第7話 ★ 俺と始業式の帰り道 ★
koimayuです。
まずは、今日この小説が100ポイントになりました!!
これで一つ目の目標を達成できました。
皆様のおかげです。ありがとうございます。
さて、話題は内容の方に移ります。
今回は非常に短いです。
区切るとこうなってしまいました。
では、ご覧ください。
「で、姫とはどういう関係なの?」
「生徒会の人達ってどんな方々なんですか?」
「一度に二つも答えられねーよ」
俺は今、芽衣と美優と三人で帰宅中である。
昔から俺たちは、学校の帰りは待ったり待ってもらったりしている。
今日は俺が生徒会に呼ばれたので先に帰ってて、と言ったのだが結局俺を待っている芽衣に美優が合流する形で待ってくれていた。
なのでお詫びという意味で帰り道の途中にあるクレープ屋で二人のクレープを驕っている。
ちなみに、美優はバナナチョコホイップで芽衣はコーヒー風味。
「姫は幼馴染だよ」
「「幼馴染!?」」
「そんな驚く必要あるか?」
「だって兄さん、幼馴染って芽衣さんでしょ?」
それを聞いて俺は納得する。
「それは俺がこっちに引っ越してきてからの話だよ」
俺と美優は同じ親から生まれながら親の都合で暮らしている所が違った。
同じ屋根の下で暮らすようになったのは俺が6歳、美優が4歳からだ。
「昔、親父が姫の会社にいた時に姫の遊び相手をさせられていただけだよ」
年齢が近いこともあって、姫の父親である社長が親父に遊び相手をしてやってほしいと頼ん
だ。
親父は自分のボスの願いだからと思ったかはわからないがそれをを聞き入れた。
「それで、生徒会は美人揃いですか?」
美優がすごい剣幕で迫ってきた。
「うーん、確かに美人が揃ってるな」
俺は自分のクレープにかぶりつきながら言った。
その途端、美優が顔をぐんと近づけてくる。
「兄さん」
「どうした!?」
さすがに見慣れている顔とはいっても、急に度アップで迫られるとビックリしてしまう。
「鼻の下が伸びてます」
ちょうど、生徒会の面々メンバーの顔を思い出していたときだったからその言葉には過剰に
反応してしまった。
「え、いや伸ばしてなんかないぞ」
「その反応はあやし」「あやしいですね」
芽衣と美優の両方に怪しまれる。
いや、でもLikeであるとしても別にLoveなわけじゃない。
少なくとも今は、ね。
すると
「生徒会の方々に唾をつけてはなりませんよ」
「え ?」
「唾をつけて良いのは私だけです」
おかしなことを言い出す美優。
「何でお前なんだよ」
「それは兄さんが既に私というかわいい恋人を持っているからです。それとも、もしかして唾をお付けになった方がいらっしゃるのですか?」
「ぶほぉ」
思わず口に入れていたクレープが出そうになる。
また暴走を始めた。
「いつから恋人になったんだよ。てか、兄妹で恋人はないだろ」
本当にないだろう。
というよりあってはならないはずだ。
「そ、そんなぁ。もう既に意中の方がいらっしゃるなんて」
なぜか涙を流し始める。
俺、泣かすようなことを言ったかな?
それよりも美優の誤解を解かないと。
そう思った矢先、美優は立ち上がって涙を残して走っていってしまった。
まずい。
何がって?
美優を宥めるのが。
仕方が無い。
「ごめんな、芽衣。俺、先帰るわ」
まだクレープを頬張っている芽衣に立ちながら言う。
「あ、それから今日は待っててくれてありがとな」
そう言い残して俺は妹の後を追っかけに入ったのだった。
……彰人はシスコンでしかない。
一日目、つまり始業式の日だけで結構な量になっています。
予定では3話くらいだったのですが(笑)
さて、次は「第8話 ★ 悩める子羊たち ★」です。
お楽しみに!!