特別話 中学時代の思い出(前編)
◇◇2025年11月26日水曜日◇◇
――トゥルルル……トゥルルル……
メンテナンスが終了するまでの間、家で暇つぶしをしていた明理のもとに1本の電話は入ってきた。
発信者は、輝夜。こたつの上に置かれたスマホを手に取り、繋げてスピーカーをオンにする。
『もしもし? 明理? 聞こえてる?』
「聞こえてるよ。それより今日学校でしょ、どうしたの?」
通話では相手の顔が見えない。状況も聞かない限りわからない。
『実はさ、今日は先生の一斉検診で休みでさ。ゲームもメンテ中でやることないしっ!! ってわけ』
私より暇なんだ。やろうと思えば意外にある自分と入れ替えたら、想像するだけでだるくなる。
『だーかーらー、中学校の思い出を話したいな〜、って、かけてみたんだよね〜』
それならと、明理は急いで卒業アルバムを用意した。
ーーーーーー春ーーーーーー
ページの1番最初に載せられた、集合写真。3年の時の全体の人数は、328人の全8クラス。
1クラスが41人で、男子が多くいつも騒がしい。その時、輝夜や沙耶華と一緒のクラスになった。
以前も話した通り、3人で先生の代わりに、授業をしている。
この時は、私の出番が少なかったため、少々落ち込んだ時期があった。
ーーーーーー夏ーーーーーー
楽しみにしていた修学旅行、この時は、奈良・京都での2泊3日。
1日目は奈良で参拝し、抹茶ソフトを3人で、2日目は、茶道体験で宇治抹茶を。
最終日は、3人で暖かい甘酒を飲んだが、明理が猫舌だったので、途中で断念。
とても楽しい思い出で、まだ話したいことがあったが、一度休憩・話題の整理をすることにした。




