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第7話 調査内容追加 ※修正済み

◇◇◇◇2025年11月24日月曜日◇◇◇◇


『おーい、明理!! そろそろ起きないと、お昼持ってきたからさ』


 私は、部屋の外から聞こえてくる兄の声で、目を覚ました。


 ヘッドギアを身に着けたままで、視界は狭い状態。寝ぼけ眼で取り外し枕元に置くと、ふらつきながら玄関へ向かう。


「ふぁ〜い、今行きまふ〜」


 あくび混じりの自分の言葉。解錠してからこたつに戻り、壁掛け時計を見ると13時を指していた。


 部屋に入ってきた陸の手には、オムライスが2つ。ウエイトレスのような持ち方で、バランスよく片手に乗せていた。


 兄は、レストランに週3でアルバイト、主にホールスタッフの仕事をしている。……らしい。


 こたつに置かれたオムライスの卵は、ふわふわと柔らかく暖かい黄色。

 ご飯は、ケチャップがなかったのだろう、チャーハンになっていた。


 幸い、明理の冷蔵庫にケチャップがあったので、2人で使って食べ始める。


「明理、あれから何時までゲームしてた? 朝も起こしに行ったけど、反応がなかったから」

 

(心配してくれたんだ)


 私は、

「気づいたら8時までやってた」

 と、報告する。


「約12時間、それやり過ぎだよ。俺でも1日4時間、長くて5時間なのに」


 確かに、兄が言っていることは間違っていない。


「けどね、木こりのポイントが、-92500まで増えたんだよ」


 妹という立場から生まれる、構ってほしい病。


 しかし、アピールは不発に終わり、握り拳で叩かれた。


 叩かれるのは、初めてではないので慣れているが、そういう問題ではない。


「そうだ、明理。今日からVWDLで、ソロ専用レイドランキングが開催されるんだけど……」


 突然の話題変更。VWDLは昨日の午前中に遊んだ。レベル1から12517に、異常な速度で上がったゲー厶である。


 イベント開催と知れば、入らないと損する……と思っているのは、明理だけだろう。


「お兄ちゃんは、1位取ったことあるの?」


 まず、聞いておきたい質問を1つ。

 すると陸は、首を横に振り、


「ないね。大学とかでやる時間がないから」


 と話した。確かに兄は、講習会等で長時間プレイするところを見たことはない。


 というより、部屋が違うのでわかるはずがない。


 次に聞くのは、レイドバトルの会場について。彼が言うには、サーカス広場のステージにある個人用ワープゲートから入るとのこと。


 ある程度、情報が集まったので、急いで食べ、食器を洗って兄に返すと、最短距離で、挿入ソフトを入れ替える。


 そして、兄の前でVWDLにログインした。

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