番外第4.5.5話 雪合戦の後始末
雪合戦が終わり、すっかり落ち着いた中央広場。雪が積もり積もって住民は帰ることが困難な状況になっていた。
このゲームには除雪機は存在しない。対して、人の手で除雪するにも、積もった雪の高さは40mを超えているため、時間がかかってしまう。
加えて、火属性の魔法を使うと、一瞬で洪水になって危険だ。別に、魔法解除でチャラにすることもできるが、ここはぜひ、雪掻きを体験してもらいたい。
でも、これでは作業もままならない。そう考えた私は、ガロン達3人に加え、偶然居合わせていた兄ルクスとガイアの5人を一括で、雪の上まで移動させた。
明らかに人数オーバーだが、正確には、レーナとセレスを両脇、ガロンは背負って、ルクスとガイアは浮遊魔法で浮かばせた。
私以外の5人には低温燃焼魔法を使ってもらい、私は虚無魔法で解けた水を除去。
積雪量が5mを切ったあと、魔法で雪掻き用のスコップを準備。住民全員に行き渡ってから、本格的な除雪作業を始める。
人数が多かったのでので、作業はあっという間に終わった。住民達はみんな笑顔で帰っていく。
以降、このイベントは毎年恒例になって、日に日に活気が戻っていった。
(番外第4話終わり)




