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第百九話 「勇者が聖剣を持ったなら?」

こんばんわ。

那祢です。

家にネズミが出て運動会をしてます。

最後にはトリモチにゴールしますが。

今回は聖剣のお話後編。

聖剣を手にいれることは出来るのか?

それとも?

またあとがきで!

長期の休みに勇者カイル達はベルゼビュート城の地下ダンジョンに潜るようになった。

シャンメールから聖剣の在処を聞いたんだと思う。

パーティーは勇者カイル、回復兼補助魔法にイルフィス、タンク兼防御役にシャンメール、アタッカーにキサラギのパーティーだ。

俺も一応誘われたが断った。

・・・・・・

何でって?

俺が勇者パーティーのどこに入るんだ?

初級攻撃妖術と補助しかできないのに?

これで経験値を上げて戦ってもいと思ったが止めといた。

世界を救うのは勇者だしな。

で、彼ら四人のパーティーでどんどん階層を攻略していった。

何階層あるのかは気になるが・・・・

そしてしばらくしての事だった。


「勇者カイル様たちがベルゼビュート城を攻略したらしいぞ!!!!」


学園のお調子者シャーズが俺に言ってきた。


「へー。」

「つれないじゃないか!折角同級生がダンジョンマスターを攻略してきたって言うのにー。」


同級生。

年齢は違えど同じ学校で同じ教室。

一緒に勉強をしている仲間である。

その仲間がダンジョンになっていたベルゼビュート城の地下を攻略したんだ。

周りのやつらには喜ばしいことこの上ない!

まあ、俺には関係ないこと。

・・・・・まあそのはずなんだがな。

パーティーの中にはキサラギがいる。

その彼女の安全。

そこが気になっている。

この世界の神は少しオカシイ。

いや、前のライローグの感情を読み取った時に知った。

神は神でも創造神というのがいるらしい。

そいつは俺の心が読めるだけではなく事の先も読めてしまうってことだ。

俺はそいつと闘わなくてはいけない。

ヒロインを幸せにしてハッピーエンドにするって勝負を。

・・・・・で現状はうまくいっていない。

ヤスベの方は何とかこのまま行っても大丈夫のようだが。

カイルの方は・・・・・・

最近はシャンメールにべた惚れ状態だ。

一緒にご飯、一緒に買い物。

仕舞にはデートまでしている。

お前の最初に選んだヒロインを放置してまでな。

今回だってそうだ

彼女がやってみようと言ったダンジョン潜りもあっという間に終わらせてしまった。

となると勇者カイルは聖剣を手に入れたってことで聖剣の勇者に?!


「やばい!」

「ん?なにが?」


そんなものになればキサラギの姫としての位置が危うい!!!

俺はすかさず食堂を後にした!


「おい!ライローグってば!なあ!?」


声をかけたが置いてけぼりにされるシャーズであった。


「はあ・・・はあ・・・・はあ・・・・」


息を切らしてやっとたどり着く。

一-二。

ここはカイルの教室だ。

校長室に呼び出しをされていたカイルがそろそろ戻ってくるだろう。

そう期待をして待つことにした。


- キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン・・・・・ -


チャイムが鳴る。

カイル達はまだ帰ってきていないようだ。

校長たちの呼び出しが長かったのか。

また後にするか。

俺は教室に戻ることにした。

それから何回も訪れても勇者カイルご一行が帰ってくることはなかった。

数日・・・また数日。

月日は流れた。


五か月たったある日の事だった。

彼らは帰ってきた。

なにかと闘ったボロボロの姿で。

俺はすぐさま彼らに近寄る。


「カイル、今までどこへ行っていた?」

「あれ?聞いていませんでしたか?聖剣をGETしたのを・・・」


そんなのは知っている。

俺のアドバイスでシャンメールがカイル達と取りに行ったのだから当たり前だ。


「そんなの噂で知っているよ!そこではなく帰ってこなかったことの方だよ!」

「ああ、それか!教頭たち言ってなかったかー!」


カイルが頭を掻く。

どうやら教頭に何かを伝えてあったようだ。


「教頭の家って聖剣が置いてあるお城だったじゃないか。それが無くなったとなるとこの学校に魔族や悪しき妖怪が押し寄せてくることになるだろ?」

「あ、ああ。」


確かに聖剣が守っていたからこの場所は争いや戦争など無かった。

それが無くなれば襲ってくる奴は山ほど増えるだろう。

まさか・・・・


「そっ、そういう奴らを倒しに行ってたんだよ。かなりの数がいたから結構時間がかかったんだけどな。」

「結構なんてもんじゃないぞ?何百倒してきたんだ?」

「何百?千を超えてから数えなくなったよ。」


一騎当千・・・・・

まさに武将並みだ。


「それでみんなボロボロに・・・・」

「そういうわけなんだよ。」


俺は安堵でため息が出た。

普通は何年も帰ってこないぐらいの事を彼らは四人で五か月だけで終わらせてきたのだ。

すごい。

凄すぎる。

あ、キサラギだ。


「お土産も買ってきたにゃ。どうかしたのかにゃ?」

「あ、ああ。ありがとう。」


動揺して言葉が出なくなってしまった。


「じゃあ報告があるんでまたなライローグ。」


俺の肩をポンと叩くカイル。

彼は通りすがり様に


「これで君の障害はなくなったよね?」


そう言って通り過ぎて行った。

俺ははっとして後ろを見る。

言葉を理解するのが遅れた!


「ま、まさか奴は!」


俺の情報はモブなだけでどこにも乗ってなく誰も知らない。

ならなぜ知っているのか。

俺は胸にいれといたメモを探す。

な、ない。

そう、答えは簡単だ。

彼は俺のメモを持っていて・・・・・・

俺のやりたいことを知っている。

このゲームのキャラクター攻略法を知っている。

なら俺がたてたキサラギとのエンディングは・・・・・

無いに等しい。

俺は膝から崩れ落ちるのであった。

ライローグはすべてのプランが崩れ落ちるのであった。

手にいれてあっという間に魔王を倒すカイル。

彼がメモを盗んだわけは?

盗まれたライローグはどうする?

次回もよろしくお願いいたします。

那祢でした。


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