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006 ユーランの森にて

 〈世界崩壊まであと89日〉




 僕は今、女神の泉から離れたユーランの森というところにいる。

女神の泉もきれいだったが、ここにも澄んだ泉がある。なぜ僕がこんな所にいるのかだが。それは数時間前の話になる。


 

 僕が女神様に祝福されたあと、僕の目の前に見るからに華奢で外見は十歳程度の若い少女が現れた。女神の結界で覆われたこの泉には虫一匹入ってこれないはずなのに、だ。


 咄嗟に僕は少女から飛び退け身構えた。



 突如、そして圧倒的に力を浴びせられた。あれが俗に言う、”覇気”というものなのだろうか。体全体の力が抜け、戦意は無くなり。挙げ句の果てには気絶してしまっていた。



 気がつくとそこには眠たそうなさっきの少女(女神様から教えてもらったが、ミホというらしい)がいて女神様も疲れ切っていた。そして何もわからぬままの僕に女神はこういった。


―そこにいる少女はミホといいます。彼女は世界を護りし者です。あなたはこの者と一緒に旅をし、世界をすくってください―



 ……What? ぼくは耳を疑った。あんな禍々しい魔力を持っているミホが世界を護りし者だって? しかも一緒に旅をしろと?



 はっきりいってごめんだ。



―女神の泉からでると騒ぎを聞いた人たちが大勢います。なのでここから少し遠いユーランの森にテレポートさせてあげます。そこからはミホが知っているはずです―



 僕がうんともすんともいわないうちに女神様が話を進めた。

僕は言われるがままに、ミホをおぶさり、神力の力で空間同調、テレポートをかけられた。






 それでこの森にいるのだが、寝ている姿のミホはただの若く美しい少女にしか見えない。

案外悪くないかも……。と思ってしまった。こんな美少女はなかなかお目にかかれない。僕の世界ではあまりこういう需要は少ないのだが……



「なにをへらへら笑ってやがるんだ?」

ミホの頭をなでようと近づいた僕に冷たく男まさりの声が聞こえた。




 ◇◆ミホ◆◇



「なにをへらへら笑ってやがるんだ?」


「あ、いや、その僕は決してそんなことないよ!? つまりその……」

 めんどくさい奴は放っておくか。

 

 俺は起き上がりながらあたりを見回す。ここは確か……

「そ、そんなことよりも君は誰なの?」

 未宝がまた少し警戒心を強めていった。

「女神はなんて言ってた?」

「君が、世界を護りし者だと……」

「ああ。そのとおりさ。俺は世界を護る」

 でも!! と未宝が腹を立てるようにして言った。

「君は禍々しい魔力を持っている。世界を護るのならば心も清いはずだ!」


 ……。めんどくさいが、説明よりも楽か。


 俺は正義感のある目の前の自称心のきれいな勇者様に言ってやった。

「じゃあ、心が清いって証明、してやんよ」


 俺は座りながら、一つの神術を使った。

「神術、空間固定化 王の神殿キング・テムプル


 俺の座っている場所を軸として巨大な光る神殿を形成する。

未宝を横目で見るとなかなかいい反応を示している。



「これで、どうだ?」



 ははは。未宝の顔がついに化け物を見たかのような顔つきになったぜ。

ま、そりゃそうか。この世に全ての属性を極めた生物は俺と目の前の俺だけだからな。


「み、ミホ……。君は、何者なんだい……?」


 俺はたかだかしく言い放った。これで信じるしか無くなるだろう。


「俺は、世界を護りし者(全ての属性を極めし者)だ」

ご意見、ご感想、ご批評をお待ちしております。




―――

ぃやった!! テストが終わったぞーぃ! 

また妄想の世界に入ることが出来ます!

 

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