第19話 メンテ終了 突然の解散
◇◇◇2025年11月29日土曜日◇◇◇
――ポポロン〜
〈長らくお待たせしました。VWDLのメンテナンス終了をお知らせします。
全プレイヤーの更新は全て完了していますので、すぐにプレイ可能です…………〉
3日間の閉鎖が終わり、報告のメールが届いた。私は、急いでログインしてギルドへ向かう。
「メンテ後の遊園地は……。変わったところとして……」
しんしんと降り積もる雪。広場の石畳は真っ白に染まり、時々足を滑らせる。
――ザクザクザク…………。
踏み込めば踏み込むほど、足元がおぼつかない。
(そういや、テレビでやってた歩き方してみるか)
私は、1度立ち止まり、足の裏全体で歩く。
(ゲームでも通用するんだな)
というのも、滑らない移動のしやすさに、雪国に対する共感と納得、そして安心感がわかった。
最初よりも進みが速く、ギルドのゲートにたどり着く。
「おーい、みんないるかー?」
アーサーラウンダーの活動拠点は、閑散としていた。そんなロビーに友人とノアンの姿。
『あ、ルグアさん。お待ちしてました』
遠くで手を振るノアン。
〖3日ぶりじゃのう。ルグア殿、そなたに伝えたいことがあってな。はよ来てくれんか?〗
隣で喋るのは、ホバリングするクリム。私は急いで駆け寄った。
集まったところでセレスが、
「突然ですが、本日をもって【アーサーラウンダー】を解散することに、しました」
と、深刻そうな暗いトーンで切り出す。
なんでワンクッション置かないんだ。そうツッコミたいが、大事な話なので我慢。
続くように、ガロンが口を開く。
「実は、わたし達が気づかないうちに、6人のメンバーが退会していたんです」
次にメアン。
「でも、【アーサーラウンダー】というギルドは削除しない。残るかどうかは自身の判断で……」
初めて、彼の口調を聞いたが、とても大人しい雰囲気がした。
私は、もちろんここに残る。
言わなくても親友の2人は、
「わかりました」「了解です」
同時に頷いた。他のみんなも、悟ったようで、「よろしくお願いします」と、お辞儀。
そして、私はとあるゲームに目をつけた。
擬似転生型VRMMORPG
〈WWM〉
というゲームに…………。




