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淡々史記  作者: ンバ
第八十六 刺客列伝
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専諸 三、我が身は子の身

5.

光既得專諸,善客待之。九年而楚平王死。春,吳王僚欲因楚喪,使其二弟公子蓋餘、屬庸將兵圍楚之灊;使延陵季子於晉,以觀諸侯之變。楚發兵絕吳將蓋餘、屬庸路,吳兵不得還。於是公子光謂專諸曰:「此時不可失,不求何獲!且光真王嗣,當立,季子雖來,不吾廢也。」專諸曰:「王僚可殺也。母老子弱,而兩弟將兵伐楚,楚絕其後。方今吳外困於楚,而內空無骨鯁之臣,是無如我何。」公子光頓首曰:「光之身,子之身也。」


(訳)

光は専諸を得ると賓客として待遇した。


九年後、楚の平王が死に、

春、呉王僚は楚の喪中に乗じようと

二人の弟兼公子である蓋余がいよ属庸ぞくよう

兵を率いさせて楚のせん(潜)を攻囲させ、

延陵えんりょうの季子を晋に派遣して

諸侯の変化を観望させた。


楚は派兵して呉将蓋余・属庸の

退路を断ち、呉兵は帰還することが

出来なくなってしまった。


ここにおいて公子光は

専諸に対して言った。


「この機を逃してはならぬ。

求めずして何をか獲られよう!


それに、光は真の王の嗣子。

当然立つべきであって、

(たとえ)季子がやって来たところで

吾を廃すことなどすまい」


専諸は言った。


「呉王の僚を殺すべき時です。

僚の母は老い、子は惰弱、

しかも二人の弟は兵を率いて

楚の討伐に出ており、

楚に退路を絶たれております。


今となっては、呉は

外は楚によって困苦し、

内には硬骨の臣無く空虚であり、

これでは我々をどうにもできますまい」


公子光は頓首して言った。


「光の身は、子の身である

(私と君は一連托生だ!)」



(註釈)

伍子胥が復讐を遂げる前に

楚の平王が亡くなってしまいました。


呉王僚は、これを

楚を討つまたとない好機と見て

弟たちを討伐に差し向けます。


しかし、本当の敵は内部にいた!


公子光によって厚遇された専諸、

二人はいつしか

ツーカーの信頼関係で結ばれており、


「呉王を倒すなら今しかない」


と専諸が力説すれば、公子光、


「私と君は一心同体だッ!!」と大喜び。


我が意を得たり、公子光。


次回、クーデター成る。

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