表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
116/192

第百六話 「ハーレム勇者?」

こんばんわ。

那祢です。

スキー教室から五か月後の話。

ライローグはうまく勇者を導けたのか?

それとも?

またあとがきで。

あれからもう五か月はたった。

俺は一人、食堂でラーメンもどきを食べている。

ラーメンもどきって?

ラーメンぽくないラーメンだ。

麺とスープは美味しいのだが・・・・・と話を戻そう。

俺のアドバイスのおかげなのかヤスベとジュリー先生はその後うまくいってる。

ヤスベがジュリー先生に夢中になったからだ。

何故かって?

それはスキー教室で・・・・・・セツにフラれたからである。


雪女、セツの好感度上げイベントは複数ある。

それはジュリー先生のイベントと平行に普通にこなしていたヤスベ。

そして今回のスキー教室。

だがそこには落とし穴があった。

セツのイベント


- 二人で雪山、遭難。寄り添って温めあう! -


このイベント。

強制的に起きてしまうのだ。

しかも一つだけ難点があるのだ。

それはセツの好感度を上げるだけではなく姉のズフリーとも仲良くなっていなければいけないのだ。

彼女の好感度を上げるには最低運動神経のパラメーター50ぐらい必要なのだ。

なのでそのイベント・・・・・・

スキーを滑れないヤスベ。

セツにとってまさに「OUT OF 眼中!」になるのだ。

ふふっ。

計画的だろ?

俺が伝え忘れただけなんだが。

・・・・・・

だが失敗したこともあった。

それはカイルだ。

スキー教室から帰ってきたカイルは少し可笑しかった。

まず、キサラギがいても他の女の子に声をかける。

プレイボーイを気取っているのかわからないが恋人の前では高感度さがるからやめてほしい。

最近一番近いのが巨人のシャンメールだ。

スキー教室の後から進んで話しかけているのをよく見かける。

二人で下校する姿も。

このままではヤバイな。

俺はメモを確認する。

やはりな。

カイルへの周りの女の子の評価は高くなっている。

一度注意したことがあったが


「あれ?複数の女の子と話すの駄目でした?」


と言って惚けやがる。

駄目か駄目じゃないかと言ったら駄目に決まってんだろ!


「一人しか選べないって説明されていないからハーレムルート目指せるかなって。目指せ!モンスターマスター!!!」


て言ってたんで少しどついてしまった。

何がモンスターマスターだ!

どっかのおじいちゃんが出てきて


「この三匹の中から選ぶがよい。」


とか言って旅立たせたり


「俺はお前に決めた!!!」


と言って鳴き声が名前の頭文字二文字で鳴くに黄色いネズミを選ぶやつかよ!

あ、これはアニメ版か。

まあ、「モンマス」は早急に諦めてもらうことにしたのだが。

そして今では


「シャンメール、キサラギ!一緒にご飯食べないか!」


ほらな、来たよ。

クラスに入ってきては


「教科書を貸してくれないか?」

「今度美味しいサンドイッチ屋さんがあるから食べに行こう。」

「特訓したいから俺についてきて!」


など声をかけてこの二人を頻繁に誘ってくる。

二人同時攻略を狙っているんだろう。

くそっ!

許せない。

俺がキサラギとハッピーエンドにしようとしているのに!

この勇者、言うことを聞かない。

さらに・・・・・


「ライローグ!お前も一緒に食べないか?」


と誘ってくる。

誰がお前らのイチャイチャ見ながらご飯食べなきゃいけないんだよ。

酷にもほどがある。

・・・・・・

酷?

ああ、そうか。

俺、キサラギに未練があるんだ。

あれだけ毎回喧嘩していたが本当は・・・・


- ブンブン! -


俺は首を振る。

何を考えているんだ!

この俺、モブの情報屋がやることは情報を勇者に伝えハッピーエンドを・・・・・

ハッピーエンド?

本当にこれがキサラギの幸せなのか?

この世界、一夫多妻制もある。

複数の奥さんがいる貴族をよく見かけるのだ。

勇者の職業なら・・・・・・


「おい?ライローグ?」


俺は現実世界に戻された。

声をかけて反応しない俺を気になったカイルが再び声をかけてきた。


「ああ、ごめんごめん。考え事をしてた。」


慌ててごまかす。


「考え事?そうか。でご飯は・・・・」

「学食で食べる。」

「僕たちもご一緒に・・・・」


俺はその言葉を遮るように


「ラーメンもどきを一人食べるので断る。あと、情報を話す以外教室で話しかけないでくれ。」

「えっ?」

「お前は人気者、俺は嫌われ者だからだ。お前に対しての学友や女の子たちの評価が下がる。」

「そんなこと無いって・・・・・」


そう言って話途中のカイルに背を向けて俺は教室から抜け出した。


で今に至る。

彼ら多分シャンメールの作ったお弁当屋キサラギのおにぎりとかを食べているんだろう。

ふん!

俺にはラーメンもどきがある。

で・・・・俺も自分の気持ちがわかった。

キサラギが好きだ。

勇者にとられたくない。

でもこの三人が結婚すれば!

すべてのヒロインクリアーになる。

ハッピーエンドになれば俺の・・・・・・

いや、俺たちの呪縛が解かれる。

この恋心は封印しなければいけない。


- ズズズズ・・・・・ -


そう思いながらラーメンもどきをすすっている。

でも俺はキサラギをカイルの第一の奥様にしてあげたい。

まだまだ頑張んなきゃいけない。

二人のイベントスチールを見せながらキサラギ寄りに・・・・

で残りのイベントは・・・・・

メモを一人見返す。

するといきなり暗くなった。

後ろを見るとそこにはシャンメールがいた。


「やあ、どうしたの?」


眉間にしわが寄っている。

俺、汚い生き物じゃないよ?

毎日お風呂に入っているよ?

そう伝えようとした時だった。


「ライローグ・・・・君。お願いがあります。」


いつもの高圧なお嬢様、シャンメール。

その彼女が俺にお願いをしてきた。

お願い?

高貴なお嬢様にお願いされることなんてないのにな?

そう思いながら・・・・


「役には立たないかもしれないけど情報屋の俺でよければ!」


美人の役には立ちたい。

そう思った俺はこう答えた。


「実は・・・・」


このシャンメールの一言がシナリオを狂わすとは俺は思ってもいなかった

二人を選んできたカイル。

それに納得できないライローグ。

カイルとライローグは?

そしてシャンメールのお願いとは

また次回もよろしくお願いします。

那祢でした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ