狐に包まれる〜桜の少女〜
僕は、出逢った・・・
小学校の入学式に・・・
不思議な雰囲気の女の子がいた。名を、榊 冬狐と言った・・・
名の通り、狐のような気配だ。
「よっす!徳永くん!」
ドキッ!
冬狐が、まるで身体全体で「包む」かのように、まとわりついてきた。
そう。
人懐っこい「子狐」のように・・・
「う~ん・・・
犬好きの匂いがする・・・」
鼻を鳴らして、まるで動物のように・・・
う~ん・・・
動物って、こういう感じですりよってくるし・・・
そして・・・
冬狐は、抱きついてキスをしてきた・・・
「私・・・
あなたに惚れちゃいました・・・」
えッ!?
唐突すぎるだろ・・・
それにしても・・・
ぴこぴこと動く耳・・・
ふさふさと揺れる尻尾・・・
「き・・・
狐ぇッ!?」
そう・・・
そこにいたのは、「狐」・・・
よ・・・
溶解・・・
いや、妖怪!?
「私・・・
パパやママよりはやく、いい人見つけちゃった♪」
それよりも、かわいい!
動物的な印象と、清楚な雰囲気と・・・
桜の花びらが、ふわりと風とともに舞った・・・
今度は、「娘」の物語です!