初授業、波乱の予感
昼休み地獄をなんとか乗り切った霧島ユウトは、午後の授業に向かう。
机には、先ほど守り抜いた弁当の余韻――いや、平和の象徴――がまだ残っている。
「さて……午後は魔法の授業か。ちゃんと集中しないとな」
教室に教師が入ってきた。黒板には大きく「魔法基礎理論」と書かれている。
杖を掲げ、軽く振ると、教室の空気がほんの少し震えた。
「一年A組、今日から魔法の基礎を学ぶ。まずは魔力の流れを理解し、指先で制御できるようになることだ」
ユウトは杖を手に取り、呼吸を整え、魔力の流れを指先で感じる。
初めての感覚に少し緊張するが、集中すれば問題なさそうだ。
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隣を見ると、ミアがすでに動き回っていた。
「ねえ、霧島くん! 見て見て、私の魔力!
ちょっとすごくない?」
「いや、まだ授業始まったばかりだろ!
まずは静かに理論を理解しろ!」
ルナは余裕の笑みを浮かべつつ、ちらりとこちらを見て挑発する。
「霧島くん、指先の動き、面白いわね~」
「面白くねぇ!」
セリナは姿勢を正し、完璧な集中で魔力を流す。
だが、机の脚に足を引っかけ、軽くつまずく。
「ちょっ……! セリナ! 今は魔力をこぼすな!」
「……す、すみませんっ」
フィオナはのんびり手をかざし、微妙に空気を揺らす。
授業の補助にはなるが、本人は自覚していない。
「……ちょっとだけ、流れを整えます~」
授業は進む。
ユウトはツッコミながらも、周囲の混乱に対応しつつ、魔力を集中させる。
⸻
教師が号令をかける。
「では基本魔法を一人ずつ実践してみろ。攻撃、補助、制御の順で」
ユウトは杖を構え、まずは簡単な光の玉を発生させる。
小さく光った玉は、指先の魔力でゆらゆらと浮かぶ。
「よし……成功。静かで平和だ」
しかし周囲は平和ではない。
ミアが大声で「見て! 私の光の玉!」と発射。
玉は少し暴走し、机の上の教科書を倒しかける。
「おい! そっちは俺のスペースだ!」
「ふふ、反応が面白いね~」
ルナは微笑みながら、手元で魔力を弾き、ユウトの光玉に干渉してくる。
「霧島くん、ちゃんと抵抗してね」
「抵抗って、遊ぶな!」
セリナは慎重に補助魔法を流すが、操作に集中しすぎて机の上で軽くよろめく。
「ちょ、落ち着け!」
「……す、すみません」
フィオナはのんびりと観察しながら、周囲の魔力を微妙に整える。
「……ちょっとだけ~」
結果、ユウトの光玉は暴走せず、奇跡的に平和に成功。
ツッコミフル稼働の授業だ。
⸻
授業を終え、全員が机を片付ける。
「ふぅ……なんとか無事だったな」
「楽しかったね~!」
「いや、楽しいか?」
「危なかった~」
「助かった……」
ユウトは息を整え、心の中で思う。
(……このクラス、模擬戦になったらどうなるんだ?)
翌日、ついに模擬戦が予定されている。
弁当争奪戦よりも遥かに危険な戦いが待っていることを、まだ誰も知らない。
初授業をなんとか乗り越えた霧島ユウト。
光の玉を飛ばし、魔力を操り、ツッコミ全開でクラスの秩序を保った――つもりだった。
しかし、平和は長くは続かない。
翌日、学園は一気に模擬戦モードに突入する。
•魔法の腕前を試す戦闘訓練
•ヒロインたちの個性爆発、奇想天外な作戦
•ツッコミ必須の小競り合い&ラブコメ展開
「平穏な授業なんて幻想だったんだな…」
弁当争奪戦より過酷な戦場で、
霧島ユウトのツッコミ力と魔法の実力が試される――!
次回、模擬戦開幕!
笑いと魔法の嵐、第一ラウンド!




