第26話 進化する魔剣
努の村に来てから2週間。現実世界の時は止まったまま、ゲーム内の日付が変わっていた。
私たちは、多くの依頼を攻略。報酬をもらって、村のみんなに分け与える。
拠点本部に集まると、
「今日も働きましたね。お疲れ様です。もうすぐ、mobレベル調整が始まるので、寝ましょうか」
彰がそう言って、自宅に向かう。私も2人に「おやすみ」と伝えると外に出た。
現在、明理の家は建築している真っ最中。男の家に泊まるのは嫌なので、野宿をしている。
よく、昼休憩で使っている、丘の芝生に設置した簡易テント。
ここでの生活は慣れていた。
前にも、ソロで遊んでいる時、ダンジョン内にテントを張り、敵と一緒に寝たことがあるからだ。
もちろん、起床後はバトルになり、ウォーミングアップの日課になっていた。
「今夜も、星が綺麗だな……」
丘の頂上で見上げた空は、光り輝く小さな宝石たちで溢れている。
まるで、会話をしているように、光っては消えまた顔を出す宝石。
その時、空の星々は光度が増して、私のところへ降り注ぎ、魔剣に吸収され形状が変化。
閃光とともに姿を現したのは、歪ではなく、まっすぐな大剣。
色は、赤紫。ステータスは、ATK:50000と表示されている。
きっとこれは進化演出だ。魔剣は、強くなっている。武器は、一生の相棒。
剣を持ちテントの中に入ると、枕元に立てかける。
(私も、レベリング頑張らないとだな)
私は未だレベル1。先を越された魔剣に、微かな嫉妬を抱いた。




