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魔法使いを目指す前に、まずツッコミ役に就任しました  作者: 三科異邦


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騒がしい学園生活1

 翌朝、霧島ユウトはいつも通り目覚める。

窓から差し込む光が、昨日の模擬戦と放課後事件の残像を思い出させる。


(……あれからまだ一日しか経ってないのか。

昨日は昼休み地獄、初授業、模擬戦、放課後小事件……俺、もうヘトヘトなんだけど)


 それでも、学園生活は待ったなしだ。制服に着替え、杖を持ち、朝食を軽く済ませる。

心の中で小さくつぶやく。


(今日もあの面子が揃うんだろうな……)


 教室に入ると、すでにクラスメイトたちが騒がしく準備していた。

ミアは元気に手を振る。


「おはよう、霧島くん! 今日も一緒に頑張ろうね!」

「いや、昨日も全力だったんだぞ! 頼むから今日くらい静かに……」

「静か? そんなの無理だよ~! 魔力を使わない日は退屈すぎる!」


 ルナは余裕の笑みを浮かべ、ユウトの机の横に座る。


「霧島くん、昨日は楽しかったわね。今日も面白くなる予感がするわ」

「面白くねぇ! 予感じゃなくて、確実に騒ぐだろ!」


 セリナは慎重に杖を握りながら、少し照れたように言う。


「……今日は昨日より、ちゃんと支援に徹したいです」

「支援だけで事故らずに頼むぞ!」


 フィオナは相変わらずのんびりと微笑み、机の上に手をかざす。

微妙に教室の空気を整えつつ、ぼそりと呟く。


「……ちょっとだけ~」

「そのちょっとだけで何度救われてるか……」


 授業が始まる前から、すでに騒がしい教室。

ユウトは深呼吸し、杖を握る。


(……俺、またフル稼働か)



 朝の魔法基礎演習が始まる。

光の玉を作り、簡単な補助魔法を流すだけの練習だが、ヒロインたちは今日も全力で個性を爆発させる。


 ミアは光の玉を弾ませながら、あちこちに小さな軌道を描く。

「霧島くん、見てて!」

「見てるって……! 俺の机にぶつけんな!」

「あはは~、ぶつからないようにしてるもん!」


 ルナは魔力で自分の幻影を作り、ユウトの光玉をからかう。

「ちょっと! 俺の光玉、弄るな!」

「だって反応が面白いんだもの~」


 セリナは真面目に補助魔法をかけるが、光玉の軌道に合わせるのがやっとで、少しよろめく。

「セリナ! 足元もちゃんと見ろ!」

「……す、すみません」


 フィオナは微笑みながら、教室全体の魔力バランスを整える。

「……ちょっとだけ~」

「本当に助かる……でも本人は微妙にしかやってないんだよな……」


 ユウトはツッコミフル稼働で、光玉の軌道、幻影、補助魔法を調整しながら授業を進める。

まさに、ツッコミ役として戦場の中心に立っている状態だった。



 午前の授業が終わると、休憩時間に小事件が勃発する。

ミアが突然、机の下から何かを取り出した。


「霧島くん、見て! 昨日作った小さな光の玉の応用版~!」

「いや、また何か危険なことを考えてるだろ!」

「危険じゃないよ、面白いだけ!」


 ルナは後ろから小さな幻影を送り、ユウトの視界を攪乱する。

「霧島くん、ちゃんと反応してね」

「反応しても回避できるか微妙だ!」


 セリナは慌てて補助魔法を流すが、机に足をぶつけて軽く転ぶ。

「ちょ、落ち着け!」

「……すみません」


 フィオナはのんびり笑いながら、魔力で微妙に空気を整える。

「……ちょっとだけ~」

「本当にその『ちょっとだけ』で何度助かったか……」


 結果、ユウトのフル稼働ツッコミにより、クラスは大きな事故もなく、笑いだけが残る。



 休憩が終わると、ユウトはふぅと息をつく。

(……今日も大変だ。けど、なんか面白いな)


 心の中で振り返る。

昨日の模擬戦、放課後の小事件、そして今日の朝からの騒ぎ……

ヒロインたちは個性全開で暴走するけど、どこか魅力的だ。


(……このクラス、やっぱり俺のツッコミなしじゃ回らないけど、居心地は悪くない)


 ユウトは杖を握り直し、笑みを浮かべる。

明日も、さらに予想外の事件と笑いが待っていることを、心のどこかで楽しみにしていた。


 教室の窓の外には、朝日が差し込み、今日も学園生活が賑やかに始まる――

次回予告


模擬戦、放課後小事件、そして朝の授業――

霧島ユウトのツッコミ力は、すでにフル稼働中。


しかし、学園生活の平穏は一瞬で崩れる。

•ヒロインたちの個性がさらに爆発

•教室、廊下、屋上……学園のあらゆる場所で小事件勃発

•ツッコミ役ユウト、再び戦場の中心に立つ


「俺の静かな学園生活は、いつ訪れるんだ…!」


笑いと魔法、ドタバタと友情、ラブコメの予感。

ユウトのツッコミ力と判断力が、再び試される――!


次回、学園騒動再び!

笑いと混乱の嵐が、教室を包む!


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