Ability × Loser
才能って凄いよね。
嫌になるよね。
という小説です。
例えば僕が
全力で頑張ったときのこと。
必死に必死に
僕なりの努力をしたとして。
掴んだ成果や結果は
才能ある奴の足下にも及ばないんだろう。
例えば僕が
何かが得意だったときのこと。
楽しくて楽しくて
だからこそ頑張ったとして。
やっと得た自信だって
才能ある奴にあっさり折られるんだろう。
例えば僕が
誰かを愛していたときのこと。
真剣に真剣に
すべての愛を捧げたとして。
僕が貰えるはずの愛も
才能ある奴はついでに奪い取るんだろう。
僕の努力や愛や希望は
『才能』の二文字に勝てないんだ。
僕が積み重ねた日々だって
『才能』の前では意味を成さない。
神様は人間を
平等に作ってはくれなかった。
例えば僕が
本気で死のうとしたときのこと。
苦しくて苦しくて
何度も手首を傷つけたとして。
僕の助けを呼ぶ声は
才能ある奴が無意識にかき消すんだろう。
僕は悲しいくらいに平凡で
何も持たない凡人だから
夢を見る権利も
上を目指す権利も
無くなってしまったのかな。
ただ下を向いて
「こんなもんか」って諦めて
僕にはそれしか
出来ないのかな。
あぁ、つまんないな。
この世界はどうにも
僕らに厳しいみたいだ。
この小説を読んで下さった皆さんは
こんなふうに思ったこと、あるでしょうか?
ちなみに私はしょっちゅう思ってます(笑)