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魔王だって魔界攻略に励んでいる  作者: 神埼 ヒロキ
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新たな冒険者2

 「「「かんぱーい」」」

テトラ、マリアそしてヴァルトの三人で夕食をとっていた。

外は暗くなっていて、いまから、街紹介や冒険者登録はアレと言う事で明日することになった。だけど、冒険者のことについて話を色々と聞いた。

 冒険者には、ランクが存在し今は、1、2、3まであり、ランク1は、レベル50が最大で、レベルが最大になった時に、ボス攻略に貢献ができれば、ランク2に上がれるそうだ。

 ちなみに、テトラは、ランク1のレベル27。

テトラは自分の現状を言う時、少し恥ずかしげに、答えた。

あとで、マリアに聞いたのだが、テトラが冒険者になった時、ランク2に上がるのに、普通の冒険者は1、2年かかると言われている事を話したという。

すると、どこから出てくるのかわからない自信で、「1年もかかんないでランク2になる」と、宣言していたらしい。しかし、1年が過ぎようとしているのに、まだ、レベルをやっと半分超えたくらいのところに居るという。

そして、ランク2は、レベル70が最大で、レベル最大で魔王攻略か何か経験地を一気に貰えることをすれば、ランク3に上がれるという。

しかし、冒険者が5万人ほどいるのにランク3はこの800年間で100人もなっていないという。

ランク3になれば、毎日朝から晩まで酒を飲めるほどの金を貰えるという。

「あんたたちには、遠い話だけどね」マリアが、無理な妄想はやめとけと注意してくれた。と、色々話をして夕食はお開きとなった。

 闘店大会までは、この宿屋で泊めてもらうことが決まっていた。でも、その代わりに、宿屋の手伝いと闘店大会の優勝が条件だった。

「優勝は約束できないとおもいます」とミカエラさんに言うと、「無理にでも、私たちのために優勝するんだよ!」少し怖い顔で言われてびびった。

 昼に言われたことを、思い出しながらベットに潜ると、思っていた以上に疲れがたまっていたのか、すぐに深い眠りに付いた。そんなこんなで、長い一日が終わった。


 「ヴァルトぉ~、お・き・ろ~」

朝っパラからこんなにデカイ声を聞いたのは初めてだった。

そこに立っているのは、起こり気味のミカエラだった。

「何時まで寝てんだい。さっさと顔洗って手伝いしろ」

外はまだ薄暗く、この前まで魔王だった身としては、早すぎる早起きだった。

そして、朝っぱらから怒鳴られ、「不幸だぁぁぁ!」と叫びそうになっていた。

この宿屋では、朝の4時くらいから掃除や朝ご飯の仕度をするそうだ。

 顔を洗い白衣のようなのを着て、ミカエラさんの所に何処の掃除をするのか聞きに言った。途中、「おはよう...ございます...」かわいい笑顔で挨拶をしてきたマリアにドキッとしてしまい、さっきの不幸を吹き飛ばしてくれた。

ミカエラさんの所に向かうと、ミカエラさんの第一声に驚く。

「あんた何ニヤニヤしてんだ。もしかして、マリアに発情でもしたというんじゃないだろうね」

「い、いや...そんなことは...」

ミカエラさんはマリアと俺がそういう関係になってほしくないらしい。

俺は、そういう関係にはなりません。と、一言言っておいた。

そして、やっと落ち着いたミカエラは、俺に、先に庭掃除をしているテトラの加勢にイケということだった。テトラは、表通りも葉っぱを掃いていた。

テトラは、俺が来るのに気付き手を振っている。

「よっ。」

テトラの一声は、低い声にも関わらず元気のある声だった。

「おはよう。」と、俺も挨拶を返した。

一通り葉っぱを集め終わり、ゴミを捨てに行く途中

「今日の予定は?」

とテトラは聞いてきた。

俺は、ミカエラさんに何も昼の用事を聞いてないから、「特に何もないです。」

と、答えると

「なら、街に行こうぜ」

テトラに冒険者登録と街紹介がしたいという事で、午後は街に行くことになった。

 ミカエラさんに街に行くと伝えると、しょうがないと言いながら俺たちに1000リード渡してくれた。マリアも行きたそうにしていたけど、ミカエラが俺を睨みながら、マリアを行かせてくれなかった。そういうことで、テトラとヴァルトの2人で街に行くことになった。


「ここは若い美人の子が働いてる薬店で、あそこはゴッツイおっさんのいる武具店で…」

と、走りながら街紹介をするテトラについていくのがやっとだったけど、ついにテトラも息が切れたかと思ったが、次の瞬間

「ここが、冒険者が一番行き交う場所」

そして、一息吸ったかと思うといきなり

「教会だぁぁぁあああ」

と叫んだ。教会は、周りの建物とは比べ物にならないくらいにデカく、白と黒の模様が刻まれていた。

周りにいる冒険者は、俺らから距離を取り、俺とテトラの周りには誰も近づこうとはしなかった。

しかし、俺もこの教会を見て少し興奮してしまった。冒険者として未知の冒険をすることに。

そして、「中に入ろうか」テトラの言葉に俺は頷いた。


中に入ると、外より賑やかで、魔界に行く者や攻略組みの人たちで一杯だった。

しかしそれよりも、教会の中の模様に圧倒されていた。そして、その中でも赤の十字架マークの入った武器を天に向けている絵が目に入った。

なんの絵だ?と思って見ていると、

「それは、魔界にいる魔物を倒す力を授かろうと神に祈りを奉げている絵だよ」

隣に居たテトラは、微笑みながら話してくれた。

「へぇー...」とその絵を見ていたが、テトラに手を引かれ教会の奥まで連れて行かれた。

知らない冒険者にぶつかりながらも連れて行かれたところは、「新冒険者」という看板がたてかけてある。

「はーい。いらっしゃーい」

テトラに連れられ中に入ると、女性の声がした。

「ここはなに?」と、テトラに聞くと冒険者登録のする所と軽く説明された。

そして、目の前に現れたのはエルフの女性だった。

「こいつの冒険者登録をしたい」

テトラが、そう言いながら俺を指差した。

「はーい。わかりました。では、こちらにサインを」

と、エルフの女性に紙を渡された。

そこには、年齢名前などを記入するところがあった。それを、書き終えてエルフの女性に渡した。エルフの女性は、笑顔でその紙を受け取りモニターに紙に書いた情報を移し終わると、

「登録がおわりました」

と、その女性は言った。

「これで終わり?」と思っていたのと違ってすぐに終わった。


冒険者登録が終わりご飯を食べていた。

ミカエラさんに1000リードも貰ったが、そんなに使いたくなかったヴァルトとテトラは、安く済むところでご飯を済ませることにしていた。

「このサイズで、15リードは安いですね」

「だろ。ここは昨日言ってた闘店大会の優勝した店だ」

だからだろうか、店と店の隙間にあるような店なのに人が結構居るのは。

そして、会話が盛り上がっていて、一息付いたころ

「ヴァルは、どんな武器を使ってみたいんだ?」

とテトラに聞かれてすぐに答えた。

「俺は、刀がいい。」

と。

テトラは、うん、うんと頷き

「わいが使う武器は、斧と大剣だ」

腕を触りながら喋るテトラ。

確かに、テトラの腕周りの筋肉や体付からそうとは思っていた。

そして他にも話をしようとしたが夕方になっていて、「話の続きは帰ってから」、とテトラは言って、この店を後にした。


そして、宿屋に戻ると外は、真っ暗になっていた。

マリアが涙目で俺を見ていた。そして、

「ヴァルおにーちゃーん」

「「んっん!!」」

テトラとヴァルトは目を丸くしていた。

そこに、タイミングよくミカエラさんが現れ、やっぱりと、言う顔で、俺はミカエラさんに腕を摑まれて、部屋に連れて行かれた。

そこには、拷問道具や天井に吊るされた紐などがあった。

「やっぱりあんた、マリアとそういう関係だね」

鞭のような道具を持ちながら、俺を睨んでいた。

「ち、ち違います。ほんとぉうちがいますって。」

途中、変な声が出てしまったが、必死に否定した。

しかし、俺も声は届かず1時間ほど鞭でしばかれた。


やっと、ミカエラさんに解放された。

廊下に出ると、そこにはテトラがいた。おつかれと言いたそうな顔をして

「明日さっそく魔界に行こうぜ」

そういい残してテトラは、自分の部屋に戻っていった。

俺も、早く魔界に行ってみたくてワクワクしてしまう。

 しかし、胸が高鳴っているのもつかの間、視界がぐらりと傾きそのまま倒れた。

そして、気を失ってしまった。

















































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