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〜序章〜【ブラックボックス】

「この世界は7つの大陸に分かれており、今私たちがいる所が森林と風の大地、ナノ・カーフ大陸と言われています。この大陸は人族・獣人族・エルフ族等の部族が住んでおり、他の大陸と比べても部族間の仲が良く、争いの無い安全な大陸と言われています。」


「人間の他にもいろんな部族がいるんだな、異世界って感じがするな〜」


「ふふっ、あなたの世界とは違うみたいですね。他の大陸でもそれぞれ特徴がありますが、今はこの大陸の事だけを知ってください」


「とりあえず今いる所が分かっただけでもありがたいです!それにストーリーが進んでくうちに分かる事だと思いますし」


「ストーリー?まぁいいですが、そしてこの世界では、全ての生命に生まれた時から固有スキルという物が存在します。部族による遺伝的なスキルもありますが、基本的には個人個人で異なり、通常は1つの固有スキルを持っています。」


「スキルっていうのはやっぱりあるんだな!俺のスキルって何だろう!」


「楽しそうですね。そのスキルとは別に属性という物もあり、基本属性の火・水・風・地、特殊属性の光・闇があります。属性もスキルと同様に1つ持っています。」


「属性かー、相性とか魔法の適正みたいなやつかな?」


「そうですね、普通の方であれば基本属性1つに、遺伝的スキル1つ、固有スキル1つという感じです」


「スキルとか、属性はどうやったら分かるんですか?」


「それは儀式を行うまではわかりません。本来はいくつかの手順をしなければなりませんが、今回は私が見れるようにしてあげましょう」


そういって女神の周囲に光が集まり、俺に向かって風が吹いてきた。少し暖かくて心地が良い感じだ。


「これで分かるようになったはずです。心の中でステータスと念じてみてください」


なるほど、言われた通りに念じてみる。すると!

目の前にゲームの画面が現れ、俺のステータスが表示された。


「コウガミ クロ、人間、属性は闇か、遺伝的スキルは魔眼?かっこいいな。固有スキルはブラックボックス?名前だけだとわからないな。どうやって使うんだ?」


「属性は闇でしたか、人間の方で闇の方は珍しいですし、魔眼というのも転移者だからでしょうか?ブラックボックス、、、ボックスというスキルであれば、空間をつないで収納ができるスキルであった気がします。便利なスキルであると思いますよ。スキルを使うときは最初はスキル名を唱える事でできます。慣れてくれば、意識するだけでできるようになりますよ」


「収納のスキルか、掃除用具入れから転移したからじゃないよな?確かに暗い箱の中ではあったけど。まぁいい、唱えればいいんだな?やってみるか!」


「ブラックボックス!!!」


そう唱えると、目の前の空間が歪み黒い箱が現れた。

ブラックボックス名前の通りそのままである。箱の中に手を入れてみるが、中には空間が広がっている感覚がある。中をのぞいてみるも暗くてよく見えない。


「こ、これはどう使うんだ?たしかに収納はできそうだけども取り出せるかな??」


「ボックスのスキルは個人差はありますが容量が決まっており、基本的には道具や食料を入れている方が多いですね。運搬系の仕事をしている方が多く持っています。ですから、取り出すことも可能かと思うのですが?」


「俺のはブラックってついてるからな。普通とは何かが違うのだろうけど、試しにこの虫でも入れてみるか」


そう言ってを下にいたバッタのような虫を黒い箱の中へ入れてみる。すると、ステータスの持ち物にナノローチと表示された。なるほどこうなるのか!ゲームと同じシステムだ。持ち物画面で選択するとでてくるかな?押してみよう。ポチッ。


目の前に先程捕まえた虫が現れた。なるほどこうして取り出すのか。スキルの使い方は何とかわかった。


「言い忘れていましたが、生きているものは収納すると取り出した際に息絶えてしまいます。これは中の空間が関係していると言われています。くれぐれも考えて使うことをおすすめしますよ」


「たしかに先程いれた虫は生き絶えている。攻撃としては相手を中に入れてしまえば使えそうだな」


「あまり良い気はしませんが、そういう使い方もありますね。それとコウガミさんスキルが増えているみたいですよ?」


そう言われステータスを見てみると、スキルに【強脚】が追加されている。これは、、、もしかして収納した物のスキルを獲得できるって事か!?そうだとしたら、チートすぎないか?


「この世界には複数のスキル持ちも存在します。コウガミさんの様な例は初めてみましたが。、、、良ければ私を収納して頂けませんか?ここに囚われ、信仰も失われて力はほとんど残っていません。ここで朽ち果てるのを待つのであれば、最後にあなたに私のスキルを与えたいと思うのですが」


女神も信仰されないと力が出ないのか、なぜ囚われの身であるのは気になるがこれも何かの縁なのだろう。朽ち果てる未来であれば、俺が救ってあげることができるかもしれない。


「わかった、あなたのスキルを使わせて頂きます。その前に女神様の名前は何というのですか?」


女神の像に意識を集中して、スキルを発動する。


「私は知識と探求の女神、ノア・クロノス。コウガミさんに私のスキルをさずけましょう」


「ブラックボックス!!!」


女神の像は黒い箱に包まれていくのであった。

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