#2 心理チャート
「僕は、別に真面目じゃないと思いますよ」
「あたしは今、端末から古山くんの心理チャートも見ながら話をしているのだが、ここまで真面目な奴はいなかった。
だいたい口では真面目でも心の中では、違うことを考えたり真面目さが欠けてるんだ」
「アリア様、心理チャートとは、どういう物なのですか? 」
「心理チャートとは、その人が心の中ではどう思っているのかがリアルタイムであたしの端末上の画面に表記されるんだ。
ちなみに普段は心理チャートは使わないけどね。
あくまでも面接時に大きな判定基準に該当することから面接関連のみに使ってるものだよ」
「そうなんですか!教えてくださってありがとうございます」
するとアリア様は、僕の顔を見ながら嬉しそうにしている。
「ますます気に入った!あたしは、真面目さが薄い奴はハッキリと言って興味ないんだ。
だけど古山くんは、敬語はしっかりと使えてるし、心理チャートでも真面目さがかなり出ている。
あたしは、真面目すぎる奴ほど、それを崩したくなる性格でね。興味がますます出てくるんだよ!
取り敢えず今は、古山くんには仕事じゃなくて心の中が病んでいるみたいだからそれを治療してあげよう」
「そんなところまで見えるんですか? 」
「もちろんだよ!この心理チャートはなんと言ってもあたしが開発したものであたしだけが手にしてる物だからね。
いや~苦労したかいがあったとすごく思うよ! それじゃ薬を持ってこい! 」
目を覚ますと病んでいた心は、すごくスッキリして良い気持ちになっていた。
「僕の心は、かなり病んでいたんだな。でもここはどこの部屋なんだろう? 今は、すごくスッキリしてる。だけど最後、キスしてくれたんだよね? そう考えるとすごく恥ずかしいな」
するとアリア様がやって来て声をかけてくれた。
「どうだった?まだモヤモヤしたりするかな? 」
「いえ、アリア様のお陰で病んでいた心が、かなり楽になりました!ありがとうございます」
「それなら良かった! 」
「アリア様、ここは何処ですか?すごく可愛らしいお部屋ですが… 」
回りにはハート型のイスやラブリー系の物がずらっと並んでいた。
「ここは、あたしの部屋で今、寝ているところはあたしのベットだよ」