第一話 ろくでなし警察官、異世界に迷い込む
第一話です!よろしくお願いします!
2025/12/25
世間はクリスマスだった、東京の原宿交番前で1人、だらしなく尻と頭を掻きながら、警備している警察官がいた。
「あーあ、交番勤務だりぃなぁ、ったくどこもかしこもカップルばっかり、リア充爆発しろバーカ!」
葛城隼人 25歳 身長178cm 彼女は…年齢=無し
原宿交番配属の警察官で、階級は巡査
少し茶髪の混じった髪、整えていないのか、少しボサっとしている。警察官と言うもの、ビシッとしているイメージだが、隼人はそのイメージとは全くの別物だった。
「隼人よ、お前ピシッと立て!」
「イッテェ!殴るこたぁないでしょ!」
「お前みたいな奴が、よくもまぁ警察官になれたもんだ!」
五月雨友也 39歳 身長176cm 5人家族の大黒柱、階級は巡査部長
隼人と真逆で、まさに警察官と言える風格、真面目でよく隼人を息子の様に慕っている。
「そんな事より、これっすよこれこれ!先週のプラモデルマガジン見ましたか!?」
「ん、ほうほう、おっ90式がキット化か!…って、そう言うのは業務時間外に話しかけろ!」
「とか言ってぇ、五月雨部長も気になって仕方がないんでしょぉ?」
「おっ…俺には家族がいるからな!」
葛城巡査も、五月雨部長も実は大のプラモ好き、酒を飲みにいくと必ずプラモの話で盛り上がる、ただ、五月雨部長は家族がいるせいで、満足にプラモデルが作れていない。
しばらくすると、3人の子供達が交番に近寄って来た。
「ん?」
「あっ!隼人のおっちゃん、これ教えて!わかんないよ」
「おっちゃんじゃなくて、お兄さんな、お前らまぁーたこんな難しいプラモデル作りやがって、お前らには10年はえーよ!どれ、教えてやっから貸してみろ」
「ちょっとムカつくけどありがとう!」
五月雨部長は、楽しそうに交番の中に入っていく4人を横目に見ていた。
(根は良いやつなんだがなぁ)
あったかいお茶を取りに行こうとした時だった。
『警視庁から各局へ、原宿MKコンビニエンスストアにて、強盗事件発生、なお、犯人は拳銃を所持している模様、直ちに急行せよ!』
「拳銃だって!?」
「近いな、俺たちが先に行くぞ!悪いね君たち、おじさん達出動するから、今日は帰ってくれないかな?また今度来ると良い」
「えー、じゃあまた来た時に教えてね!」
「すまねえな!お前ら変に組み立てたりすんなよ!」
手を振る子供達に背を向け、2人は現場に急行した。
現場に到着すると、辺りは野次馬でいっぱいだった、何とか人混みを掻き分けた先に、拳銃を持った犯人とその横に人質にされた店員がいた。
「あちゃあ、人質とってらぁ、めんどくさぁ」
「そんな言葉使うな、何とかして引き剥がすぞ」
五月雨部長は大声で犯人に問いかけた。
「おーい!目的は何かなぁ?そんな事したら親御さん悲しむぞぉ〜!」
「ウルセェ!撃ち殺すぞ!」
「部長、ダメダメじゃん」
「なっなら…お前がやってみろ」
葛城巡査は自信ありげに、ポッケに手を突っ込みながら、話しかけた。
「おい!さっさと人質離せやバカ!サシでやろうやこのタコが!」
(ふふん♪決まった)
「殺す…」
殺気が強まった。
「馬鹿!相手を必要以上に煽るな!」
犯人は人質を突き飛ばし、拳銃を葛城巡査に向けた。
「はぁ…はぁ…誰も俺の事なんか分かってくれない…なら1人でも道連れに…」
「君!今すぐ銃を…!」
「へっ…へへっ!上等だコラ!」
オラつきながらも、ポッケに入れていた手は携帯のバイブレーションの様に震えていた。
「殺す…殺す…お前らぁ!」
「てめぇ、いい加減に…、」
痺れを切らした葛城巡査が近づいた時だった、辺り一面に銃声が鳴り響き、数秒の沈黙の後、人々の悲鳴が聞こえた。その中に葛城巡査を呼ぶ、五月雨部長の声も混じっていた。
「葛城!葛城!おい!しっかりしろ!隼人!!はや…!?」
(あれ、撃たれちまったのか?腹が冷えな…身体も動かねぇ…)
瞼を静かに閉じ、辺りが真っ暗になった。
「…い!…おい!」
誰かが呼んでいる、五月雨部長じゃない。
(誰だ?まさか天国か?)
蹴られた様な激痛が走り、葛城は飛び起きた。
「イッテェ!」
「やっと起きた、あんた誰よ」
「てめぇ…さては蹴りやがったな!お前こそ誰だ!俺は警察官だぞ!」
大人気のある黒髪の少女、猫の様な耳が備わっており、杖を持っている。不思議そうな顔で、葛城のことを見ている。
「あ…?耳…」
「ん?あーこれ?知らないの?私、獣人族だよ」
さっぱり何を言ってるのか分からなかった、葛城はただのコスプレ会場かと勘違いした。
「へぇ…出来がいいなぁ」
「ひゃっ…何処触ってんのよヘンタイ!」
触れられても居ないのに、吹っ飛ばされ、木に激突した。その衝撃で木にヒビが入り、真っ二つに割れてしまった。
「アイタ!イタタタ…」
(はっ…はぁ?まさかガチのやつ?)
「すまんすまん、ちなみに君、名前は」
「あんたが先に名乗りなさいよ」
内心ムカついたが、答えなければ先に進めないので、何とか耐えた。
「ごめんね!俺は葛城隼人さ」
「ふーん、ハヤトって言うんだ。私はティナ、よろしく」
「ティナちゃんか、よろしくな、ちなみにここは…」
「あんた何にも知らないのね、ここはフリージアって街の外れにある森よ、晩御飯のスパイスを探しにきたら、ハヤトが寝てたの」
聞いた事ない街の名前に、隼人は驚きを隠さなかった。
(待てよ…俺って死んだよな…やっぱりこれって…)
大きくため息をついた。
「何で俺が転生なんだよ〜!!」
大声で叫んだ、それ以外の方法が全く思い浮かばなかった。
転生ものは初ですので、ゆっくりじっくり書いていきます。