彼女の目的は?
次回はしっかり書けるのか?
またよろしくお願いいたします。
那祢でした。




