私の中のほぼ暴言ドS悪魔と尊血ドM天使
「なぜこの我がゴミクズにも満たない人間如き下等生物にならねばならんのだ!!
あぁあぁあああイライラする!!」
ガシャン!!
ピピー
「こら、そこの君自転車を蹴らない!!」
「黙れゴミクズ未満が、我に指図するな」
「……はい、女王様……んんんもっと言って!!」
「テメェは黙れよ気持ち悪い。テメェのその口はクソで作った鍋でゲロでも煮込んだんか、臭えんだよ」
「はぁ、はぁ……良いぃぃぃ!!」
クソッ昔みてぇに魔法で殺そうにもこのゴミクズ未満の身体じゃ使えやしねぇ!!
ほんとなんなんだよ!!
これだから下等生物は嫌いなんだよ、まだゴミクズのほうが役に立つだろうがよ!!
ストレスでどうにかなっちまいそうだ
「テメェとっとと消えろよ、ウゼェんだよ」
「……いえ、そうはいきません。これでも僕は人間を監視してる天使なのです。人間を見下し殺そうとしているあなたを見過ごすわけにはいきませんっ!!」
「んだよ、テメェ天使かよ……そんじゃあとっとと死ねっ!!」
ボゴーン
「…………はっ」
なんだ夢かぁ、よかった。
さてさて、起きたことだしアイスでもた〜べよっと。
ガチャ
『このきな粉プリン味のアイスは母さんのです。食べないでね』
食べないでね……か、どうしようすごい気になる味だし、食べたい、よし自分の中の天使と悪魔に聞いてみよう!!
「ねえ天使このアイス食べて良い?」
「人の食べ物を勝手に食べるのはいけません。アイスでしたら溶けてぶっかけられるのが、理想的なシチュです!!」
「うるっせんだよ天使!! テメェはアイスぶっかける以前に気色悪りぃんだよ!! テメェの頭は生ごみを一ヶ月放置してそのまま食べた後に吐いたゲロでも詰まってんのか?」
「もっと言って!! グハッ!! あぁ尊血しちゃう」
「つーかもうしてんだろうが、きもっちわる……テメェ一回黙れよ、本当黙ってくれマジで、こっちの調子が狂うんだよ。身体で分かりてぇかどっちが上かってことをよ……なぁ?」
天使に聞いたのになんか天使と悪魔が喧嘩が始まっちゃった
一時間後
もう収拾がつかなくなったから、アイスは諦めた。
今更だけど自己紹介しとくね私の名前は杉本冥
自分でもちょっと凄いなぁと思う力がある。
それは自分の中の天使と悪魔を現実世界に実体化させることが出来る能力!!
さっきみたいに今まで何の役にも立たなかったけどね!!
ほんと泣きたい!!
あの二人のせいで……私、私の恋は全て失敗した。
みんな口々にこう言う『あんな狂ってるやつが知り合いにいるんだったらあの女もぜってぇ狂ってる』
そりゃあ……あの二人は私の天使と悪魔だから知り合いどころか私自身とも言えるけど、あの二人じゃなくて私を見て決めてよ!!
見た目は好きって言ってくれたじゃん!!
……あはは、そう……だよね、やっぱり好きなのは私の"見た目"だけなんだよね。
はぁ、これじゃあまた病んじゃうかも。
パン!!
考え込むのはやめやめ、また病んじゃったら母さんにも迷惑かけちゃうし、明るくいこう!!
「んだよ、病みそうなんだろ……そのまま病んじまえばいいじゃねえか? その方が楽だろ、なぁ」
「それは言っちゃいけないよ!! 人間ってのはこうやって辛く苦しい道を進みながら成長するのだから!!」
「いやまあ、人間の成長の仕方は人それぞれだから…………二人ともちょっと黙ってよ!! なんでいつもいつも……二人がいてくれたら寂しくはないけど、私にとっては迷惑なの!!」
あっ、私今言っちゃいけないこと……言っちゃった、謝らなきゃ
あれ……どうして、涙が出てくるのかなおかしいな。
「ご、ごめんなさい二人とも……さっき私……二人のことを迷惑なんて、言って……本当は二人が居てくれたから私は今まで生きてこれたのに、迷惑なんて言ってごめんなさい、ごめん……なさい」
「別に謝んなくていいって……つーかこっちが本当は謝りたかったんだよ。ほんっとすまなかった!! 我のせいで……毎回アンタの好きなやつが離れちまったよな、そのこと謝りたかったんだけど……なかなか言えなくて、他にもあるが……あり過ぎて」
「僕のほうこそずっと謝りたかった、本当に申し訳ない!!」
「二人とも、いいから頭あげてよ!! 私だって二人に言えてないことがあるんだから……その、いつも一緒に居てくれてありがとう。二人のおかげで私はどんなことを言われても立ち直れたんだよ。これからもよろしく二人とも」
「「よろしく」」
それから私と天使と悪魔は時折り喧嘩もしながらも仲直りしたりして良好な関係を気づいている。
しかし驚いたのは……あの天使と悪魔の二人が付き合い始めたこと
……まさかって思ったよ、いや本当驚いたよ報告を聞いた時!!
今では二人のデートをこっそりストーキングして楽しんでます
おしまい
見つけて読んでいただきありがとうございます!!
自分の中の天使と悪魔が囁くみたいなことがあるって聞いてなんかネタになりそうってなったらこういうのが生まれました