表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

IMAWANOKIWA

作者: ootanisan_0393

はじめましてootanisan_0393と申します。いよわ様のIMAWANOKIWAを個人的な解釈で小説化しました。

私はあの子に執着していた。

あの子を天使と尊び可愛がった。

私はあの子と一緒にいるだけで幸せな気持ちになった。

実際なんでそうなのかはわからないけどたぶん私はあの子のために生まれてきた。そういうことだと思う。

でも幸せは長くは続かなかった。

私の前からあの子が消えたのだ。でも実際あの子はいつ消えてもおかしかったのだ。そう思うほどには私は苦しくなった。神様を恨んだ。

私は太陽が嫌いだった。憂鬱にさせる太陽が憎かった。太陽が昇るたびにあの子がいなくなったことを実感してしまう。

でも私は見たのだ。それが窓越しでも、結露がかかっていても分かったのだ。

あの子が天使として現れたところを!

白い翼をはやして、まるで私を抱きしめるかのように手を広げていた。

私を盗むかのようなきれいな瞳をこちらに向けていた。

あの子が気落ちしていた私の心をすべて盗んでいった。悲しみは忘れた。

一緒にいたい。

ただそれだけしか頭には浮かんでこなかった。でも私はわかっていた。あの子はもういない。そんな事実から目をそらして私はあの子を抱きしめる。

暖かった。

ヘイローから甘い香りが漂ってくる。

しばしあの子をじっと見つめていた。

眩いほどきれいな瞳。

笑うたびにあふれ出る可愛さ。

少しにやけてしまった。

でも笑ってはいられなかった。

この子についている、背中から生えている白い白い翼。それを見るたびに私はあの子がいなくなったことを知らされる。あの子には翼なんて生えていなかった。ヘイローなんてついていなかった。そして翼やヘイローはもうここにいない者たちにつく言わば特典。

涙が頬をつたっていった。

この子と過ごして少し経った。私と社会の距離はどんどんと遠のいていくばかりだった。何せ翼をはやし、ヘイローを付けた子と過ごしている人などまともじゃあないんだから。そんな生活を支えてくれたのはこの子だった。

それでも、この子を見るたびに、私の脳に永遠に残るであろうあの子との生活を思い出してしまう。これでとうとう社会との拒絶を迎えた。私もボロボロになっていった。

そして一つの思いを持つようになった。

「あの子のもとへ行きたい。」

ふと私はバルコニーへ目をやった。この子が私のもとへやってきたのもバルコニーからだった。そしてあの子がいなくなったのもこのバルコニーなのだ。

重い体をバルコニーへ移す。そして手を伸ばしてみる。あの子に触れられるような気がした。

この子をふっと見た。どんな顔していたかまではわからなかった。

泣きそうな顔をしていたかもしれないし、笑っていたかもしれない。

でも今から本当のあの子の顔を見に行ける。そう信じて私は飛び立っていった。

その時私はあの子に会えるのがうれしくてうれしくてたまらなかったんだろう。

たぶん今この子と一緒に過ごしたところでは煙が二つ揺らいでいる。私とこの子が会えた証拠を残すことができた。

嬉しくてたまらなかった。

今後詳細部分を変更していく場合がございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ