第12話 ★ 早速の仕事 ★ ④
koimayuです。
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第12話です。
俺は身長測定器具の置かれている視聴覚教室に来ている。
身体測定は種類がある上に全校生徒なので部屋を分けて行う。
ガラガラ。
ドアを開けると目の前に真っ黒の物体。
猫に見えた。
だが、おかしい。
俺と目線の高さが同じなのは。
ドアを閉めた。
何かが変わる、そう思ってもう一度ドアを開ける。
「子猫よ、馬鹿なことをしていないでさっさと用意せんか!!」
猫に叩かれた。
その前にわざわざ俺と同じ背丈にするために机を重ねること自体、馬鹿なことだと思う。
「てめえに言われたくねえわ」
俺は六兵衛の頭に拳骨を落とす。
動物愛護団体がすっ飛んできそうだ。
「子猫の癖に反抗するか?成敗してくれる」
六兵衛は二段重ねの机から飛び降りると自称:MY BAGとしている猫サイズの鞄を漁っている。
何やら面白いことが起こりそうだと眺めていると起こってしまった。
最悪の面白いことが……。
銃を猫が持っている!?
「我輩に楯突いたのが世の尽き」
何か、すっごく格好良さそうに聞こえることを言っているが……実質、スベっている。
そんなことを考えていると、キュイーーーーーーーーーー、っていうモーターらしき音がしてくる。
あれ?銃が分裂してる?
前の部分が回転してる!?
赤色のライトが点滅し出した!?
本気でヤバい!?
「成敗!!」
猫サイズの小さな銃から吐き出されるBB弾はそれはそれは小さい。
つまり、痛い。
その上、「連射かよ!!」俺は六兵衛の乗っていた机を急いで横倒しにしてその影に隠れる。
だが、モーター音はドンドン近づいてくる。
「ニャハハハ、我輩から逃げられると思うのか?」
もはや悪猫だ。
六兵衛の声がしたかと思うと上からBB弾の雨が降り注ぐ。
猫は空中を跳んでいた。
(マジでヤバい)
痛みが限界に達しかける。
とそのとき、プスン。
故障したときに出るような音がする。
で、まさにそのとおりだった。雨は止んでいた。
六兵衛はというと、
「おかしいニャー、モーターの調子が悪いのかニャ」
とかほざいている。
俺はその隙に六兵衛の首根っこを掴む。
「ニャーン、やめてほしいニャーン。許してニャン。もうしないニャーン」
猫は首根っこを掴まれると大人しくなるという。
妙に愛らしくなったのはその延長なのだろうか。
もっとも普通の猫ならいざ知らず、六兵衛だから余計にギャップが面白い。
それと六兵衛の弱点を発見したので今度からの対処法が出来た。
まあ反省してそうだし、許してやろうと六兵衛を床に下ろしてやる。
「それで六兵衛、望先生は?」
「ニャー」
まだ首を掴まれている時の感覚が残っているのか、猫語で話してくる。
六兵衛が鳴きながら指す方向を見ると、そこにはかなりの大きさのグランドピアノが置かれている。
まさかな、と思いながら鍵盤の方を見ると残念ながらいました。
寝ている望先生が。
もう授業は始まっている。
教師失格だろ。苦笑しながら、望先生を起こしにかかる。
「先生、授業始まってますよ」
望先生は僅かに覚醒した。
「あらー、もうそんな時間ですの。残念ですわ」
バタン。
え!?
このタイミングでまた眠りだしたー!!
望先生の渾名は「ナマケモノ」。
教師に付けられる名称かどうかの時点で疑問だが、その渾名の如く本当にナマケモノである。
隙あらば寝るか、お菓子を貪っている。
お菓子、大丈夫なの?って思ったかもしれないが、俺の学校は良いとも悪いとも言われない。
校則~第三条~
善悪の判断は自己でせよ。但し、度が過ぎていると教師が判断したとき、校長に呼び出されることがある。
校則はさておき、望先生が深い深~い眠りについてしまったので望先生の横に置かれているプリントを見る。
1、身長を測定する。
2、測定者のバーコードを器具に認識させる。
妙にハイテクなのは校長の趣味である。
これによって、身体測定のデータをパーソナルデータとして学校のサーバーに一括管理できることになった。
俺は身長測定器具の電源を入れる。
しばらくして、一年の男子がやってくる。
前から三人分のPDカードを受けとる。
俺はそれをリーダーに通す。
生徒は位置に着いた。
そして身長を測定するためにバーを下ろそうとする。
その前に、「測定開始」校長の強烈ボイスが部屋中を駆け巡って(皆耳を塞いだ)、バーが自動で下りた。
もはや、人いらないじゃんと苦笑する俺だった。
……校長の趣味は便利屋?
~とある女の子の話~
「もう少し攻撃力の高いマシンガンを作れませんの?」
凛としていて、かつ爽やかな声がスマホから聞こえる。
「まだあれで足らんのか?」
こちらの声はあまりにも大きい。
女の子はスマホをスピーカーにせずに距離を取っている。
「やっぱり連射は最高ですからね~♪」
「まあ、改良しておこう」
~終わり~
第13話の投稿は5月9日午後11時までを予定しています。




