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第1話 ★ 俺と妹の普通じゃない寝起き ★

読者の皆様へ


まず、旧作の「俺恋」を読んでくださっていた方々にはせっかく途中まで読んでいただいたのに新たに書き直してしまい、申し訳ありません。


ですがその分、皆様には面白いと言っていただけるよう精進してまいりますので、これからもどうぞよろしくお願いします。


それではお待たせしました。


「★ 俺恋 ★~俺が好きなのは……~NEW 」スタート!!








4月10日






んー、何か柔らかいものが自分の上に載ってる、ような気がする。何だろう?


手が自然とそっちの方に動いていく。


プニュ。


まるでマシュマロのようですごい弾力がある。


手はその謎の正体を探りにいく。


モミッ、モミッ。


何かすごい触り心地。


「んふぁ、ふぁん……」


とんでもない声が耳に飛び込んでくる。


おかしい。


手はますますその物体の調査に入る。


すると手が何かに引っかかった感覚を覚える。


どうもそう簡単には行かないらしい。


手は無意識に力を強める。


すると一気に力が抜ける。


障害はなくなった。


いざ調査。


手は先ほどの位置に戻る。


そしてそれをひたすら触る。


(まさに見えないものを確かめるのは手触りから、というやつだとは無意識なので考えていない)


もう、すごく良い!! 触り心地が!!


「ふぁぁぁぁぁん……ふぅ……んんっ」


もう聞いてはいけないような色っぽい声がして、上で何かがモゾモゾと動く。


そんなに重たくはない。だが、いよいよおかしい。


そのとき、ピピピピピッと目覚ましが鳴る。


目が覚める。


目の前にはかわいい顔。


寝ぼけ眼ながら自分の上に何かが載っているのを、認識、する。


この空間の時が止まる。


どうみても、妹の美優である。


しかもシャツと下着は捲りあがっている。


目が合う。


美優は目覚めには天使に思える笑顔。


「兄さんおはよ。朝から大胆」


美優の声で時が再び動き出す。だいたん、だいたん……大胆!!


その言葉でハッと我に返る俺。


今まで夢で聴こえていたかわいい、とういよりは色っぽい声は美優から発されていた。


そしてその原因を作ったのは己自身の手にあるのだと。


俺は慌てて逃げるように覆いかぶさっている美優の体の下から自分の体を引っ張り出す。


ドシンッ。


そのまま勢い余って俺はベッド脇に落っこちる。


「な、何をやってるんだ」


ひっくり返った状態で問いかける。


「ふふふ。兄さんの慌ててる姿は面白い」


美優はクスクスと笑っている。


「違ーう。何をしてたのかを聞いてるんだ」


よく考えてみれば、そもそも美優がここにいること事態がおかしいのだ。


はっきりいうと、俺と美優の部屋は完全に別々の部屋である。


つまり少なくとも二枚のドアが間にあるのだ。


「何って、おはようのキスをし、損ねただけ。だって、その……(ポッ)」


その、の後に何が続くか美優は頬を赤く染めて言えないようだが、俺としては是非とも口にしないで欲しい。


何せ大半の責任は美優にあるとしても俺は、俺は実の妹を、妹を剥いてしまったのだから(泣)


どうしようもなく恥ずかしい。


だが、それもそうなのだが、妹に言わなければならないことがある。


「あのー、美優さん?何でおはようのキスがも当然かのように言ってるの?」


「え、何か間違ってる?」


「大いに間違ってる」


平然とした顔でこの妹は人間倫理に反することを言う。


あと憲法か、民法に反してたような。


美優は大人の女性顔負けの体(服は着ている)を見せ付けるかのようにゆっくりベッドから降りて服を直していく。


目はそこまで大きくはない。


髪は綺麗な黒で、その髪は腰まできている。


胸は同じ年齢の少女よりは確実に大きい。


確かこの前、Eカップって言っていた。


そして、短パンから出ているスラッとした足は雪のように真っ白。


これらを総合すると、みゆうは美少女となる。


それどころか、妹のことを指しているとも言える。


実の妹なのだがついつい見惚れてしまう。


見惚れない男はおそらく世界中どこを探してもいないだろう。


あの柔らかそうな唇、そして何より顔を埋めたくなるようなあの胸。


俺としてはまさに好みのタイプなんだけどな、と考えてしまう。


そんなときに声をかけられれば、それもこういうことを考えさせてしまうその犯人いもうとから声をかけられれば、


「兄さん」


「はぃ!!」


という反応になってしまうのは当然だろう。


「もう少し素直になったら」


「?」


俺には妹が何を言っているのかわからない。


「こんなかわいい妹に目覚めの朝這いをしてもらえる男の人なんて、そうそういないですよ。」


わかってしまった。


わかりたくもないが。


少なくとも俺自身は弁えている。


間違うことはあるけど……。


「美優、それはまず前提が間違ってるぞ」


この妹は根本から間違った知識が入っているらしい。


つまり、妹は兄に朝這いするのは当然だと脳にインプットされているようだ。


「それに、朝起きたら目の前に顔があったら心臓に悪い」


「うっ、ごめんなさい」


美優は素直に謝る。


実に素直な妹じゃないか。


諸君はそう思うだろう。


こういうふうに、つまりおれに対して嫌われる、あるいは怒られるような行為をしないように妹は日々学習している。


この妹は学ぶことを間違えていると俺は思う。


と言ってもこの妹は学校での成績は悪くない。


それどころか、学年一の座に入学以来ずっと居座り続けている。


つまり、賢いのだ。


妹を文字で表すなら、才色兼備である。


そんなに賢いのだから、まさか学習能力が低いはずがない。


はずがないのに、こういうことはこれが初めてではない。このやりとりは過去に何度も繰り返されているのである。


もっと正確に言うと、昨日もあった。


結論、兄に嫌われたくはない。


でも自分の気持ちを重視する。


これが美優だろう。




その当の本人はそのまま俺の部屋のドアに手をかけて振り返る。


「兄さん、早く着替えてきてね」


バタン。俺の部屋のドアを閉めていく。


美優は1階に下りていく、音がした。


はぁー、何度言ったら聞いてくれるのかと溜め息をつきながらパジャマの上に手をかける。


そのとき。ガチャッ。


1階に下りていったはずの美優が俺の部屋のドアを開けて立っている。


つまり、降りたと見せかける偽装工作を行っていたのである。


思わず絶句する。


「・・・・・・何を、しているんだ」


驚きで身体は動かない。


「兄さん、着替えるの手伝おっか」


妹は最後に♪でもつけるかのように軽やかに言う。


「アホかー!!早く向こう行け」


と怒鳴るとすぐに、


「じゃあ、あとでね」


まったく悪びれた様子もなくクルッと髪をなびかせながら反転して出て行った。


もはや、何も言うべき言葉が見つからない。






・・・・・・俺の妹は変態である。 






第1話、いかがでしたでしょうか。


私としては旧作に比べて、かなり詳細に描写ができているのではないかと思っています。


でも、私自身が気づいていない直すべき点は多々あると思います。


なので、読者の皆様にはお手数ですが、批評を感想欄にお願いします。


それを元にさらに良い作品にさせていきたいと思います。


また、評価もお願いします。


次にこれからの日程ですが、第8話までは毎日更新します。


その後の日程は後日、発表させていただきます。



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