クラス委員初ミッション! 配布物と魔法事故
霧島ユウトは朝から憂鬱だった。
昨日、クラス委員に決まった瞬間から、今日が“初仕事”だと担任に告げられたのだ。
(……平穏な学園生活とか、存在しないな。
しかも委員って仕事のレベルが、いきなり戦場かよ)
教室に入ると、すでにヒロインたちは集まっていた。
ミアは元気全開で、配布物の整理用の箱を持っている。
「霧島くん! 今日も一緒に頑張ろうね!」
「いや、頑張るも何も、昨日もフル稼働だっただろ! しかも今日は仕事だぞ」
「仕事も楽しくしなきゃ!」
「平和に仕事するのが楽しいって言えよ!」
ルナは壁際で腕を組み、余裕の笑みを浮かべる。
「霧島くん、今日は戦略を立てるのが楽しいわね」
「面白くねぇ! 戦略とか言って暴走する気だろ!」
セリナは慎重に杖を握り、仕事用の資料を整理している。
「……失敗しないように、慎重に行きます」
「慎重って言う割に机を倒すんじゃないぞ!」
フィオナはいつも通り微笑んで空気を整える。
「……ちょっとだけ、手伝うね~」
「お前の“ちょっとだけ”は信用ならん」
そしてリアも静かに立ち、冷静な視線で周囲を確認していた。
「皆さん、作業は効率的に進めましょう」
「効率的? このクラスで効率って言葉が通じるか?」
ユウトはすでに心の中でツッコミを準備する。
⸻
最初の任務は、配布物の整理と各自への配布。
ミアは元気に箱を持ち、光の玉でラベルを浮かび上がらせる。
「ほら、見やすいでしょ!」
「いや、光の玉まで使う必要あるか!? 箱ごと飛ばすな!」
ルナは小さな幻影を作り、迷子になった資料を呼び戻す。
「ちょっとした演出よ~」
「演出じゃねぇ! 仕事を増やすな!」
セリナは真面目に書類を整理するが、手元が狂って机から落としそうになる。
「セリナ! その書類、落とすな!」
「す、すみません!」
フィオナは“ちょっとだけ”魔力を流し、落ちそうな資料を浮かせる。
「……ちょっとだけ~」
「助かるけど、本当にちょっとだけだな!」
ユウトは全員のツッコミをまとめつつ、箱の整理を続ける。
まさにツッコミ役としての腕が試される戦場だ。
⸻
次の任務は、学園行事の準備。
机や椅子の移動、掲示物の貼り付け、魔法での装飾――
「霧島くん、見てて!」
ミアが魔法で花の装飾を飛ばす。
「飛ばすな! 天井にぶつかるだろ!」
「あはは、大丈夫だもん!」
ルナは軽く杖を振り、光の装飾を増幅させる。
「もっと華やかにしましょう」
「華やかじゃなくて混乱するだけだ!」
セリナは慎重に装飾を整えようとするが、光の玉に足を取られ、よろめく。
「セリナ! こけるな!」
「……すみません!」
フィオナはのんびり空気を整え、光の流れを緩やかに安定させる。
「……ちょっとだけ~」
「いや本当にお前のちょっとだけは万能すぎるんだよ!」
⸻
そして、予想通り“魔法事故”が発生する。
ミアが弾ませた光の玉が、ルナの幻影と干渉して突然暴走。
教室中に小さな光の球が飛び交い、ユウトは必死に防御魔法を張る。
「ちょっと待て! 俺のツッコミだけじゃ防げねぇ!」
「霧島くん、面白くなってきたわね」
「面白くねぇ! 死ぬぞ!」
セリナは慌てて補助魔法をかけ、フィオナは“ちょっとだけ”魔力で調整。
リアは冷静に制御魔法を放ち、暴走した光を一瞬で鎮める。
「……ふぅ、これで大丈夫です」
「お前、強すぎるだろ……!」
クラス全員、汗と笑いでぐったりしながらも、なんとか任務を完了した。
⸻
放課後、ユウトはため息をつき、机に頭を伏せる。
(配布物、行事準備、魔法事故……
一日でここまでツッコミをフル稼働させるとか、どうなってるんだこのクラス)
ミアが頭を撫でに来る。
「でも楽しかったでしょ?」
「いや、楽しいかどうかは別問題だ!」
ルナは横で笑い、セリナは少し照れながら整理を手伝い、フィオナは微笑み、リアも静かに微笑む。
(……なんだかんだで、このクラス、面白すぎるな)
ユウトは心の中で小さく微笑む。
明日も、また小事件とドタバタが待っていることを、薄々覚悟しつつも、楽しみにしていた
次回予告
クラス委員初ミッションを終え、教室は少し落ち着きを取り戻した――かに見えた。
しかし、ヒロインたちの個性は収まるどころか、次の“小競り合い”を予感させる。
•配布物・行事準備での小事件の余韻
•ヒロイン同士のちょっとした駆け引きと笑い
•リアとユウトの距離感が微妙に縮まる瞬間
•もちろん、ユウトのツッコミ力フル稼働は必至
「俺の平穏な学園生活は、まだまだ来ない……」
友情、ドタバタ、ラブコメの香り、そして新キャラ・リアとのやり取り――
教室は今日も、笑いと騒動に包まれる!
次回、委員会後日談&学園ラブコメ小事件、開幕!




