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2023文フリ東京用『忘却夜話/失われし記憶のアンソロジー』についての雑記

作者: ペイザンヌ

 さてあくまで雑記です。

 感想でも宣伝でもなく雑記です。


 おおっぴらにTwitterで呟くほどでもなく、「王様の耳はロバの耳!」みたいにこっそり吐き出せて、ひっそり読んでいただくが吉。

 ハテ、そんな場所どこにあるのか……と思いきや、ココがあるやん──と。


 うむ、ココならむしろ大勢の方に読まれるはずもない、そうそう人気作家でもない限りアクセスがないしスルーされるのは目に見えてる。ちょうどいい!と、まあ、いいんだか悪いんだかわかりませんが、「なろう」のエッセイコーナーを思い出し、急遽単品で書いてる次第であります。


 今回、霜月透子さま主催、5/21㈰の文フリ東京に向け、七人の作家(七人の侍みてえだな…)による『忘却』をテーマとしたアンソロジーに参加させていただき……い、いや正確に言えば「六人の侍」とうっかり八兵衛みたいなこのわしゃペイザンヌが「お〜い、待ってくれでやんす〜」なんて言いながらやっとこ付いていったわけですが、そんな短編集の仮原稿が届きました。

 

 思ったよりも様々なジャンルが揃っており、まずは読者として全員分の作品を楽しませていただきました。


 よし、今日は夜を徹して読もうと腰を据えたわけですが半分をちょっと超えた辺りでチュンチュンピーチクパーと雀の声が……

 え……もう朝なん?


 遅っ! 読むのおっそ!


 と思われるでしょうが、これがね〜なかなか先に進まないんすよ。そんなにつまらないのか?──いやいや逆です。とても興味深いのです。


 たぶん、有名な作家の短編集だったらそりゃサクサク読めたでしょう。むしろよくわからなかったりした場合でもさらっと読み流すかもしれない。なぜなら知り合いでもないし、先入観がないから。


 しかし今回、御一緒させていただいたのは面識こそないものの、なまじっか繋がりがあるため読む前に「コレを書いた人はおそらく日常こんな方で、ふだんこんなことを呟き、こんなジャンルが得意で、こんな知識が豊富で、こんな小説や映画、音楽が好きで……」みたいなのがドンっと降ってくるわけですな。


 そういうのがあると、深読みというわけじゃないんだけど薄皮一枚剥がしたところに「待てよ、実はもっともっと奥底にメッセージとか込められてるんちゃうか? きちんと読みとれてないんちゃうか」とか不安になったり、そんなこと考え出しちゃうんすよね。


 たとえば作中に「積乱雲」とか出てくるとするじゃないすか。何かもっと表面上以外の意味があるんじゃないか? とか……。そこでつい調べちゃうんすよね。ほうほう幸田露伴は積乱雲についてこんなことを言ってるんだ、司馬遼太郎はこんなことを……なんて枝分かれしたり。


 まあ、これは著名な方の本を読むときもそうなんすけどストーリーは当然として、それ以上に「どうして、この人はこんなことを書いたん? キッカケはなんなん? とこからアイデアが生まれたん? 最近なんかあったん?(超よけいなお世話だw)」とか、けっこうそこらへんに頭がいっちゃう所謂うっとうしい性格でして、集中力が足りんというか、「ソレいま考えなくてもいいじゃね?」てのが頭に浮かび、まあ〜これがボクがチームワークが不得手な理由のひとつなのかもしれませんな……いいからさっさと仕事終わらせろよ、みたいなw


 どれも短い話ってのがまた曲者でして「ちょっと待て、も一回読んでみよう、もう一回……」とかできちゃうから、そうこうしてるうちに夜が明けて。結局二晩かけて読み終えることになっちゃいましたw


 まあ今回のテーマが「忘却」ということもあり、様々な忘却を楽しめましたね。

 不思議なことに自分の短編も含め冒頭「目覚める」シーンから始まる──というパターンが多く少し笑ってしまいました。これは「忘却」というストーリーを書くにおいて共通概念なのか? みたいな。


 その「忘却」というテーマを真っ向からメインディッシュにドンと置いてる人、メインの脇にそっと添えてある人、デザートに持ってくる人、千切りにしちゃう人、またペイザンヌの好物である「くっだらね〜(マストの褒め言葉)」忘却まで、きちんと……


 もちろん自分が書き始める時も当然「こんなのはどうか? アレはどうか?」など考えるわけで「ははあ、『この忘却』を料理するとこんな皿が出来上がったりするのか〜」なんて答え合わせ的なとこも個人的な楽しみとしてありました。


 もうひとつ面白いのは──まあ、ボクなどあまり共同作業などの経験が少ないことや「〇〇の話コンテスト」など、テーマに沿ったものに参加したことがないからかもしれませんが──昨年の『到来夜話/訪れのアンソロジー』の時も思ったんですけど、「到来」とか「忘却」など物語の仕掛けのひとつである「キーワード」を読者に先に預けてしまうこと? それもなかなか面白いものであるな……と改めて。


 今回、読者として読むときも当然「どこかに必ず『忘却』が潜んでるんだな」とある意味、身構えて読んじゃいますもんね。


 書くときは自分の場合「ヨシ、ならばそれを逆手にとってやりたい」とか頭の片隅に浮かんだり、読むときは「身構えてるこまたらをどう裏切ってくれるのか」そんなとこにも期待しながら読んでる自分がいたりしますなw


 

 基本ペイザンヌは頭が「映画寄り」になってるわけですが、今回も皆様の作品を読んでるうち様々な映画と図らずもイメージがついつい被っちゃう(「似てる」とはまた違う)なんてのもホントいっぱいありましたね。


 今回は思い付くだけでも『バニラ・スカイ』や『恋におちて』や『エターナル・サンシャイン』に『未知との遭遇』、『メメント』『アラジン』『NOPE/ノープ』や『ノースマン』や『ファーザー』果ては『座頭市血煙り外道』なんてマイナーなものまでw


 また面白いのが「この作家さんておそらくこの映画は観てない」はずなのにコレ完全に「和製〇〇」じゃん! そんな領域のものまであったりと、本気で驚いた作品もありましたね。そう、知らないなら当然パクりなどではありません──まあストーリーなんて突き詰めれば何かに似ちゃうわけですが──むしろハリウッドで映画化してるようなネタを最初から自分のものとして書けてるところが凄いな……そんな作品も確かにあったりと……うん、びっくり。


 ぶっちゃけ、正直、放心状態に陥った作品もありました。ほけ〜となって、ちょっと次の作品に移行するまでに時間かかっちゃったのとか。そう、あなたの作品ですよ、あなたのアレとかあなたのアレのことですよ。(誰に言ってんだ?)


 同じテーマで書いても、こうしてそれぞれ違う人の作品が並ぶと「その人が持つ武器」というのが明確に見えてくるのも面白いもんだなと。

 むしろこれまで別の場所でその人の作品を読んだりすることもある分、いつもは剣なのに今回は手裏剣できてるな──とか、槍を得意とする人が今回はひょっとして日本刀の腕を磨こうとしてるのかな──など、作者の葛藤が見え隠れすることもあったり。

 はたまた右手に鎖鎌、左手にはレイピアなと既に違う武器を二刀流三刀流と極めてる人もいたり、そうなるとこっちも今度はあの人の得意なアレを修行してみたい、使ってみたいなんて欲も出てきたりしますやね。


 まあ、私こと八兵衛の武器といえばね「うっかり」とか「食い意地が張ってる」とこくらいしかないわけで……

(-_-;)



 5/21㈰、もし、お見かけの際はぜひ『忘却夜話/失われし記憶のアンソロジー』手に取っていただければ幸いです──と、最後におまけ程度に宣伝らしきものを付け加えさせていただき、終わります。



 P.S.

 皆様「夜話」ってどう読むか知ってます?

「ヤワ」なんですよ「ヤワ」、実は。

「ずっと『ヨワ』だと思っていた」なんて人もいたので驚きですね〜。まあ、ボクなんですけどね……


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