第4話 再会と取得
この話は第3話を読んでからお読みください
俺の名前はスライム。
ついさっきまで洞窟で死にそうになったスライムだ!
洞窟の出口らしきところを見つけ、すぐに外へ出ようとした。
そのとき、前から人がやってきたので、とっさに岩の陰に隠れて様子をうかがう。
すると、入ってきたその人が言った。
「そこの岩の陰にいるのでしょ?」
(なんで気づいたんだ?)
そう思いながらも岩陰から出ると、そこには見覚えのある顔があった。
俺はその人に聞いてみた。
「なんだか見覚えのある顔なのですが……どこかでお会いしましたっけ?」
その人はクスクスと少し笑いながら答えた。
「ええ、会ったことがありますよ」
(やっぱり会ったことあるのか……。じゃあ、誰なんだ?)
そう思った俺は、改めて質問する。
「あなたは誰でしょうか?」
すると判明した。
目の前にいるのは、天国と地獄の間の空間で俺をスライムにして、この世界へ送った張本人――女神様だった。
服装が普通の人間と変わらなかったので、まったく分からなかった。
なんでも、転生させた女神様は上司に
「ふざけ半分でスライムにしたのだから、責任を取れ」
と言われ、
「まだ元気か観察して、生きていたらスキルを付与してあげろ」
と命じられたらしい。
(ふざけ半分って、なんなんだよ……)
そう思いながらも、この身体にも慣れてきたし、せっかくならもっと遊びたい。
それに、スキルを付与してもらえるなら、生活も少しは楽になりそうだ。
俺が
「スキルはいくつ付与してもらえるんですか?」
と聞こうとした瞬間、女神様は俺の心を読んだかのように言った。
「一つよ」
まあ、一つでも十分うれしい。
ありがたくいただくことにした。
俺が得たスキルは【保管庫】。
物を自由に出し入れできる、かなり便利なスキルだった。
「もう用事は済んだので、帰りますね」
そう言いながら、何かの魔法を使って消えようとした時、女神様が笑いながら言ってきた。
「スライム姿、結構似合ってますよ」
(また上司に怒られろ……)
そう思いながらも、俺は女神様を見送った。
せっかくもらったスキルだ。
さっそく使ってみることにする。
まず、探索者たちがくれた水筒を入れてみると、右上に表のようなものが表示された。
読んでみると、【この保管庫には10個までしか物を入れられない】と書いてある。
(10個も入れられれば十分だな)
そう思い、最初のほうに倒した「耳が三つある獣」や、
綺麗だけど持ち帰れなかった水晶などを入れようとした。
しかし、水晶は「1種類」ではなく「個数」扱いだったらしく、
楽しく集めているうちに、すぐ満タンになってしまった。
それでも、持ち運びができるようになったのは大きい。
思った以上に生活のハードルが下がった気がして、俺はうれしくなった。
そして俺は、再び洞窟の出口へと向かう。
こうして、俺の物語の1ページは、また一つ進むのだった。
いかがだったでしょうか?
久しぶりの女神様登場!
次回はいよいよ洞窟編が終了してまた外の世界で生活です




