ダンジョン突入はすぐには出来ません。
ユウトは霧の渦を見つめ、目を輝かせる。
「よし、次こそ突入だ…!」
「待ちなさい」
グレイヴ先生の声が響いた。
ユウトたちは振り返る。
「えっ、でも原因を調べるには…!」
ユウトが言いかける。
「ダンジョンに入れるのはライセンスを持った者だけだ」
先生は腕を組み、厳しい目で全員を見渡す。
「安全確認と最低限の訓練を受けた者しか、危険な場所に足を踏み入れることはできない」
「ライセンス…?」
ミアが首をかしげる。
「面白そうだけど、面倒そう…」
「面倒だが、これがルールだ」
ルナは冷静に説明を補足する。
「他の生徒たちは夏休み前に全員取得済みよ。だから簡単には突破できない」
セリナは淡々と頷く。
「準備も安全も全てが計画的であるべき。ライセンスはその証明」
フィオナは小さくため息をつく。
「……でも、私たちも取らなきゃ、皆と一緒に行けませんね」
ユウトは肩を落としながらも決意する。
「よし、じゃあまずはライセンス取得からだ。みんなで頑張ろう」
ミアは拳を握りしめる。
「うん!事故担当の私も、ちゃんとライセンス取る!」
ルナは微笑みながら言う。
「計画的に行動するのも悪くないわね」
セリナは指示棒を軽く振る。
「全員で取得すれば、次こそ安全に突入できる」
フィオナは小さくユウトに笑いかける。
「……頑張りましょう、ユウト」
ユウトは深く息をつきながらも心の中で決める。
(皆で…絶対に行くんだ、ダンジョンの奥まで…!)
ミアが飛び跳ねて声を上げる。
「よーし、ライセンス取得作戦、スタートだね!」
ルナもにやりと笑う。
「ここからが本番ね」
セリナは冷静に前を見据える。
「安全第一で進めましょう」
フィオナは小さくうなずく。
「皆と一緒なら、きっと大丈夫です」
ユウトは皆を見渡しながら、覚悟を決める。
(…よし、全員でライセンス取って、次こそダンジョンに突入するんだ…!)
学園の高い塔の一室。
窓からは学園全体を見下ろす視界が広がり、霧の渦が街区の奥にちらりと見える。
「これは…急すぎる」
理事長が腕を組み、重々しい声で言った。
「何が起きたんですか?」
理事補佐の女性が慌てて資料を広げる。
「突然、学内にダンジョンが発生した」
理事長の言葉に、部屋の空気がピリリと引き締まる。
「これは単なる偶発ではない。ダンジョンブレイクの兆候だ」
補佐は驚きの声を上げる。
「ダンジョンブレイク…!? そんなことが起きるなんて…」
「もし放置すれば、学園の安全は大きく損なわれる」
理事長は窓の外の霧の渦を見つめながら続ける。
「すぐに安全対策を整え、認可を受けた者のみが探索できるようにせねばならない」
「では、生徒たちは…?」
別の理事が心配そうに尋ねる。
「ライセンスなしでの突入は許可しない」
理事長は静かに断言した。
「安全を守るのが第一だ。生徒たちは今からライセンス取得の準備を開始する」
補佐は資料を見返しながら小声でつぶやく。
「しかし…急な発生とは、やはり何かの前兆でしょうか…」
理事長は沈黙し、窓の向こうの霧を見つめた。
(このダンジョンブレイクの兆候…一体何を意味するのか…)
塔の部屋に、緊張と不安が静かに漂った。
学園の運命が、少しずつ動き出そうとしている――
次回予告
学園の講堂に集まったユウトたち。
「よーし、今日からライセンス取得ミッション開始だ!」
ユウトは意気揚々と叫ぶ。
「えー!事故担当の私、まずどうすればいいの?」
ミアが両手を広げ、キラキラした目で尋ねる。
「無茶しても大丈夫?」
「ダメだよ、それは絶対」
ユウトは即座にツッコむ。
「無茶は事故に直結するんだから!」
ルナは少し苦笑いしながら資料を広げる。
「まずは基礎訓練よ。計画的にやれば、私たちならすぐにこなせるわ」
セリナは淡々と腕を組む。
「手順通りに進めれば問題はない。事故率も最小限にできる」
フィオナは少し顔を赤くしつつ、ユウトに寄り添うように立つ。
「……私もサポートします。ユウト、頑張りましょう」




