第2-9話 バイクのレーシング!!
「ゲームだから身長高いし、原付じゃなくても問題ないから…………」
私は、ゲーム内のバイク屋で、いろいろな種類のバイクに目移りしていた。どのバイクもかっこいいフォルムのものばかりで、なかなか決められない。
{なあ、明理。オレが選んでもいいか? 気になってるやつ見つかったからさ}
「わかった。もちろんレースもだよね」
{そうじゃなかったら、こんなん言わねぇよ!! このレースはオレに任せとけ!!}
相変わらずのやり取りで、お互い笑顔になる。ルグアが購入したのは課金するには安い値段の、レトロ感溢れるバイクだった。
エンジン等は新品のようで、燃やした時の音だけは年季がある。そんなバイクを転がして、次はエントリーするため受付に、申請方法は簡単だったので省く。
アナウンスとかはなく、ただ居合わせた人と戦うだけ。オレはバイクに跨り、エンジンチェック。
発砲音で、ブレーキを解除して急前進。久しぶりなのか初めてだからなのか、上手く体重移動ができず、左右にふらつく。
『君初心者なんじゃね? 乗り方変だし!! 草生える!!』
「んあ〜? オレとやんのかぁ? 別に問題ねぇけどよ!!」
並走する男性が、オレを小馬鹿にしていじってきた。
『できるわけないじゃん♡ 君なんか敵じゃないよ!! 笑うことしかできない。へへっ♡ このレースもらったよ♡』
「んだとぉ!! おまえに負けるもんか!! 壇上はオレのもんだ!! ガチで怒らせたんだからな!! やってやんよぉー!!」
{ルグア……。ものすごい張り切ってる…………}
オレはバイクを走らせたまま、乗り方を変えた。前屈みになってエンジンを吹かす。速度も上がり勢いも増した。
だんだんオレを攻撃してきた男性が、視界に入った。どうやら、身体も思い出してきたようで、さらにスピードを速くする。
「よし!! 追いついた!! おい、おまえ!! オレをなめんなよ!! ほんとのこと言えば、マジなバイク走行経験者だ!! ま、記憶は曖昧だけどな!! けど、身体が思い出したからには、オレのもんで確定だぜ!! 相手が悪かったな!! んじゃ。先失礼するぜ!! じゃあな!!」
『うそ……。そんな………………』
{アハハ…………。ルグアちょっと言い過ぎ!!}
明理に注意されたけど、レースに集中。何度もエンジンを吹かして、誰よりも前に躍り出る。そして、初レースを一着で飾った。
「終わった…………。終わっちまった…………。明理。もう3回やってもいいか?」
{いいよ♡ ルグアがやりたいだけたくさん遊んで♡}
「サンキュー!!」
その後もオレは、ひたすらレースに出場し、合計で20個近くのトロフィーを獲得。明理も、新しいゲーム機の負荷を楽しみながら、オレのレースを観戦していた。




