表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
[悲報] 魔法使いを目指す俺、ツッコミ役に就任しました[★毎日更新★]  作者: 三科異邦


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/80

後夜祭クライマックス! 花火と本当の気持ち

後夜祭も終盤、校庭には大きな花火が次々と打ち上がり、音楽と光が幻想的に校庭を照らす。

霧島ユウトはヒロイン五人と一緒に歩いていたが、どうやら今日の最大の試練が待ち受けていた。


(……落ち着け俺……でもこの夜、この雰囲気……心臓フル稼働だ……)



 まずミアがニコニコ笑いながら手を差し出す。

「霧島くん、花火の下で手を繋ごう!」

「え、えぇっ! いきなり!?」

「ねえ、ねえ、一緒に!」


 しかし次の瞬間、ルナもすっとユウトの手を掴もうとする。

「霧島くん、私と一緒に見るのよ!」

「ちょ、ちょっと待て! どっちと繋ぐんだ俺は!?」


 ユウトの両手はすでに振り回され、心臓は一気に暴走。



 さらにセリナが控えめに手を差し出す。

「霧島くん、私とも……」

「え、セリナも!? いや、もうどこ見ればいいんだよ!」


 フィオナはのんびり微笑みながら、「霧島くん、私も~」と手を伸ばす。

「お、おう……いや、心臓がマジで……!」

リアも紫のドレス姿で静かに手を差し出す。

「霧島さん、こちらも……」

「やめろ、俺の心臓どうすればいいんだ!」



 ユウトの手は五人に取り合われ、もはや誰と繋いでいいのか分からない。

「霧島くん、譲らないわよ!」

「私が先に!」

「いや、私も!」

ヒロインたちの小競り合いに、ユウトは思わず頭を抱える。


「ちょ、待て! 俺、心臓止まるぞ! 本当に取り合いとかやめろ!」


 だが花火が一斉に打ち上がると、光に照らされたヒロインたちはさらに輝き、ユウトの頭は完全に真っ白になった。



 光の下で五人の手がユウトの手に集まり、彼はフル稼働の心臓を抑えつつ、必死にツッコミを入れる。


「面白くねぇ! 俺は一人しかいないんだぞ! 手が五本も必要か!」

「ふふっ、可愛い反応ね」

「いや、面白くねぇ! いや、でも……なんか嬉しい……」


 笑い声と小さな悲鳴、そしてドキドキが混ざり合う校庭で、ユウトはようやく両手を軽く握り返す。

その瞬間、花火が大きく空に弾け、校庭全体が温かい光に包まれた。



 閉会式の鐘が鳴り、後夜祭は静かに幕を閉じる。

ユウトは心臓の鼓動を整えつつ、ヒロインたちの笑顔を見渡す。


(……今日の夜は忘れられないな……手を巡る争奪戦で心臓もってかれたけど……でも、楽しかった)


 普段と違うヒロインたちの姿、笑顔、そして手を差し伸べ合う小さなバトル――

すべてが、ユウトの胸に温かく残った。



後夜祭が終わり、校庭の明かりも徐々に消え始める。

夜空にはまだ花火の余韻が残り、静かに光が揺れる。

五人のヒロイン――ミア、ルナ、セリナ、フィオナ、リア――は、肩を並べて帰り道を歩きながら、自然と会話を始めた。



 ミアがにこにこと口を開く。

「ねえ、みんな……今日の後夜祭、どうだった?」

「楽しかったけど……」とルナ。

「霧島くん、格好良かったよね……」

「え、まあ……うん……」と、セリナは少し照れた声で答える。


 ミアは微笑みながら、ふとルナに視線を向けた。

「ルナ、霧島くんと手を……なんか、距離近くなかった?」

ルナは軽く笑う。

「別に普通よ。でも……ちょっとドキッとしたかもね」

「えー、やっぱり! 私も!」とミアが顔を赤らめる。


 フィオナはのんびりと歩きながら、二人のやり取りを眺める。

「ふーん……みんな、意外とドキドキしてたんだね~」

「え、フィオナも?」とリアが横で軽く突っ込む。

「うーん、私も少しはね~」

みんながクスクス笑う中、夜風が優しく髪を揺らす。



 セリナは少し真剣な顔で言った。

「霧島くん……普段の私たちと違う姿を見せたら、どう思ったのかしら」

「……あの人、きっと戸惑いながらも楽しんでくれたんじゃない?」

「そうね……でも、私は……ちょっと嫉妬しちゃったかも」

ミアも思わず肩をすくめる。

「私も……いや、でも、私が一番近かったもん!」

「ふふ、私は冷静を装ったけど、結構ドキドキしてたわ」ルナも笑う。


 ヒロインたちは、誰かが優位に立つわけでもなく、お互いの心の動きをさりげなく探り合う。

小さな嫉妬も、からかいも、笑いに変えながら――

まるで見えない糸で繋がっているかのように、互いの距離感を確かめ合っていた。



 リアは少し遠くから夜空を見上げ、静かに言った。

「……霧島さん、みんなの中心にいる人だから、色々大変ね」

「ええ、でも、私たちも……それぞれ、少しずつ自分の気持ちを確かめたかったの」

「うん……今日は、そんな日だったかもね」


 フィオナはのんびりと歩きながら微笑む。

「こうして、みんなで話すと……ちょっと安心するね~」

「だね……」ミアも小さく頷く。



 五人は歩きながら、それぞれの気持ちを少しずつ整理していった。

昼間の後夜祭、手つなぎ取り合い、踊り、笑い……

すべてが、互いの心の距離や、霧島ユウトに対する想いを確かめるきっかけになったのだ。


 夜風が静かに吹き、校庭の明かりは遠くに点々と光る。

ヒロインたちは口数少なく、でも心の中では少しずつ、互いの気持ちを認め合う――そんな帰り道だった。



次回予告


後夜祭が終わり、学園は少し落ち着きを取り戻す。


「霧島くん、夏休みの予定って決まった?」

「え、まだ……いや、特に……」

「じゃあ、一緒に勉強とか遊びに行こうよ!」

「えっ、そ、そんな急に!?」

•夏休みに向けて、ヒロインたちがユウトを巻き込む日常イベントが始まる

•学園での軽いドキドキや掛け合いが満載

•休暇の計画を通じて、ヒロインたちの個性や関係性をさらに深堀り

•笑いもあり、ラブコメ要素も継続


友情、笑い、ドキドキ――

日常の小さなやり取りも、ユウトにとっては胸が高鳴るひととき。


次回、主人公死す。(嘘です)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ