表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

73/165

第59話 受注クエスト:Mob雪崩警戒区域①


 ――とは言ったものの…………。



「りんり〜ん♡ どこまで歩くのぉ〜?」


「なんで、お前だけ着いて来てんだよ!!」


 私の背中を追ってくる藍に、力強いツッコミを入れて、ため息をつく。


 藍はどうしても、私の近くに居たいらしい。自分の本音は、1人で素早く終わらせたいのだが、そう簡単にはいかないようだ。


(まあ、藍がどこまで着いていけるのか、試してみるか…………全てはそこからだな)


 ルグアは、藍を残して最大加速の5000倍速で駆け抜ける。目的地は、青森県の津軽地方。


 今回は、飛行船等を使わずに徒歩で移動していた。理由は、基本ソロで活動するのが1つ、もう1つは、乗り物扱いにされたくないという、自分のわがままである。


 ルクスやセレス、努たちは、しっかり受け止めてくれたが、約1名話を聞かない人がいた。


 そう、問題児の藍のことだ。彼女は、確かに戦いの腕はとても良い。でも、この案件、建物や自然等への被害を最小限に抑えるという難題付き。


 爆破魔法と投擲しかできない藍には、相性が最悪だった。そのため何度も、拒否の弁を述べたが、勝手にくっついてきたわけだ。


(ま、普通の徒歩じゃ6日以上かかるから、その頃には解決するだろうし……)


 等倍速から×5000倍。舗装されていないゲーム内では6日以上かかる旅路も、数分で踏破できるスピード。


 白神山地を通り過ぎると、モンスターで溢れ返った村を見つけた。


 向かって正面に、村長らしき高齢男性が手を振っている。


「ルグア様!! こちらでございます。どうかお助けを…………」


 ボロボロに破れた衣服を身につけていることから、絶大な被害に見舞われているようだ。


 ルグアは、ボールのように転がる生き物を指差し、こう問いかけた。


「じいさん、敵はあのアルマジロみたいなやつか?」


「ええ、そのモンスターです。名前は〈アナグリム・ノワール〉。最近繁殖力が増して、手に負えなくなり、依頼しました」


「そういうことだったのか…………。ん? うわやべっ!? 拠点に武器置いて来ちまった。なにか代わりになるものは…………。じいさん、素手で戦ってもいいか?」


「構いませんが、〈アナグリム・ノワール〉は、人肌に触れた瞬間、コンクリート造りの建物を消し炭にするくらい強力な電流を…………」


「ハハハ、それおもしれぇじゃん。決めた、やっぱ素手でやる!!」


 両手を胸の前に持っていき、敵の方向に身体を向けた。


 続いて、無言魔法で自分に注目を集めると、〈アナグリム・ノワール〉が一直線にルグアの方へ転がってくる。


 1体ではなく、一度に50体。もちろん、まとめて相手するしかない。


 加速を最大で使うと、運搬ほどではないが、膨大な疲労感に襲われるが、短時間で到着したことで回復済み。


 村の存続がかかった戦いが始まった。


(第60話に続く)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ