説得の時
「落ち着いてください女王。
心から救いたいと思っていただけなければ充分な力を手に入れられないのです。
前にも女王にはお話したでしょう。
ほんとうに。涼自らがこの国を守り救いたいと願ったときには前回と同じように魔王を封印出来るほどの力を手にいれることができるのです。
それから、今は魔王の力が強まっているせいか時空が安定しないため涼をもとの国に帰すことは難しいのです。
だから、取り敢えずこの国で過ごしてみてくれませんか?
少しでもこの国のことを知ってもらいたいのですが」
めんどくさいことは嫌いだから断りたいのだけどね。
必死にお願いされると、ましてやこんなにも可愛いこのお願いに頷くなというほうが無理だよね。
「そうですね。あなたがそう言うのならこの国を知るのもいいですね。
もしかすると私の考えを変える何かがあるかもしれませんからね」
「なら、涼には王立学院にでも入ってもらうか。ちなみに年はいくつだ」
こんな異世界にきてまで学校いかないといけないのか。
「今は一五歳ですよ」
「なら、我が娘ミーシャと同い年だな。それでは、涼の面倒はミーシャにまかせる事にするか。
ミーシャよ涼のことをお願いしてもよいかの?」
「あっ、はいわかりました。
涼、これからお願いしますね」
「こちらこそ、どうかお願いします」
「まぁ、まだ学院は休み期間で開始までしばらくあるから王都でも観光してみればい。
そなたの国にはないものもたくさんあると思うぞ。
それと、フランに魔術の練習をしてもらえ。
たぶん、まもなく涼に、魔力が現れだす暴走させないようにしっかり指導してもらうのだ。
そういうことでフラン頼むぞ」
「はい、わかりました。
ミーシャ様のちほど涼の日程表を作りましょう」
「そうですね。以外とすることがありますのでうまく学院が始まるまでに終えるように日程を組みましょうか。」
などと話しは進んでいった。
本人はまったくついていけてないのだけど。




