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[悲報] 魔法使いを目指す俺、ツッコミ役に就任しました[★毎日更新★]  作者: 三科異邦


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犯人はアナタです。

霧が薄く漂うダンジョン奥。

ユウトたちは足元のひび割れや微かな魔力の揺れに気を配りながら進んでいた。


ミアが目を輝かせ、指先を結晶の輝きに近づける。

「ねえねえ、これって触ったらどうなるんだろう…?」


ユウトが慌てて手を伸ばす。

「ミア、やめろ!その結晶、触ったら危ないって!」


ミアはくるりと振り返り、楽しそうに笑う。

「えー、大丈夫だよ!ちょっとだけ触るだけ!」


ルナが冷静に前に出て、警告する。

「……本当にやめておいたほうがいいわ」


それでもミアは好奇心を抑えられず、そっと指先で結晶に触れる。

一瞬、結晶の表面がチリチリと光り、周囲に魔力の微細な波動が広がる。


「うっ…?」

ユウトが思わず後ずさる。


ミアの指先が結晶に触れた瞬間、床が小さく揺れ、霧が渦を巻く。

「きゃっ…!?な、なにこれ!」

ミアが慌てて手を引っ込めるが、魔力の波は止まらない。


セリナが杖を握りしめ、冷静に状況を確認。

「…やっぱり、触るだけで反応するわね…油断できない」


フィオナはユウトの肩に手を置き、微笑みながら言う。

「……でも、皆で協力すれば、きっと大丈夫です」


ルナは眉をひそめつつ魔力を解析する。

「これは…ダンジョンブレイクの兆候よ。触ったことで引き金になった可能性が高い」


霧の奥で微かに揺れる魔力の波。

ユウトはバットを握りしめ、深呼吸。

(よし…今度こそトラブルに全力で立ち向かう…!)


ミアは少し申し訳なさそうに笑う。

「えへ…触っただけなのに、こんな大騒ぎになるなんて…」


その瞬間、通路の奥で床が大きくひび割れ、霧が急に濃くなる――


ミアが触れた水晶の表面が、チリチリと光を増し始める。

「きゃっ、光ってる…!」

思わず手を引っ込めるミア。しかし次の瞬間――


パキンッ!


鋭い音を立てて水晶が割れ、内部から濃密な魔力の波動が解き放たれた。

小さな破片が宙を舞い、床や壁に跳ね返る。霧が一層濃くなり、冷たい風のような魔力が通路を吹き抜ける。


ユウトはバットを握りしめ、全身に力を込める。

「うわっ…やっぱりやばい!」


ルナは素早く魔法陣を描き、光の結界で防御を試みる。

「水晶の破片だけでも危険よ!皆、気をつけて!」


セリナは杖を握り、後方を警戒する。

「…あれ、奥の通路が…!」


通路の奥から、闇の中に何かが蠢く影が見えた。

ゴブリン、小型オーク、見たこともない異形の魔物たちが、破壊された水晶の魔力に引き寄せられるように次々と姿を現す。


「えっ、こんなにたくさん!?」

ミアが目を見開き、思わず後ずさる。


「危ない、すぐに後退!」

ルナが声を張る。


フィオナはユウトの肩に手を置き、落ち着いた声で指示する。

「皆、慌てずに!安全な場所まで引き返しましょう!」


ユウトはバットを握り、裂け目や倒れた岩を乗り越えながら後退する。

(…センスで何とかなるとか言ってる場合じゃない…!)


セリナは杖で魔力障壁を展開し、後方から迫る魔物たちの攻撃を防ぐ。

「通路を塞がれたら終わりよ、早く!」


ミアは跳ねながらも、怖さに顔を強張らせる。

「うわー、楽しいどころじゃないよ!」


ルナは冷静に魔法を放ちつつ、撤退ルートを確保。

「ここを抜ければ安全…もう少し、皆ついて!」


フィオナは優しく皆の動きを補助し、ユウトの魔力を安定させる。

「……大丈夫、皆で力を合わせれば乗り越えられます」


霧の奥で、魔物たちがざわめきながら迫る。

ユウトたちは全力で走り、かろうじて崩れた水晶の部屋から安全な通路へと撤退する――


振り返ると、ダンジョン奥からはさらに多くの魔物が押し寄せ、今まさに大混乱が始まろうとしていた。


その頃学園では‥

学園の上層部、管理室。

魔力監視装置が一斉に警告音を鳴らし、赤く点滅する。


「警告…警告です!」

助手が慌てて画面を指さす。


「何だと…?一斉に複数のダンジョン内魔力異常が発生している!」

学園長が眉をひそめ、指示を飛ばす。


ルナやセリナたちが遠隔監視用魔法で状況を確認する。

「…これは…ダンジョンブレイクの兆候ではないか?」

上級教授が厳しい声で告げる。


「まさか、こんなに急に…?」

管理部員が震える声で答える。


学園の通路では生徒たちが避難を始め、魔力障壁や警告魔法が展開される。

「皆さん、落ち着いて!指定された避難場所へ!」

先生たちが叫ぶ声が響く。


モニターには、霧の立ち込めるダンジョン奥で魔力の異常が拡大し、魔物の動きが活発化している様子が映る。

「…あの魔力の波動は、ただの異変じゃない」

学園長が呟き、眉間に深いしわを寄せる。


「急いで現地対応班を派遣せよ!」

教授が指示を出すと、学園中の防御魔法や救援チームが動き出す。


「これが…ダンジョンブレイク…!」

管理室内の全員が緊張した面持ちで画面に見入る。

震える手で魔力計測装置を操作しながら、状況把握に追われる。


一方、学園の遠隔監視魔法で映るダンジョン奥。

霧の中から魔物たちが押し寄せ、通路の壁や床が不安定に揺れる。


「これは…ただのトラブルじゃ済まないぞ」

学園長が低く呟き、重い決断を胸に刻む。


管理室内には緊迫した空気が張りつめ、学園全体が未曾有の危機に包まれていた――

ダンジョンブレイク発生。混乱は学園内部にも伝播しつつあった。


ダンジョン奥から押し寄せる魔物の波に、ユウトたちは必死に通路を駆け抜ける。


「早く、安全な場所まで…!」

フィオナが皆の手を取り、後方から迫る魔物を警戒しながら指示する。


ミアは大声で叫びながら跳ねる。

「きゃー!面白いけど、怖いよー!」


ルナは冷静に魔法で敵を押し止めつつ、ユウトに呼びかける。

「ユウト、裂け目や障害物に気をつけて!」


セリナは杖で障壁を展開し、後方の魔物の突進を防ぐ。

「油断は禁物よ!皆、前だけ見て!」


ユウトはバットを握り、裂けた床や飛び出す破片を押さえながら進む。

(センスだけで何とかなる…か?いや、今回はマジで危ない…!)



学園内部、管理室ではモニターに映るダンジョンの状況に全員が緊張していた。


「魔物の群れが増加!通路の崩落も進行中!」

助手がパニック気味に報告する。


学園長が杖を握り、魔力結界を展開する指示を飛ばす。

「全員、避難ルート確保!防御魔法班と救援班を派遣せよ!」


先生たちは生徒の安全確保に奔走し、警告魔法や魔力障壁が学園内に張り巡らされる。

「ダンジョンブレイクの影響が学園まで及ぶとは…!」

先生は眉をひそめ、次々に指示を出す。



ダンジョン内、ユウトたちはついに安全な広間にたどり着く。

息を切らし、互いに顔を見合わせる。


ミアが跳ねながら笑う。

「うわー…怖かったけど、なんとか逃げ切れたね!」


ルナは深呼吸しながら杖を握り直す。

「ほんと…今回は完全にヤバかったわね」


セリナは肩をすくめ、少し呆れた表情。

「でも、皆が無事でよかった」


フィオナはユウトの肩に手を置き、優しく微笑む。

「…でも、これで学園まで影響が及んでいると知ったら、さらに大変ですね」


ユウトはバットを握り、疲れながらも笑う。

(センスだけで乗り切るのはもう無理かもしれない…でも、皆とならなんとかなる!)


霧の奥、ダンジョンからはまだ魔力の波動が漏れ、学園全体に緊張感が張りつめていた。

ダンジョンブレイクの影響は、生徒たちの予想をはるかに超えて拡大していた―




次回予告


霧の立ち込めるダンジョン奥。


「くっ…敵が多すぎる!」

ユウトたちは通路を塞ぐ魔物の群れに追い詰められる。


ミアが叫ぶ。

「わー!もう逃げ場がないよー!」


ルナは冷静に魔法を展開するも、数に押されて防御が限界に。

「これ以上は…持たない!」


セリナは杖を握り、後方の魔物を抑える。

「撤退も危険…このままじゃ詰むわ!」


フィオナはユウトを見つめ、優しく声をかける。

「ユウト…今こそ、力を…」


ユウトは深く息を吸い込み、バットに全力の魔力を込める。

(ここで俺が本気を出せば…!)


霧の中で輝く魔力がユウトの周囲に集まり、バットを握る手から閃光が迸る。

「行くぞ…全力で!」


魔物たちが押し寄せる中、ユウトの本気の一撃が炸裂し、通路を突破する――


次回、ダンジョンブレイク本格化!追い込まれる中、ユウトの本気が炸裂する瞬間

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