#17 覇国の出発に向けて
そして僕が部屋で休憩しているとアリアちゃんがやって来た。
「雅人くん、遅くなってごめんね。ちょっと電話があったりして大変だったの」
「クレアがさっき、アリアちゃんの電話を少し聞いていたみたいで、覇国に行って災害にあった方を助けるために僕たちでおにぎりとかを作って食料を届けてほしいみたいなことを言ってたね」
「そうなのよ!だけど届けるって言っても今は緊急時であるためおにぎりをここで作って郵送するわけにもいかないから現地まで行くしかないって言う事なんだよね。
しかも同じウルトラワールドでもだいぶん端の方に行くことになってるから移動の時間が、ここからだと約8時間くらいかかってしまうんだよね」
「えっ、そんなにかかるの? 遠いんだね。でもそれならアリアちゃんが行かなくても警備員の方とかに任せられないのかな? 」
「警備員はあくまでもその名の通り警備と後はお手伝いはしてくれたりはするけど、今回はあたしに直接申し込まれたからあたしが直接行かないといけないんだよね」
「それは辛すぎるね」
「あたしは、ぜんぜん良いんだけど、ひとつだけ問題があって移動中特に列車の中にはトイレが無いから約8時間我慢しないといけないんだよね。だからそれで雅人くんに迷惑をかけないかすごく心配で…」
「それなら大丈夫だよ! 仮に何かあった時でも僕がいるし何があっても僕の女王様には変わりないから大丈夫だよ」
「雅人くんありがとう!そうだね!いざって時は、雅人くんに袋を用意してもらってその袋を雅人くんが持ってくれてる間にあたしは、安心して出したら良いもんね♪ 」
僕は、すごく顔を真っ赤にしながら言った。
「ア、アリアちゃん何いってるんだよ!それってその時僕には思いっきり見えてるじゃないか」
「別にいいじゃん。近々結婚するんだしそう思っていた方があたしも安心して長時間の列車に乗っていけるからね! 逆に雅人くんがその時にトイレをしたくなったらあたしが袋を持ってあげるから安心して出してよね」
「う、うん。分かった。 ちょっとエロい話は辞めて何時覇国に行くのかな? 」
「別にエロい話ではないと思うんだけど…
覇国には今日の15時頃の特急列車に乗っていくよ」
「15時って今、14時だから時間が無いじゃないか。クレアも呼んで早く用意しないといけないじゃん」
「え?てっきりまだ12時過ぎかと思っていたよ!それじゃ急がないといけないね!雅人くんごめんね! 」
それから僕は、隣の部屋にいるクレアを呼んで急いで出掛ける準備をしてから列車の駅まで急いで走っていく。
「雅人くん、あたしのせいで本当にごめんね! 」
「アリアちゃん大丈夫だよ!幸い駅までの距離が近かったから心配しなくて良いよ」
「クレアも雅人くんと同じ意見になるね! 」




