そんな装備で大丈夫か?
放課後の学園街。
ユウトは小さな商店街の魔法具店に入った。
(よし、今日は装備を揃えるぞ…)
彼の目は防具や魔力補助アイテムの棚を軽く流すが、やがて止まった。
「これだ…!」
手にしたのは木製のバットと少し古びたヘルメット。
店員が眉をひそめる。
「…それだけで突入するつもりかね?」
ユウトは元気よく頷く。
「ええ、大丈夫です!多分、何とかなる…はず!」
その瞬間、ヒロインたちが店に入ってきた。
「ユウト、それでいいの?」
ルナが腕組みで眉をひそめる。
「バット!?ヘルメット!?本当に魔物に立ち向かえるの?」
セリナは冷静に杖を握りつつ確認する。
ミアは大興奮で跳ねる。
「えー!面白そう!バット一本で突入するなんて、最高だよ!」
フィオナは小声で、ユウトの横に寄り添いながら呟く。
「……でも、皆で補助すれば、なんとかなるかもしれませんね」
ユウトは少し焦りながらも、バットとヘルメットを握りしめる。
「えっと…まあ、これで…多分大丈夫だよね?」
ルナが杖を取り出して、店の装備品を軽く触る。
「ユウト、杖で防具を補助しても、あんたの使い方だと壊れちゃうんじゃない?」
「えっ…?」
ユウトが不安げに杖を振ると、小型の盾がピキッとひび割れた。
セリナは静かに呟く。
「やっぱり…あの子は魔法を使うと何かしら壊すタイプね」
ミアは手を叩き、嬉しそうに笑う。
「うわー!面白い!やっぱりバットが似合うかも!」
フィオナは微笑みながら、ユウトの肩に手を置く。
「……杖も盾もダメなら、バットとヘルメットで行くしかありませんね」
ユウトは深呼吸してヘルメットをかぶり、バットを握る。
「よし…これで準備完了…かな?」
ヒロインたちは少し離れたところで、ユウトの装備を見つめ、想像する。
ルナが小さく笑いながら呟く。
「今まで彼が魔法を使うと、きっとこういうことが多かったんだろうな…」
セリナも目を細める。
「壊れる、暴走する、でも何とか乗り切る…か」
ミアはぴょんと跳ねながら楽しそうに笑う。
「きっとドタバタで面白い魔法使いだったんだろうな!」
フィオナは優しく微笑み、ユウトに視線を向ける。
「……でも、だからこそ皆で助けてあげられるんですね」
ユウトは少し照れながらも笑い、バットとヘルメットを抱きしめた。
(よし…皆で行けば、大丈夫だ…!)
学園街の午後の光の中で、少しの不安と大きな期待を胸に、冒険の準備は整った




