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武器との出会いの時
「ミーシャ、彼女はスノウといって何か勇者の剣みたいだよ♪」
剣が人になるなんて凄いよね。
しかも、こんなに可愛いし是非ともずっとこのままでいてもらいたいよ。
「涼、何を考えてるんですか?」
うっ、また顔にでてたのかな?ちょっと気を付けないと。
「いやいや、別に何にも。
そういえばいつもスノウは勇者に力をかしてくれてたの?」
「いいえ、楓が居なくなってから私は誰とも会ってませんよ。
楓以外の人間に扱われるのが嫌でずっと存在感無しでいたので誰も私のことに気付きません」
楓以外を主にすることなんて考えられなかった。
楓 がいればよかった。
でも、居なくなった。
寂しかった。
一人の恐怖に怯えながらもずっとたえてきた。
私を見つけてくれる人を私を必要とする人に。
そして、ついに見つけた。うっすら楓の匂いがする。
楓の代わりを求めている訳じゃない。涼なら私を正しく使ってくれると信じて声をかけた。
私の判断は間違ってないと思いたい。




