第30話 活火山に焼かれて
私は氷山と火山が合わさった、山頂を歩いていた。
左にカルデラ、右は急な傾斜。奥に獄炎世界、今向かってる場所だ。
風の噂で、火口の中に攻略不可能の、超上級者向けダンジョンがあると聞く。
たくさんプレイヤーが挑戦しても、HP全損でホームエリアにリスポーンをする人が多いらしい。
私は、そんな火山ダンジョンが気になり、火口の縁から飛び降りる。
「うへぇ……。他のゲームでも火山地帯を攻略してきたが、この温度設定は初めてだ……」
思わず声に出た言葉同様、たちまち、炎で覆われHPが減り始める。
火山の炎や自然の属性攻撃は、魔法防御でダメージ判定されるようで、私の場合、毎分-25000。
HPが高いこともあり、長くて40時間は持つだろう。奥へと進み目的地を探して散策する。
爆発と噴火、天から降り注ぐ赤い雨。もろに受ければものすごく熱いが、この場所を気に入った。
運がいいことに、テントを張れそうな平地を発見。
素早く設置すると、燃えないよう耐火魔法バフをテントに付与する。
気付けば、もう夜。火山の真っ赤なエフェクトでわからなかったが、夜空に光る星。
その後、私は周辺を回り、無事ダンジョンに到着。仮拠点から意外と近い場所だったことを確認する。
テントへ戻って、ストレージを確認すると、火の粉を浴びながら眠りについた。
この話で3章は終わります。
が、WWM攻略は終わりません。
次章をお楽しみに!!




