表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

97/165

第80話 悲惨な依頼場所

『ルグア団長!! お電話で失礼します。レクトです。ルクス先輩から頼まれて、繋げました』


 私の自宅に設置された、手作りのスピーカー付テレフォンからの内線電話。


 常にスピーカーが起動するようになっている。そして、かまどの中で休憩中の私は、近くへ行くのがめんどくさいので、魔法で脳に接続した。


 {聞こえている。私の方で、電話の発信地点で探して、無言通信魔法に切り替えたから、受話器下ろしていいぞ!!}


『え?! でもここリビアですよ? 距離も相当離れているのに……、レクトが…………』


 {問題ねぇよ。なんせ、私は【アーサーラウンダー】の団長だぜ? 嘘つくわけがねぇ。あと、君の反応は(はな)っから予測済みだ}


『わ、わわ、わかりました』


 やりすぎだったのだろうか。電話相手の、怯えが混ざった震える声。


 リビアとは、スーダン、アルジェリア、チュニジア、ニジェール、チャド、エジプトの6つの国と地中海に囲まれた国。


 ガチャりと受話器が戻される音に合わせて、通信魔法の精度を、最大レベルまで向上させる。


 {これで、OKですか? その……。話が変わるのですが、今度行く場所が”ニジェール”っていう場所なんですけど…………}


 {了解。10秒でそこに向かう。接続は切らなくていい}


 この発言と同時に、家の天窓から外に出る。一気に加速させ直線距離12,223kmを、


 {じゅ、10秒?!}


「来たぜ」


「そ、そんなまさか」


 レクトにとっては、異常すぎるのだろう。これは、私だからできることで、慣れ親しんだ人は、普通に活動している。


 ゲーム内のニジェールは、戦争真っ只中。ダメージエフェクトエフェクトが緑と赤なので、ブラジルとアメリカが戦っている……。


 かと思ったが、ピンクのエフェクトが見えたためブラジルとアメリカが手を組んでニジェールを襲っているようだ。


「んじゃ、ここは私一人で引き受けるとするか…………。今回のは時間かかりそうだし……。超眠いし…………。寝ながらでも問題ないし」


 疲労で停止寸前の思考を巡らせ、作戦を練る。寝ながらと言っても、完全には寝ていない。


 半分覚醒した状態で思考を止め、脳への負担を減らすだけのこと。必殺技などは発動できないので、隙の穴埋めが難しい。


「わかりました。ルグア団長におまかせします…………」


 レクトは、恐る恐る後ずさり、後半は駆け足で、飛空艇の中に入って行く。


「さて、アフリカ勢に加勢するか…………」


 私は、愛剣を左に装備するタイミングで、船の床板を強く蹴り飛ばした。加えて、



 ――Z+級魔法 ジャッジメント・サージ・ラビリンス!!



 赤々と燃える溶岩流が、双方の戦士を飲み込んだ。敵は、燃えて狼狽えるが、追加で回復魔法と火炎耐性を付与させる。


 今回の剣の役目は、あくまでも抑制のための飾り。敵は、斬らない。


 敵プレイヤーは、焼かれた恐怖と、ダメージが入らないことに困惑して、その場を離れて行った。

最後のルグアが使用した魔法は、”オーシャン(津波)”の予定でした。しかし、今月は2011年3月11日東日本大震災のことを考え、”サージ(溶岩流)”に変更しました。


被災した方々の復興へ向けての活躍と、亡くなられた方々へのご冥福をお祈りします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ